名前につられて見てみました。 これはシリーズものらしいですね。
過去の場面に野際陽子さんと津川雅彦さんが出ています。どちらも亡くなられてますから、かなり前のようです。
さて、警視庁の黒川署警務課、神木恭子は父親の後をついで警察に入ったようです。
どうもスカした態度が気になります。恭子が、なぜこんなに冷たくてすましているのか…?
物語が進むにつれて、それなりの訳があるらしいと判ります。 登場人物の何人かと少なからず因縁めいた関わりがあったようです。
さて、初めから次々と警察内部の者が死んで行きます。検視官や刑事だったり。
そして、意外な所から恭子は若い刑事が怪しいと睨みます。
資産家の老人が一人で住む屋敷の中に、住まわせてもらっているという同僚の島垣。何か月か前にその高齢の女性が亡くなって、彼に遺産を半分分けるという遺言書が出てきました。遺産は5億だそうです。
それとは別に、捜査一課長の辻井から恭子は呼び出されます。
自分の目的を達成するために手伝ってくれないかと頼まれました。 なんと辻井は「警察の膿を出したい」というのです。 壮大な目的ではありませんか!
恭子はこれまでの連続殺人事件を解決した能力を辻井に買われています。更に恭子の父親にも辻井は恩があるというのです。
しかし、見るからに善良そうな屈託ない笑顔のギバちゃん。
年取って白髪頭、皺だらけの額にまぶしいほど日焼けした顔は一筋の悪も感じられません。
でも、こういう人こそ事件ものでは怪しいのです。
なにかよく分からないけど、折原という男が相棒のように恭子と組みます。
これは元上司なのか、立場がよく分からない。 プリプリの旦那の人ですね。(名前忘れた)
彼と二人で情報を仕入れながら恭子は事件を追っていきます。
ななんと、不正が警察の内部で行われていました。
事件や事故の遺体が運ばれてくると、霊安室内の検視の場で臓器を摘出し、闇ルートで売っていたのです。 それに関わっているのが葬儀社を装った反社などです。 検視官と刑事がそれに関わり、臓器売買をしていました。(怖ろしいこっちゃ)
そして、そこから派生して検視官が殺され、刑事が殺されます。この辺り複雑です。
辻井は恭子に霊安室の隠し撮りを頼みます。間一髪で無事隠し撮りは成功しました。
分からないのは恭子が一人で犯人の島垣と会いに行き、島垣の犯行を指摘し挑発したことです。
恭子は屋上から突き落とされそうになり、危うく死ぬところでした。 誰が考えても、危険で無謀な行為です。
こういう所が不注意に見えるんですよね。物事を推理する力はあるだろうけど、もっと用心深く動かなければ。
でも、この島垣という男、警察の風上にも置けない人間です。
上司の妻と出来てるし、上司を二人も殺している。またお世話になった大家の老婦人を遺産の為に殺している。 そして「これは人助け」と平然としている。なんでこうなってしまったのか。
最後にまた恭子が、行かなくてもいい倉庫へ出かけて行って、島垣に2億の分け前を用意させます。
これは作戦?それとも元々そういう人なのか。
もみ合いの末、撃たれたのは島垣。辻井が出てきます。いつ来たんだろう。
彼は5億を一緒に手に入れようと抜かします。 これが捜査一課長のすること?
恭子は銃を突きつけられて絶体絶命のピンチ。 そこで終わりかと思いきや、なんと折原が現れました。
大抵事件もののお決まりですよね。 銃を構えて、辻井に向けました。
辻井はガンにかかり余命半年なそうです。折原がバラしました。
(なのにどうして5億も欲しがったんだろう。 一月に1億なんて、使いきれないじゃん)
辻井は自棄になったのかその場で拳銃を自分に向けて撃ち、亡くなりました。
…なんという鬱展開。
こうして、事件の真相は警視庁という組織の中に封印され、もみ消されました。
…
二か月間ぶっ続けで米国警察ドラマを見た後に見ると、ああまたここでも警察内部の腐敗と闇が描かれたドラマだったのかー、と思うだけです。
もう少し島垣に人間らしさを持たせても良かった気がします。これじゃただのイカれた男です。
黒薔薇は何の意味があったのか…斑目という男の置いていった薔薇が意味深でした。