Aruiのスペース

自分の身の回りで起こったことの記録であったり、横浜での生活日記であったり・・・です。

奥の細道

2007-10-05 11:49:16 | Weblog
奥の細道                      2007-10-05

横浜港南台にある横浜タウン新聞文化講座:ここで私は平家
http://www.town-np.jp/bunka_7.htm    
物語を聴講していますが、最近、奥の細道も聴講することにし
ました。先生は文芸評論家の尾島政雄さんです。

奥の細道は俳聖・松尾芭蕉が46歳の春3月、元禄2年(1689年)
江戸深川を出発し、8月末(いずれも旧暦で)大垣に着くまでの、
150日、600里の紀行文です。今私達が46歳の男性と言われて
想像すると大分イメージに狂いが出ます。芭蕉は51歳で没して
いますので、人生50年と言われていた時の46歳、何時死んでも
若死にとは言われない46歳と考えるのが良いようです。

紀行文と書きましたが、忠実な旅日記ではないようです。自分の
書いた旅の記述を基に、旅から帰って3年もの間、推敲に推敲を
重ねた後に刊行されました。従ってその文章は流麗にして美しく、
一切の無駄を省き、その行間に、芭蕉の日本文学や歴史に関す
る知識と蘊蓄が凝縮されています。

芭蕉の原文は比較的短く、さらっと書かれている場合が多いの
ですが、その裏に秘めた故事来歴まで考察した文章の全体像を
把握し理解するには、日本文学や歴史にも造詣の深い尾島先生
の解説無しには、到底叶いません。実に良い先生に恵まれたと
感謝しております。

忠実な旅日記の方は、この時に芭蕉に同行した弟子の曽良が
記録していたとのことで、しかもそれが発見されたのが昭和に
なってからと言うから驚きます。曽良の記録は非常に細かく、
何里歩いて昼食は何処で取って、お金をいくら払ったまで書いて
あるとのことです。但しお金の額を数字で書かずに記号で書いて
あるので、実際に幾らであったかは判らないとのことです。これが
判ればもっと面白い。元禄時代の庶民の暮らしが浮かび上がって
くるかも知れないじゃないですか。

奥の細道と曽良の日記と照合すると旅の第一日目から違いが
有ると言われます。芭蕉と曽良は深川から舟に乗り千住まで行き
そこで下船して日光街道を歩くのですが、奥の細道は早加(草加)
にたどり着いたとなっているが、曽良の記録は春日部で投宿して
います。実際草加では、初日の宿としては早すぎますね。


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2 コメント

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miiさんコメント多謝 (Arui)
2007-11-27 08:48:16
最初に、コメントへのレスが遅くなりました。お詫びします。このブログへのコメントは殆どが、H系サイトからのお誘い文なので、見ていなかったためです。
ブログを見れば私が男と判るので、お誘いがどんどん
入ります。mail boxにも来ます。

奥の細道ですが、引き続き載せていきますので。また
いろいろ聞かせてください。miiさんも既に読んで
しかも感想文を残していたとは、ご立派ですね。私の
感想文は、ここに書くことですかね。
返信する
旅立ち (mii)
2007-11-13 12:48:37
彌生も末の七日明ぼのゝ空朧々として、月は在明にて光
おさまれる物から不二の峰幽かにみえて、上野・谷中の
花の梢、又いつかはと心ぼそし。むつましきかぎりは宵より
つどひて、舟に乗て送る。千住と云所にて船をあがれば、
前途三千里のおもひ胸にふさがりて、幻のちまたに離別の
泪をそゝぐ。

元禄2年3月27日、芭蕉は千住で見送りの人々と別れ、
草加を経て、粕壁(現埼玉県春日部市)で宿泊したって・・・
長旅にはもはや慣れ尽くした芭蕉ではあったが、この旅を
前にして健康のこと、方角が初の東北であったことなど、
不安材料が多かった。

芭蕉の紀行文が魅力的だった理由の一つに、旅の先々に
俳諧の友が待っていて、孤独を自覚する者同士が、日常性
とは別次元の関係でつながり、芭蕉自身が、自身の足で、
奥の細道を歩きながら関東・東北・北陸を一つの巨大な座の
言語空間につくりあげた事だと 「座の文学」という本に書か
れていると、書かれた物を読んだ事が有ります。
ややこしい話で、ごめんなさい。m(_ _)m・・・あはは!

行く春や鳥啼き魚の目は泪(春の行く季節に自分も旅立つ。
鳥は泣き魚も涙しているようだ)。

上の文章は、奥の細道の感想文として、ノートに残っていま
した。曽良の日記との比較なんて、ぜーんぜん、考えても
いなかった。面白いですね!”人生50年と言われていた時
の46歳”なんていう考え方もしたりしません!・・・
46は46でしょ!って、改めてAruiさんの視点に立ってみた
いと思いました。仕入れた知識を分けて下さい。m(_ _)m
楽しみにしています。
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