今回のシリーズは全体的に良かったですね。湯川さんが、以前にも増して孤高になっていて、クールな演技。
吉高はチャキチャキの江戸っ子。鼻っ柱が強くて、言いたいことをズバズハ言う。
妥協しないのがいい感じでした。
前の柴崎は美人過ぎて色気のせいか、何かラブコメに流れて行きそうでそれが余計でしたね。
最終話は見応え十分でした。
「子供が1年以内に出来なきゃ離婚」する夫、って、そりゃないでしょう。
いくら何でも冷血、間。
なのにそれを受け入れてニッコリしている天海。でも心の中は爆弾のよう。
浄水器にヒ素をしかけて、いつそれを放つか。
四六時中監視している。(あり得ないあり得ない!)この女性も大した悪党です。
そして、いよいよその時は来る。離婚宣言をされた時、あやね(天海)は決心する。いよいよその時が来たと。
そして帰省中に、夫がコーヒーを沸かして飲むその水にしかけたヒ素が放出されるのを待って家を離れる。
まぁ何という執念。
これを書いたのは作家なんですね。
「離婚されるから」「自分を産む機械扱いして、気持ちを踏みにじられたから」殺す、とは。
何というロマンチシズム!なんでしょう。
普通の女なら違ったでしょうね。
もし私なら‥。
離婚してもつきあってね、と食い下がる。
あるいは「他に女を作って浮気してもいいよ。そしてもし子供が出来たら認知して二人で育てましょう」
こう言っちゃうかも。
女はしたたかなのです。
愛を失ったからって、一々殺人してられますか。
自分の人生を失うだけです。
まぁ殺人事件が前提なんだから、そんな事言ってたら始まらないですが。
それにしても良く出来た作品でした。
あっちこっち辻褄がキチンと合っています。
作家さんもご苦労様ですし、脚本家も時間内に納めて、お疲れ様でした。
この「子供を産まなきゃ離婚」の重みは、それなりの年の人にしか分からないですね。
どんなにそれが辛くて苦しいものなのか。
そこをテーマにした所が、大人のドラマでした。
あのタペストリーの素人っぽさはいただけなかったけど、全体に雰囲気も良くスローテンポで、良かったです。
今シリーズの「ガリレオ」は満足のクールでした。
吉高はこれからも変に成長しないで、このままチャキチャキでいて欲しいです。
対談形式で二人の他には大下容子アナがいるだけの完全なトーク番組。
漠然と見ていたのですが、方や政治経済の専門家であり、方や素人と文化人の中間風な立ち位置でした。
マツコの「言葉を選びながら、客観的に喋る」やり方は分かりやすいし、頭の良さがうかがわれます。
が、時として何も目新しい事を言ってる訳ではないな、と思い知らされます。
複数の人の対談だといつのまにか討論になってしまい、激しくなったり張りつめてしまいますから、
その点マツコのゆったりさ、鷹揚さが、世間話している年寄りみたいな雰囲気で良かったのではないでしょうか。
ただあまりにも漠然とした話で「日本の投票率はなぜこんなに低いの?」などは、大体頭に入りますよね。
他の国では投票しないと罰金を科せられる国もあるらしいとか、若い人ほど投票に行かないので結局中高年、老年に都合のいい国になってしまう、だとか。身近でした。
でも少子化の話になると、話題は一気に広がります。
このままだと日本は少子化の度合いが進み人口が減って国力も弱まる。
それを防ぐには?となると結婚制度や女性の社会進出、労働形態や保育所、賃金や社会保障まで範囲が広がり、まとまりません。
問題提起で考える材料になっただけでも良かったんでしょうが、それを他の国との対比でフランスはどうのオランダはどうのと並べられても、困ります。
どうして日本人がこれだけ働かなくてはならないのかというと、国民総生産が世界第三位の経済大国だからです。
働いて働いて仕事に生きがいを見出す、勤勉で真面目な国民だからです。(おそらく)
そしてこの国を維持するにはその労働と生産量を保たないといけません。
ここを省いて少子化や社会保障は語れないでしょう。
国力を落としても社会保障を優先させるのか、少子化、高齢化に甘んじてそれなりの国家にするのか。
そこは私たちの生きる根本にかかわって来るのですね。
日本のGDPは約500兆円と言われています。総務省発表の労働人口は2013年5月で6300万人だそう。
単純計算で、1日当たり一人3万円弱の物、サービスを生み出すことになります。
早く言えば、日本人は忙しい!のです。
もう少し生産性を落としたら社会全体がゆったりしてくると思うのですが、どうなんでしょうか。
長くて飽きてきた時間もありチャンネルを変えた時もありました。
でも所々頭に残っているし、二人は嫌味も変な癖もなく、後味は良かったです。
付け足しですが、北朝鮮が漁船を狙って拉致を繰り返していた事は初耳でした。
しかも若い人だけを拉致し、年取った人はそのまま船と一緒に沈めてたなんて‥。
認定拉致被害者は800人もいるとか。こういう事実も時には思い出して気を引き締めないといけないですね。
再放送、見てしまいました。
ほぼ1時間、再現ドラマのオンパレード。
主犯の角田美代子がどうやって一つの家族に押し入り、家庭の中へ入って家族を分断させ、仕事も財産も生活も奪い、暴力と虐待で殺人へ追い込むか、その様子を見事なドラマ仕立てで描いていました。
本当に胸くそ悪くなるような角田の悪辣ぶり。
初めはちょっとしたことで因縁をつけ、凄み、チンピラを侍らせてまともな一般人を追い詰めていく。
怒鳴ったり勝手な理屈で罵倒したり。素人には太刀打ち出来ません。
ただただ腹が立つばかりです。
見ている分には関係ないのですが、果たしてこういう類いの人を実際に相手にした場合、どう対処すればいいのでしょうか。
普通の番組なら対処法や対策を教えてくれるものですけど、これはひたすら怖い番組に仕立て上げてました。
そこの所が不愉快でした。
「こういう怖いヤクザまがいの人間が世の中にはいるから気をつけて下さいね」という警告の番組だったんですかね。
でも何かしら対処法はあるはずです。
見ていて気分が悪く、脱落してしまう視聴者もいたようでした。
人間が避けられないものとして、天災と事故があります。
それぞれある程度の備えは出来るものですが、こういうのは備えも何も。
一度家の中に入り込まれたら、逃れるのは難しいのでしょうか。
家族を監禁して一日30万も貯金を下ろさせて飲み食い、どんちゃん騒ぎしたり、肉体的な虐待をし、
家族同士で暴力を振るわせたり、放置して衰弱する様子を監視カメラで見ていたり、人間のすることではありません。
7家族、20人くらいの人が亡くなったり行方不明になってるようですね。
こういう身の毛のよだつ事件は時々起こります。振り返ると幾つかあります。
このドラマの家族も、30回くらい警察に駆け込んだらしいですが、警察は相手にしてくれなかったようです。
一体どうしたらいいのでしょう。
こういう人種がいると言うことを頭の隅に置いておいて、いつかどこかで身の危険を感じる場面があったらその時には素早く逃げ切る、という判断に使いたいですね。
「人間は全ていい人ばかりだ」という性善説に取りつかれていると、とんでもない事件に巻き込まれてしまう可能性があります。
世の中、いい人間ばかりじゃありません。
何かが欠落してるのか、脳の障害か不幸な生い立ちがそうさせているのか。
ずいぶん昔ですが、牧師さまが不良少年たちに尽くして尽くして言いなりになり、最後に殺された事件がありました。悲惨でした。
そもそも生まれつき良心というものを持ち合わせていない人間が、何パーセントかいるらしいですよ。いつかそんな心理学の本を読みました。
でもそればっかり思ってるのも寂しい話なんですが‥。
NHKも、ちゃんと救い所のある内容にして欲しいです。
これじゃ暴力や殺人を肯定してると思われてもしょうがありません。
見た後一日重い気分を引きずりました。
3日前の番組になってしまいましたが、書いておきます。
番宣で、多岐川華子さんがボロボロ泣いていたので、どれだけ凄い霊能力なんだろう、と期待して見たんでが、一時間ほどで飽きてしまいました。
それだけ冗長だというのもあったのですが、何故でしょうか?
元々この手の番組は好きです。
ほとんどの番組を見ました。「う~む」と唸ることもあり度胆を抜かれたり、感動したりぞっとしたり様々です。
でもそれなりに深い部分があって、つい見てしまうのです。
最近霊能力関係の番組を見なくなったのは、一巡したというか、飽きられたのでしょうかね。
木村さんは色々な同業者の中でも控えめで優しげな容貌で、好きでした。
「金スマ」に時々出ていらして、タレントさんの悩みを聞いてあげていました。
飯島愛さんへの助言は記憶に新しいです。
あの中で、木村さんは飯島さんにサラッと「何年か後、あなたはいないわね。消えてる」といい、飯島さんは「えーっ、私死んじゃうの?」と叫んでいました。
仕事をやめないようにとの木村さんの粘り強い説得にも関わらず、飯島さんはその後タレント活動を止めました。
その後の顛末は皆さんの知る通りです。
そんな人間性あふれる木村さんの魅力に惹かれて見ていました。
しかしこの番組は「?」と首を傾げることしきりでした。
どんな霊能者でも、あらゆることが見えるわけではない。
見えたとしたら、神様です。
感じたことをどれだけどれだけ表現して、相手に分かりやすく加工して話すか、
しかも相手の性格をわきまえ、踏みにじらないようにするか。
その所なんですね。おそらく、木村さんは「超」と名の付く能力を持ってらして、見えるものが確かにある。
でも、表現が下手でしたね。
22股の谷さんっていうタレントには怒鳴りつけたり、ウィンクの鈴木さんには「勉強が足りない」と。
鈴木さんとは4時間話してもかみ合わなかった…。
こういう能力者に課せられた宿命だろうけど、ここまで徹底的にアドバイスしなくっても良かったのでは。
もっとサラリとした声掛けで良かったのでは。
しつこすぎました。
透視というより、普通に見ても大体分かるその人の性格や短所をそのまま言い当てただけのような気がしないでもなかったです。
二時間見て「木村さんってこんな人だったの?」と面喰ってしまったというのが正直な気持ちです。
今までのイメージを覆されてしまいました。
元々人生が上手くいってない人を呼びつけて、傍観者が何を言っても軌道修正なんて難しいのに、非常に根深い所を指摘しただけで生き方が変わる訳ないじゃないですか。
最後にはタレントに総括までさせて、無理やりでしたね。
一時間で良かったのに、何だか後味の悪い番組となってしまいました。
辛口でごめんなさい。
私は謎解きにはあまり興味がないのですが、それでは何に興味があるかというと、登場する犯人の心理や背景、性格とか、行動や人間関係だったりします。
今回の犯人の神原敦子(蒼井優)の性格が正にそうでした。
演技に取り憑かれた女優、経験によって演技を完璧な物にしていく、その執念がすごいです。
常にICレコーダーを持ち歩き、出会った人の会話を録音している。
それを演技の参考にしている。
殺人さえ、その経験を演技に生かそうとしている。
合間に見せる不気味な笑顔といい、もはや正常さを通り越して異常者のようになっているではないですか。
しかし本人はそれに気がつかない。
何も言わずに恋人を刺殺したり、綿密なアリバイ工作などをしてしまう。
それが無表情や内面の中で静かに行われている。怖いです。
徐々に種が明かされていく過程で、神原のつぶやきや言葉で異常さが明らかになっていく。
「雰囲気だけの演技はいや。実体験の中から感情を引き出して取り入れていく。そういう方法論が好き」という。
しかしテレビの面に月を映し、それを背景に花火を撮ってそれをアリバイにするとは、普通の人なら思いつかないことですよね。
何と情緒のある‥、この犯人は女優じゃなくて作家を目指すべき。なんて言ってみたくなります。
それに、携帯の写真なんて色々と加工出来るものなんじゃないですかね。
アプリとか加工ソフトがあれば。うーん、突っ込んでも仕方ないか。
最後の対話が秀逸でした。
「殺人、取り調べ、裁判、刑期、それらの経験で私はものすごい女優に変身出来る」と笑いながら目を輝かす神原。
一社会人としての責任意識はなく、倒錯した女そのもの。
福原が「そんな人の演技を僕は見たいと思わない。そういうのを何というか」
吉高に聞き、彼女は「自己満足」と答える。
これだけじゃ足りない、もっときついこと言ってやればいいのに!と思いました。
とにかく、今回は秀作回でしたね。
妥協しない物理学者と気の強い女性刑事。
変におちゃらけてもいず、淡々と謎解きに突き進んで行く。
道具立ても素晴らしく、見事でした。
段々吉高が好ましく見えてきました。
高慢な物言いの福山も。