実際に見た時には始めの20分くらいが全然つまらなくて、脱落しました。
しかし昨日時間があったので録画したのを見直したら、つまらないのはそこだけでした。
後は好調、尻上がりに面白くなりました。
全般にゆったりとしていて分かりやすく、無理な設定もなかったのでリラックスして見れました。
とにかく主人公の結末は始めから題になってるわけで、どんな破天荒な主人公でも「結局大成するんじゃんか」と言う大らかな気持ちで見ていられます。
これは実在の人物で、大正・昭和の宮内省厨司長をしていた秋山という人の実話なんですね。
ドラマでは、主人公の篤蔵が「出来損ない」だとか「思い込みが激しい」とか寄ってたかって家族から言われ、厄介払いとして高浜家に婿に出されてしまいます。
が、そこでも持ち前の「何かに興味を持ちだしたらのめり込む」性分が頭をもたげ、洋食を作る事に興味を持ち、はまってしまいます。
そして家業をおろそかにし、婿養子の家から批判されたのに、懲りずに夜逃げしてしまいます。
主人公はしたい事を探してたから落ち着かなかったんで、一度打ち込む事を見つけたら一直線になる、そういう人なんじゃないでしょうか。
特別出来が悪いとも、仕事が長く続かない怠け者とも思えませんでしたけどね。でも粗野なことは粗野ですけど。
現代では、仕事の種類が豊富だから、転職なんか何回やっても別に何とも思われないでしょうね。昔ですから…。
セットも本格的でした。当時の町がそのまま再現されてるようでしたが、本当にセットなんでしょうか?すごいですね。
婿入りした家や料理を教えて貰う厨房、東京のレストランや新しい仕事場、全部が本格的でした。ロケも含まれてますが。
それだけ制作費をかけてるんでしょうね。公式ページで見たら、フランスロケもあるらしいですよ。
私は佐藤健さんの表情が硬いのが気になりました。この人は元々硬質な感じでいいと思うんだけど、もっと表情豊かに出来ないのかなぁと思います。
目が大きいからいつもカッと見開いてて、柔らかい感じがしません。この人は狂気や変人をやらせたら凄みがあって似合うと思うんだけど、あんまり普通っぽくないですよね。
でもまぁこの役も変人っぽくはあるんですけどね。
黒木華さんがふわっとした日本の女性を演じてて素敵です。芯が強そうですね。
家を飛び出した夫を眠ったふりをして見逃したり、出て行った後も離婚しなかったり、来週は東京に出て来そうです(予告でありました)
一方主人公は東京のレストランの裏口で連日粘り、凄い忍耐力と押しの強さでした。こういう所が違うんだわね。
結局兄の先生のコネで別の会館に就職出来ました!
来週から、この荒削りで世間知らずな主人公が職場でメチャクチャに揉まれながら鍛えられていくことになるのでしょう。
とりあえず今シーズンで、普通に安心して見られるドラマが見つかって良かったです。