奇蹟のカンパネラ フジコ・ヘミング

ＥＴＶ特集で　「フジコ　～あるピアニストの軌跡～」をやっていた。
初めて放映されたのは、１９９９年だそうだからもう２０年近く前になる。

とても感動したので、その後ＣＤも買った。
多くの視聴者もそうであったようだ。

フジコさんのピアノの音は、一音、一音の余韻が深く、流れるようなメロディーだ。
こんなピアノは聴いたことがない。
どうしてこんな音色が出せるのか。
今日改めて見ると、フジコさんて、ピアニストなのに指が太い。
日本人の指だ。
とても力強い農民のような手だ。
失礼だが、あの優しくも芯のある音色を出せるのは、この手のせいなのではないか。
そう思った。

当時、「チルチンびと」という建築系の雑誌にもフジコさんが載っていた。
自分の家なんだから、いちいち椅子なんか同じものを揃える必要はないじゃないの
というフジコさんの意見に大いにうなずいた。