今日の考え事〈applemint1104〉

自分の体験やニュース、テレビドラマや映画などについて感じた事を素直に書いて行きます。

ドラマスペシャル「黒薔薇2」の感想

2019-09-28 18:37:16 | ドラマ

名前につられて見てみました。 これはシリーズものらしいですね。
過去の場面に野際陽子さんと津川雅彦さんが出ています。どちらも亡くなられてますから、かなり前のようです。
さて、警視庁の黒川署警務課、神木恭子は父親の後をついで警察に入ったようです。

どうもスカした態度が気になります。恭子が、なぜこんなに冷たくてすましているのか…?
物語が進むにつれて、それなりの訳があるらしいと判ります。 登場人物の何人かと少なからず因縁めいた関わりがあったようです。

さて、初めから次々と警察内部の者が死んで行きます。検視官や刑事だったり。
そして、意外な所から恭子は若い刑事が怪しいと睨みます。
資産家の老人が一人で住む屋敷の中に、住まわせてもらっているという同僚の島垣。何か月か前にその高齢の女性が亡くなって、彼に遺産を半分分けるという遺言書が出てきました。遺産は5億だそうです。

それとは別に、捜査一課長の辻井から恭子は呼び出されます。
自分の目的を達成するために手伝ってくれないかと頼まれました。 なんと辻井は「警察の膿を出したい」というのです。 壮大な目的ではありませんか!

恭子はこれまでの連続殺人事件を解決した能力を辻井に買われています。更に恭子の父親にも辻井は恩があるというのです。

しかし、見るからに善良そうな屈託ない笑顔のギバちゃん。
年取って白髪頭、皺だらけの額にまぶしいほど日焼けした顔は一筋の悪も感じられません。
でも、こういう人こそ事件ものでは怪しいのです。

なにかよく分からないけど、折原という男が相棒のように恭子と組みます。
これは元上司なのか、立場がよく分からない。 プリプリの旦那の人ですね。(名前忘れた)
彼と二人で情報を仕入れながら恭子は事件を追っていきます。

ななんと、不正が警察の内部で行われていました。
事件や事故の遺体が運ばれてくると、霊安室内の検視の場で臓器を摘出し、闇ルートで売っていたのです。 それに関わっているのが葬儀社を装った反社などです。 検視官と刑事がそれに関わり、臓器売買をしていました。(怖ろしいこっちゃ)
そして、そこから派生して検視官が殺され、刑事が殺されます。この辺り複雑です。

辻井は恭子に霊安室の隠し撮りを頼みます。間一髪で無事隠し撮りは成功しました。

分からないのは恭子が一人で犯人の島垣と会いに行き、島垣の犯行を指摘し挑発したことです。
恭子は屋上から突き落とされそうになり、危うく死ぬところでした。 誰が考えても、危険で無謀な行為です。
こういう所が不注意に見えるんですよね。物事を推理する力はあるだろうけど、もっと用心深く動かなければ。

でも、この島垣という男、警察の風上にも置けない人間です。
上司の妻と出来てるし、上司を二人も殺している。またお世話になった大家の老婦人を遺産の為に殺している。 そして「これは人助け」と平然としている。なんでこうなってしまったのか。

最後にまた恭子が、行かなくてもいい倉庫へ出かけて行って、島垣に2億の分け前を用意させます。
これは作戦?それとも元々そういう人なのか。
もみ合いの末、撃たれたのは島垣。辻井が出てきます。いつ来たんだろう。

彼は5億を一緒に手に入れようと抜かします。 これが捜査一課長のすること? 
恭子は銃を突きつけられて絶体絶命のピンチ。 そこで終わりかと思いきや、なんと折原が現れました。
大抵事件もののお決まりですよね。 銃を構えて、辻井に向けました。
辻井はガンにかかり余命半年なそうです。折原がバラしました。
(なのにどうして5億も欲しがったんだろう。 一月に1億なんて、使いきれないじゃん)
辻井は自棄になったのかその場で拳銃を自分に向けて撃ち、亡くなりました。
…なんという鬱展開。

こうして、事件の真相は警視庁という組織の中に封印され、もみ消されました。


二か月間ぶっ続けで米国警察ドラマを見た後に見ると、ああまたここでも警察内部の腐敗と闇が描かれたドラマだったのかー、と思うだけです。
もう少し島垣に人間らしさを持たせても良かった気がします。これじゃただのイカれた男です。
黒薔薇は何の意味があったのか…斑目という男の置いていった薔薇が意味深でした。

 


「凪のお暇」最終話の感想

2019-09-24 11:45:49 | ドラマ

この所ドラマの最終回が続いていますが、実際に見ている内に寝てしまい、ほぼ見終えていません。
録画が溜まり続けています。 今日やっと「凪のお暇」を見る気になり、見てみました。

物語りは着々と進んで行きます。 一生のうち何度かのモテ期に入った凪は、二人の男から告白されました。一人はゴンです。 彼は凪を心から好きになりました。女たらしの自分を反省し全ての合い鍵を回収し、凪に付き合って欲しいと悲痛な告白をします。

でもしかし、凪はちゃんと自分の気持ちを説明します。 一緒に住もうという新しいアパートで凪は、二人の未来について考えた挙げ句、つき合いは出来ないと話しました。 「誰かに丸ごと認めて貰える安心感。ゴンさんといると温かい気持ちになる。でもそういうものを自分が他人に対して与えられるようになりたい」と言うのです。 な、なるほど。

なんと凪達の住むアパートは今月末で取り壊しになるそうです。凪はちっとも知りませんでした。
 慌てふためいて新しいアパートを探します。緑さんは早々に出て行きました。
そして凪は仕事を見つけます。 ランドリーとクリーニングにベーカリーとカフェが併設されている店を30店舗持つ会社です。凪は以前の夢をまだあきらめていませんでした。坂本さんと一緒にあのコインランドリーの夢を叶えたいと思っているのです。

そして慎二に誘われ、凪は慎二と一日デートをします。
楽しい時間が流れます。 凪はウィッシュリストを慎二に見せます。
ノートにはしたい事を箇条書きに書いてあります。
「友達と飲む、人に興味を持つ、美味しいものを皆で食べる、美味しい空気をあげられる人になる、ちょっとしたお暇を提供できる場を作る」 など。
それはこのアパートに来てから凪がする事が出来たことでした。
慎二は凪を認めます。そして今までの凪から成長出来たことを喜びます。が、凪はそんな彼に対して「ごめんなさい。これでお別れです」とはっきり言うのでした。
昔の気負った慎二が一瞬で戻り、けん制しあう二人でした。が、凪は背を向けて去って行きます。

最後に凪が坂本さんのアパートに尋ねて行くと、そこにはなんと慎二の兄がいました。 ユーチューバーとして成功している個性的な兄。動画にハマった坂本さんが慎二の兄と仲良くなり、一緒に住む仲になったのだそう。(これは蛇足ですねー)
凪が「よし、仕事に行こう」と土手の上で自転車をこぎ出す場面で終わります。

…大きな波乱はなかったものの、今までの物を全て回収して、一つ一つに決着をつけ、凪がお暇を終わらせ新しい生活に踏み出していく。 みごとな最終回となりましした。

ま~普通に考えて、ゴンと慎二どっちがいいかと問われても、そりゃーどっちもイヤですよね。普通じゃないし。
でもゴンのいい所はすごく分かる。 誰かの歌のように「日溜まりにいるような温かさ」があります。こんな人といたらいいだろうなー。 でも、それだけなんだよね。余りにも自由すぎて、ヒッピーみたいに年を取っていくのかと思うと、それはないでしょと思ってしまう。 慎二はハイソな家庭とか、屈折した内面とかあってああなっているのだろうけど、不安定すぎて私ならイヤです。 どっちも何か違う。凪ももっと普通の安定した大人の男が似合うと思います。

お暇にしては出来すぎた隣人たちに囲まれた夢のような一時でした。
おとぎ話ですが、私も一時、ほんわかした人情や愛情を一緒に楽しませて貰いました。
BGMがとても心地よかったです。 博多人形のような凪と、絞り染めのシャツを着たゴンさん、映画ファンのみどりさん、達者な子役のうららちゃんも。

凪は私からしたら、とてもはっきり自己主張している女性だと思いました。 私もこれくらい思った事が言えていたら、人生変わったでしょう。
あ、思い出したました。母親はどうなったんでしょう?
娘の金を懐にしてちゃっかり台所のリフォームしてるんでしょうか? あの人とのことだけが決着していませんね。


米国ドラマ「メンタリスト」の感想

2019-09-20 09:38:03 | ドラマ
アマゾンプライムビデオを、今まで利用したことがほぼなく、たまには見てみようと思い、「メンタリスト」を見ました。
ところが、一シーズンで終わりかと思いきや、ななんと7シーズンまであるではありませんか!
止めときゃいいのに、つい意地になる性格。むきになって見続けました。
そして、毎日の隙間時間をこれに費やし、昨日めでたく完走しました!かかった日数は約60日です。
7シーズン、151話です。こんなに短期間に一つのドラマを見続けたことはかつてありません。
 
いやー面白かった…というより、テンポが早くてついていけない部分がけっこうありました。
主人公はパトリックジェーンという一応サイキックなんですが、実はペテン師。人の心を操り、抜群のセンスで事件を推理しあっという間に解決に導く天才です。
相棒がテレサリズボンという女性捜査官。後に恋人となります。
始めはCBIというカリフォルニアの警察で仕事していますが、後半FBIに移動します。

ジェーンは殺人鬼のレッドジェーンに妻と娘を殺されました。心の闇は深く、レッドジェーンを捕まえることに執念を燃やし、徐々に追いつめ対決していきます。
151話の感想をここで書くのは難しいです。
大ざっぱな感想ですが、ジェーンの推理も洞察力も認めるけど、ちょっと観察しただけでプロファイルをし、犯人をあぶり出したり、犯人の行動、殺人の方法を言い当てたり。回りのスタッフが有能だからというのもあるけど、と言ってこんなに短時間で事件を解決するのは無理があります。
そこが爽快で面白いのですが…
煮詰まった事件行き詰まった事態が、急転直下して解決にいたるのは無理があります。
まぁでも、そこに色々な人間模様を加えコントも含め明るく楽しく、暗くならないように終わるのは警察ものとしてはめずらしいのでしょうね。
やはり日本とひと味違います。
 
私が感心したのは、人物と人間関係の描き方です。
短い時間でサラリと深く濃いセリフや行動をさせている。一人一人のキャラクターをとてもきちんと描き分けているのです。
その為、段々と人物が迫力を持って迫ってきます。短い場面なのに、グサッと心に刺さります。
人間の描き方で印象的だったのは、チョーとある売春婦の話です。
チョーは、事件で関わった売春婦を情報提供者として雇います。やがて彼女といい仲になるのですが、彼女はとても魅力的な子です。
全身から魅力があふれ出しています。
でも、彼女は徹底的に素養や判断力が欠けている。そしてあり得ないことをしてしまう。チョーは彼女を好きなのですが、バッサリ切ってしまいます。
それも素っ気ない言葉で。チョーは元軍人の仕事人です。絵に描いたようなハードボイルドで、話は短文、余計なことは一切言わない。彼女は納得行かずにつきまとう。チョーは無視する。
でもチョーは彼女のことは後々まで尾を引くのです。
そういう心の動きを場面の中の短いショットで現しています。これはすごいなと思いました。事件簿の中に心理ドラマを入れてくるのです。
捜査官のメンバーも個別の事情でそれぞれ劇的な事が起き、複雑な気持ちを抱えています。
 
私が納得出来ないのはシーズン7に出て来た女性新人捜査官が、犯人との撃ち合いで亡くなってしまうのですが、なぜこの人を死なせねばならなかったのか?
どんな効果があったのか?メンバーの中でただ一人哀れでなりません。
 
ジェーンが殺された妻と子の復讐をするのに躍起になっているのに、二人の思い出を回想することはなく、
バンバンと目の前で死んでいく犯人や被害者にもひたすら冷淡なことを考えると、この人の本心はどこにあるのか?と思ったりもしました。
 
とにかく、たちまち銃撃戦になる米国。一度でも弾に当たったら死ぬか負傷するかの危険な社会。麻薬と浮気と巨大組織の中の権力争いなど、日本とまた違う、殺伐とした風景を見せて貰いました。
 
夢中で見てきたのに、見終わった今は無性に寂しいです。
とにもかくにも、151話、映画にしたら50本分くらいかな。10年分のアマゾンプライム料を帳消しにしました(笑)

「ヘブン?」最終話の感想

2019-09-12 10:44:15 | ドラマ

最終回にしてはぎっしりと話が詰め込まれていて、目まぐるしかったです。
まず、伊賀君が店から離脱します。両親がジンバブエへ行ってしまったのですが、ジンバブエについて行きなさいとそそのかす黒須仮名子でした。
その間にも仮名子理屈を伊賀に言い倒します。
「レストランに必要なのは客との距離感」「距離感に対する優れた感覚こそ才能なの」 「あなたはきっといいサービスマンになる」と…。
自信たっぷりに話すのでした。 伊賀は自分がちっとも進歩していないと感じ、自信を無くしジンバブエへ行こうとします。
が…行けず、 すったもんだがあり結局店へ帰ってきます。

さて、次はある和菓子屋がロワンディシーの店を借りたいといい、仮名子の前に現れました。
不動産契約を打ち切って欲しいと言うのです。皆慌てふためきます。 仮名子はここでも二転三転。
老舗の和菓子店に対抗しようと、フランス料理から和菓子カフェに変えると言い出します。 契約書は書かないと言ったり、いや書くと言ったり…
虚栄心とプライドを擽られ、一旦判をつくのは止めました。が最後でやはり判をつき、店を譲ることにしました。

ここから怒濤の展開です。
従業員みんなが外に出ている間に、ななんと!店に雷が落ち、あっという間に全焼してしまったのです。
しかし仮名子は平然としています。不動産の契約書を破り「今日でロワンディシーは解散!」と叫んで去って行くのでした。

ここまでまったく筋の通らないメチャクチャな展開でした。
見ているのが情けなくなりました。 これを面白いと思って書いているのだとしたら、笑いのツボが全く違います。
皆どう思っているのでしょう… 。最後川合くんもやっと見慣れて来てましたが、従業員もふがいなさすぎ、イラつくばかりです。

しかし最後の5分くらいに素晴らしい締めくくりが待っていました。

その後、ロワンは伊賀君の長崎の実家に移り、フランス料理を続けていました。
そしてロワンディシーは様相も移り変わり古民家で営業したりしながら続いています。
これで終わりかと思いきや、「数十年後」が映ります。

どこぞの異国の地で営業している「ロワンディシー」 そのオーナーに伊賀君がいます。
なんとダンディーな!舘ひろしです。彼が数十年後の伊賀君なのです。 店内には永久リザーブ席が設けられています。
そこへ、一人の女性客が座りました。後ろ姿ですが、確かに黒須仮名子です。
伊賀君に彼女は「あなたがいいサービスマンになったかどうか見に来たのよ」と言い、そこから過去の回想が始まります。
今までのまとめが繰り広げられます。…それは下らないコントに挟まれていたサービスマンの心得でした。
「昔のまま、まだスタート地点です」と謙虚な言葉が。舘ひろしと伊賀君の声が重なります。
「今日は何になさいましょう」と問う伊賀に、年取った黒須の声が何か答えています。

店には昔の店の仲間の写真が飾ってあります。その半分くらいは恐らくこの世を去った人達でしょう。
館さんの渋さとスマートさが、年月を語っていました。
仮名子の教えの中に、確かに真実があったのです。 彼は時を超えて「いいサービスマン」になりました。
…何か胸に迫るものがありました。

現実無視の破れかぶれでしたが、よくぞ映像にまとめたものだという思いもあります。
まぁとにかく、完走したことを喜びましょう。


「監察医 朝顔」8話の感想

2019-09-03 09:48:02 | ドラマ

法医学の話が今回はほぼ半分を占め、やっとこのドラマらしくなってきました。
でも法医学って殺人事件の解剖が多いという先入観でしたが、今回のは原因不明の病死なんですね。

何の前触れもなく突然死んでしまった若い母親。どこにも異常は見当たらなくて、朝顔は脳の解剖についで脊髄もと原因究明のため何度か解剖をやり直します。
解剖のシーンで驚いたのが、脳を取り出して半分に割って中身の動脈を調べる所です。 そこで見つかったのが内頚動脈が異常に細いという事実でした。
これは俗にいうモヤモヤ病らしいです。
死因が分からなかった朝顔たちはそのことを亡くなった女性の夫に伝えました。すると夫は病院側に問題があったのではないかと疑い出します。

原因が分からなかったことについて法医学の人たちは申し訳なかったと謝罪しています。
けれど、出来る事を全てやっているのだから、そんなに謝る事はないのではないでしょうか。 「不詳の死」という書類上に書く欄があるくらいだから、そういうのが多いという事でしょう。謝りすぎるのもなぁ、と感じました。

実は昨日朝から目まいと吐き気を起こして、全く立ち上がれず、ぶっ倒れたまま7時間くらい眠っては目覚めてを繰り返しました。
何年かに一度起きる持病なのですが、今回のは大きくて救急車を呼ぶレベルでした。
でも動けないので電話口へも行けず…
夕方には回復しましたが、今日もちょっとふらつきます。 夜この番組を見て「自分もモヤモヤ病か?」と思いました。
でも私は何日か前に視野の中にキラキラする物が見える「閃輝暗点」という前兆があったので違うだろうと思います。 いずれにしろ他人ごとではないと思いました。

朝顔の家の中は、父親が忙しくしています。他の仕事を手伝ったりしているのです。でも休みの日はつぐみと出かけて楽しそうです。
夫の真也は県警に移り、家にいないことが多くなりました。(風間君の多忙さで脚本を変えられてるのか?)

朝顔の家の、何ということない風景に半分くらい費やされています。そして法医学の話が半分。
これも最後にどんでん返しがあるわけじゃなく、無力さを証明した話。
山口さんの夏目教授が朝顔の突っ走りを引き締めています。
全体に漂う、穏やかさと裏腹の悲しさや無力感は何なのでしょうか。

最後の方で父親が「俺は妻の遺体を探し続ける」「向こうに移り住む」と決意を話します。
東日本大震災で亡くなった妻の遺体探し。失ったものを抱えながら前に進む家族たち。亡くなった人たちの理由と原因を調べる法医学という現場。
その三つが暗くて寂しい音楽を奏で、ドラマの底流になっているようです。

月曜の9時に持ってくるにしては寂しいドラマだと思えてなりません。皆さんはどう感じるのでしょうか。