今日の考え事〈applemint1104〉

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「シンドラーのリスト」を見て

2013-07-23 15:42:24 | エンタメ

新聞に一行載っていたこの映画のDVD を借りてきたのは、どこかで心に引っかかっていたからでしょう。
もう20年前の作品になるのですね。
事実を元にしたこの手の物が苦手なのは、歴史に疎いのもありますが、重苦しそうでしんどいからでした。
でも今静かな生活を送っている身分としては、そういうのもいいかなと、やっと見る気になったのです。

まぁしかし予想に違わず、重いの何のって。しかも長い。DVD二枚に分けられています。
一枚目、2時間です。二枚目は1時間でしたが。いつになったら終わるんだと見つめることしばし。

ナチスの強制収容所の話です。
軍需工場を営むシンドラーがユダヤ人を故意に雇って1200人もの命を救ったという話。
日本にもそういう人がいましたね、「命のビザ」の杉原千畝さんです。

主人公が誰かに似てるなぁと首を傾げながら見ていましたが、どうやらあの三浦和義、ロス殺人事件の方です。
あの人にどことなく似ています。
善人一辺倒ではなくて、どこか抜け目ない、何を考えているかわからない感じの人です。
この人の雰囲気が役にぴったりだなぁと思いました。
様々なシーンでユダヤ人をかばい、雇用したり取り繕ってあげたり、人情味ある人間に描かれています。
それに比べ軍人のとてつもない間さと言ったら。
気の向くままに労働者を射殺したり、気に入らないと撃ち殺したり目を覆いたくなる残虐さです。
見ていて涙が流れ、背中がゾッとしたり、思わず怒りの声を上げたり、じっとしていられませんでした。
「もう勘弁してよ」と思わず言ってしまったほど、見続けるのが苦痛でたまりませんでした。

でも後半になると、人が死ぬ映像にも慣れてきたのです。怖いものです。
しかし自分が生まれる十数年前にこんな事が行われていたなんて。
殺されたユダヤ人は600万人だそうです。
その中の1200人が助かったとはいえ、全体からしたら小さな数です。
祖先は今は6000人になるそうです。
ラストいつの間にか白黒からカラーに変わっていました。
そしてシンドラーによって助かった人々が、シンドラーの墓に花を手向ける場面で終わります。
本物の人たちか?やけにリアリティがありました。

アメリカ人がこのような映画を作ることにドイツ人は抵抗がないのでしょうか?
何度となくそれを考えていました。
でもそんな事より、この理不尽さ、悲惨さを描いたことに大きな意味があると思いました。
独裁者を決して許してはならないと強く思いますものね。
民主主義も色んな道を経て、それは様々な闘争をしながら築かれてきました。
その結果、今の穏やかな平和があります。
こういう間違った道は断固としてあってはならないものです。若い人たちにも是非見て欲しい映画です。



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