今回も濃い内容でした。
あからさまに大塚家具を思い出させる創業家企業のお家騒動。
と言ってもホールディングになってるので、かなり大きいはず。
どんな会社なんだろうと見てましたが、もと呉服屋という以外の情報はありませんでした。
まぁとにかく凄いんですわ。
一年前に息子が創業者である父親を社長の座から追い出し失脚させた。
所が、社長になった息子はいろいろ上手くいかない。
買収して掴まされたホテルは粉飾決算で大赤字。
どうも監査役の一人の様子がおかしい。
と思っていたら、監査役の役員は辞表を出して行方をくらました。
そこに片山ファンドと言うのが現れ、株を買い取って烏丸屋に買収を仕掛けると言う。
これがそのまんま村上ファンドの村上氏みたい。
びびりまくる息子の太樹社長。
しかしここでも鶴の一声の西行寺が「そんな財力が片山ファンドにあるはずない。裏に何かある」と。
その通りでした。片山ファンドの裏には強力なハゲタカの「リバーファンド」の存在が。
ななんと、このファンドは敵対的買収を仕掛けて、太樹社長を追放し、父親を社長に祭り上げる構想だそう。
そして敵対的買収をしかけ、委任状合戦をすると言うのです。
この辺になると、話について来れる人がどれだけいるのでしょうか。1割くらいでは?
金融の知識がないとダメでしょうね。
何だかんだ危機対策室で画策し、新しい支援者を探し出し、この戦いを助けてくれる人を探します。
そこで現れたのがまぁ何と、胡散臭い役でお馴染みのあの役者。この人が「白馬の騎士」な訳がない。
調べると、やっぱりそうでした。
裏で見事にリバーファンドと繋がっていたのです。
彼らはこぞってこのお家騒動で弱体化した会社に狙いをつけて、ハゲタカのように買い叩き手に入れようとしたのです。
…世の中悪い奴らばかり。
しかしそこでも西行寺の(もはや天才)推理と判断が光ります。切れ味の良いナイフのよう。
大樹と父親が、手を組んで買収に立ち向かうのを薦めるのです。それだけはしたくない…葛藤する親子。
そして株主総会では、投票の結果思わぬ大逆転。大樹社長が勝つのです。
父親は片山らの提案に反対し、みごとファンドたちは退散します。
その後も、実際的な父親の思いを引き出してみせ、西行寺の実力をまざまざと見せつけます。
いや~素晴らしい!(拍手)
今回も、脚色すればゆうに映画一つくらいになりそうな話でした。
会話もキレてるし、西行寺のほとんど一人舞台でした。
でもこれがいいのです。
凄腕が一人いればドラマは成立するのだから。
…でも坂口憲二や米倉涼子みたいに、手術するわけじゃないから、見てる方は良く分からないんですけどね。
今回は中村さんがポーカーフェイスで、残念でした。もっと泣いたり動揺したり叫んだりすればいいのに。
感情があまり伝わって来ません。
これを見て思ったのは、お家騒動なんて、他人から見たらどうでもいいことだなと。
内輪でもめて、勝手にやっとれ~という感じです。
それだけ周りと本人に温度差があるということですね。