「MIU404｣6話の感想

何話か引っ張っていた志摩の秘密、相棒の死が今週明らかになりました。
今まで志摩がパニック障害のような症状になり、その度に過去に引き戻されている様子がありました。
伊吹はその真相を知りたくて、志摩に平気な顔で「おう、相棒殺し」と呼び掛けたのです。ぎょっとしますね。
こういう所がこの人のキャラクターです。

伊吹と九重は聞き込みをしたり、隊長に特別な資料を貰ったりしてこの事件を詳しく知ります。
2013年、ある会社で連続タリウム殺人事件がありました。捜査一の志摩と香坂が担当しました。
二人の会社員が亡くなりましたが、その犯人がだ誰か？たれ込みがあり二人が調べに行きました。

話を聞いてみると、どうも様子が変な女でした。香坂は熱心に捜査をし、ある日女に呼ばれて家に入りました。すると色仕掛けしてきます…と見せかけ飲み物を口移しに飲まされます。
タリウム入りではないかと心配する香坂でした。

香坂が、女がタリウムを購入したという証拠書類を持ってきました。けれど志摩は見抜きます。それが嘘だと言うのを。
香坂は女を逮捕したくて偽の書類を用意したのです。

カンカンに怒る志摩。すぐさま報道があり、なんと真犯人は別の女でした。それまで調べていた女は、犯人を知っていて捜査をかき回しただけでした。
香坂のしたことは許されるものではありませんでした。香坂は始末書と退職願を書きます。

香坂がビルの屋上で志摩と飲みたいと誘った翌日、志摩が行ってみると地面に遺体となった香坂が横たわっていました。
ビルの屋上から転落死したようです。
原因を巡って志摩や九重が走り回ります。結局、死因は低層階からの転落、つまり事故死だったと分かります。

現場で伊吹は思いがけないものを見つけます。それは向こう側のアパートのベランダに掛けられた垂れ幕でした。
「2013年8月某日に警察に通報してくれた人を探しています」と言うのです。
何と、その時刻にアパートに泥棒が入り、もみ合いになった場面を香坂が見つけて通報したのでした。
そこで香坂は勢い余ったのか転落し、死亡してしまいました。
…
志摩はどこかの地点で自分が何かをすれば、香坂の死は防げたのかも知れない、と後悔していました。
あの時、あの時…と思い当たるポイントは沢山ありました。
それが高じて過呼吸になったりフラッシュバックしたりしていたのです。

昨日よく見ていなかったので見返してみたらよく理解出来ました。しかし、終わり近くに謎の大号泣をしてしまいました。
理由がさっぱり分からない。ストレスが溜まっていたのか？

香坂のような人ってたまにいますよね。ダメ人間でしかも運が悪い。はずみのような事故で死んでしまう。
今回のように、先走って逮捕を取りに行き大失態するなんて、若い頃なら似たようなことは誰もがするでしょう（警察はしちゃいけないけど）
反省して時間が経てば忘れてしまう。そして成長する。それが若者です。
けれど、香坂はその時間も与えられず、最後にいい事をして死んでしまった。
こんな無残な死ってあります？
そして、こういう死ってごく普通にありふれているのです。
生きていれば、とんでもない事故、冤罪、運の悪さがふりかかるものです。その人がどんないい人であってもお構いなしに。
ニュース見てれば分かりますよね。理不尽な死は毎日のようにあります。

こんな運命を作って志摩のトラウマにしてしまった申し訳なさを、最後に強盗通報という事件で名誉回復してやったんだろうな。
でも哀れでしょうがない。…
というのが私が号泣した理由のように思います。また甘っちょろさが出てしまいました。

しかし相当上手い脚本だなと思いました。
ついでに言わせて貰うと、この相棒、伊吹と志摩の役が反対の方が良かったんじゃないですか？
伊吹さんの役、作りすぎに見えます。自分だけかな、こう思うのは。

来週は給湯器に盗聴器を仕掛けたらしい菅田さんの登場です。