気分転換に見始めたら恒例のごとく寝落ちしてしまいました。
録画を見直すもまた寝てしまい…なんと言うこと。 再度見てみましたら、1度目に感じたノイズのような苛々感はほぼなくて、楽しいほのぼのしたドラマでした。
しかし主人公の由香が、また凪を上回る天然な女の人です。
「いるのかいないのか分からないような」存在感のない子、 田舎なんてもんじゃない地の果てのような田舎に生まれ、ヤンキーの両親を持ち毎日大げんかの中で育ち、 兄は親を上回る伝説のヤンキーになります。
恥知らずで馬鹿まるだし、窃盗で逮捕されます。
そして由香は小学生の頃からあだ名をつけてももらえない空気のような子でした。 「何が楽しくて、何をしたくて生きているのか分からない」「生きていても仕方ないのかなー」 と未だに思っているのです。
そんな由香も今は東京の郊外で一人暮らしをしています。
アパートは個性的な住人ばかりです。 (凪の所より更に個性的)何をしているか誰も知らない小川さん、ロリータファッションを縫っている美奈子さん。 元お笑いコンビの夫婦。大家の姉妹はケンかばかりしてるけど仲の良い面白い人たち。 というアパートで、なごやかに暮らしています。
このアパートの地面の下で6年間、アパートの住人の声を聞いて生きてきたセミがいました。
それがとうとう羽化のため地面から這い出てきてセミとなりました。 地上で7日間だけの生を生き、旅立つのです。
セミオトコは由香と出会い、部屋へやってきました。 この部屋に7日間だけ置いて下さいと頼むセミオでした。 由香はこの男が何者なのか、尋ねます。が、何を聞いても意味が分からないのです。
長年空想や妄想と共に生きてきた彼女はこの変な男を想像力で受け入れようとします。
なぜか記憶喪失者ということで納得します。 そうして、言うことする事トンチンカンなセミオに「何でも僕に頼んで下さい」と言われ、「抱きしめて『生きていていいんだよ』と言って下さい」 と頼むのでした…。
由香の性格の極端さにうんざりします。
「もはやこれは自分の性格を言い訳にしているわがままな女」に見えてしょうがありません。
ですが、セミオのピュアさがそれを打ち消しています。
この二人に対する悪者がいるとしたら、小川さんと由香の先輩の桜木でしょう。
露骨に感じの悪い二人でした。でもどちらも本心はいい人です。
こういう本物の悪い人を書けないところが作者の欠点なんでしょうね。岡田さんだもんなぁ…
いつの間に深夜帯に移動してきたんでしょうね。この人はゴールデン枠だったのに。
みんな微妙にすれ違ってて、悪気がないので可笑しくて…やっぱり作者のカラーが出ています。
7日しか生きられないのにセミオは「なんて素晴らしい世界!」と一々感嘆しています。
何十年も生きながらありがたみを感じず、どんよりしてしまう自分は何なんだろ、とちょっぴり反省してしまいました。