昨夜、寝ようとして台所とリビングの火の始末を確認してからリビングの照明を消しました。
すると消す間際に一瞬、部屋の中に誰か女の人がいるのが見えました。
長い黒髪で着物を着ています。勿論知らない人。
恐ろしくなって照明を付けました。すると誰もいません。だよなーと思いまたスイッチを消そうとしました。
すると今度はリビングの姿見の中に女の人と床に横たわる男の人が見えました。
女の人は男の人に顔を寄せています。
ガクブルです。灯りを付けると誰もいません。姿見の中にもいません。
何となく窓際へ行って外を見ようとしました。外も別に変わりありません。
しかし窓の端にうずくまるレインコート姿の男の人がいました。
見なかったふりをして部屋を出ました。そして家族の名を叫びながら、ありったけの力で二階へ駆け上がりました。
自分の部屋の中に入り布団を被って震えていました。すると階下から音が聞こえます。
階段を上がってくる足音です。それが何人かじゃなくて、10人くらいの足音です、ガツガツと音が耳に迫ります。
部屋のドアが開きました。
私は布団をはねのけて起き上がりました。いたのは長い髪の女の人ではなくて、短めの髪の丸顔の女の人でした。
薄緑のTシャツにスカート姿、顔の作りが何か少し変で右目と左目がちょっとズレているようなアンバランスな顔です。
じっとこちらを見て何か言いたげにしています。
私は声を出したいのですが、出ません。体の中で声が空回りしています。力を振り絞ってやっとやっと声が出ました。
「ここから出て行って!」と言いたかったのに出たのは「ワァーッ」という声だけでした。
相手の人の後ろにいるのは、レインコート姿の男じゃなくて、輪郭だけのフワフワした黄色い人間でした。それが複数後ろに並んでいます。
怖くて怖くて苦しくて、ワーッと声をあげている時に目が覚めました。
なんという事!…夢でした。
見ている間はまさか夢とは思いませんでした。
全てカラーでアリアリとしていたし、カーテンの端に潜んでいたレインコートの男とか、姿見の中の男女とかまだはっきり覚えています。
なんでこんな夢を見てしまったんだろう…
生まれて初めてこんな怖い夢を見ました。
夢でよかった…
おそらく、毎日が不安と苛々で先が見えないこのコロナ禍の中だからなのでしょう。
とすると、私だけじゃなくて世界中の沢山の人がこのような悪夢を今見ていることと思われます。