今日の考え事〈applemint1104〉

自分の体験やニュース、テレビドラマや映画などについて感じた事を素直に書いて行きます。

「下町ロケット」1,2話の感想

2015-10-29 13:18:29 | ドラマ

やっと2話分まで見終えました。
しかし予想以上のドラマでした。作り方に力が入ってるのなんのって。
場面がセットじゃなくてロケでしょう。主人公の佃製作所はともかく、帝国重工の社内や、実験所なんて「これどこ?」と思うスケールでした。

そして、内容もほぼ全部が産業ドラマ。会社の研究開発、特許、訴訟、買収、とオール企業ものでした。
色恋とか家庭内もめごととか殆どなし。阿部ちゃんの娘のたおちゃんとのコミュニケーションが上手くいかないことぐらいです。
息もつかせぬ展開。私は面白かったけど、興味のない女性や子供さんには難しいでしょうね。
男性の視聴者を狙っているのか?

1話は佃航平のこれまでの経歴などを紹介しています。
JAXAで失敗し退職して自分の夢であるロケット工学の部品の開発を町工場ですることを決心してやってきました。
社員200名の中小企業ですが、物作りには気概があります。特許も沢山取っていますが、如何せん、役立たずだと罵られています。

しかし、ある時ナカシマという会社から訴訟を起こされます。賠償金を90億円も支払わねばならなくなりました。
この分だと1年以内に倒産しそうです。
佃はある弁護士に依頼します。知的財産権の分野では腕利きの、神谷という弁護士(恵)。彼は今まで8勝2敗の勝率です。
そして神谷は作戦を立てて弁護をするのですが、相手がずる賢くて簡単には行きません。

ナカシマは佃製作所を追い込んで特許ごと買収しようとしているのでした…。
あちこちの銀行に頭を下げてお金を借りようとする佃だが、どこも冷たい。佃製作所のメインバンクは人を小馬鹿にした扱い。

白水から出向している銀行員、殿村はムラムラと正義感に燃えて語ります。
「あなたは夢に愛されている。逃げちゃいけない。佃製作所はいい会社だ。守りたい」と…。
この人「ルーズヴェルト・ゲーム」でも何か似た役やってましたよね。まだ残像が抜けません。こんがらがってきます。

そして神谷弁護士の逆襲が始まります。「特許侵害で逆訴訟を起こす!」と言うのです。裏技炸裂?!と思いました。
それがどんなすごいものか、私には殆どわかりませんが…。

盛り上がりを見せる所はBGMの大げさな音楽がかかります。無理矢理な感じですが、少しうるさい。
そして、阿部ちゃんのいつもの投げやりな棒セリフが、鼻についてたまりません。一本調子すぎます。
セリフが多いから気になるんだろうな。もうちょっと抑揚を工夫して下さい。

配役もどこかで見たいつものメンバーです。誰か目新しい人を採用して風を入れて欲しいです。

今週は帝国重工が、宇宙開発ロケットを飛ばすことに成功したのですが、バルブシステムの特許が既に出されていることに仰天し、佃製作所にそれを20億で譲って欲しいと頼みます。
ここがよく分かりません。帝国重工も同じようなバルブシステムを開発していたのか?なら何故それを使う工夫をしないのか?
そこが描かれていないのでスルーします。
とにかく「スターダスト計画」を滞りなく進めるために、手っ取り早く特許を買い取るということなのでしょう。

佃製作所は大騒ぎです。
20億でさっさと売れという人、使用契約や独占契約だけにしろと言う人、また汎用性があるものだから売っちゃダメ!という人も。
(中小企業ってこんな風にワイワイ言い合って決めるんでしょうか?)
帝国重工の財前は、ナカシマが佃を買収して特許を自分のものにし、他社に売り渡そうとしているのを知ります。

阿部ちゃんの証人喚問はすごく胸を打たれます。技術者の誇りが漲る答弁。しかし感情論になってお涙ちょうだいに…
あぁこの演説がこんなに一本調子じゃなかったらどんなに良かったか。
(法廷ってこんなにドラマチックなとこ?)

裁判官は最後に佃製作所とナカシマとの和解案を提案しますが、これが佃側に有利な提案でした。
逆訴訟が上手くいったのです。
佃はナカシマから56億の和解金をゲットできることになりました!
いやはやすごいですね。裁判一つでこんな風になるとは。
佃が勝った途端に手のひらを返すメインバンク…
こんなもんですよね。目先のことしか考えてないんだから。
銀行員に「腐った根性を直せ!」と叫ぶ佃。こういう所が見ていて気持ちいいんですね。


さて、佃は次に帝国重工に対してどういう返事をするのか。

「役に立たないような特許を沢山取り、他社からの陰謀で倒産寸前
しかし大手の重工会社が特許を買いたいと言った一言で運命が変わる
物作りか経営か開発か?」…
本当に良く出来ている話です。
次々と特許を巡る戦いが起こるのでしょうね。疲れないように見ていきましょう。


「エンジェル・ハート」3話の感想

2015-10-26 15:22:22 | ドラマ

先週見逃したので筋が分からなくなりましたが、1話完結なのでしょうか。
今回は3話目。初回と大分雰囲気が違います。

母が失踪だか行方不明になったかで一人暮らしをしている幼い女の子、ミキ。彼女は母親の言いつけを守って一人で暮らしています。
母の教えは「他人に親切にしなさい」などという言葉。その教え通りに、自分が貰った食べ物をホームレスに分け与えたり、様々なところで親切な行動をしている。
自分は食べるものもロクに食べずに。そんな彼女はこの町でも「幸福の少女」と評判です。
周りは不憫に思い、家主は母親が不在でも、アパートにそのまま住まわせています。

「キャッツ・アイ」のマスター、海坊主は視力に障害があります。しかし公園でこの少女、ミキに絵本を読んで貰いました。
その話の内容も、ミキの境遇を象徴するようなものでした。
海坊主はミキの優しさに惹かれ、守りたいと思うようになるのでした。

さてさて、この少女の存在が、不思議です。母親がいなくなっているのに、他の人に幸せを運んでやっている。
何と悲しい話でしょう。
これは大人版おとぎ話とでもいうのか?きれいすぎる。
誰か福祉事務所か役所に届け出なさいよ。放っておくのは大人の責任でしょう!と思っても
まぁそれは「ドラマだから、初めから非現実的なもの」そう言われればそうかもしれません。言うだけ野暮。

人から「汚れを知らない少女」と呼ばれ、母親が恋しくても必死で我慢し、約束を守り続ける少女。
まるでイギリスの童話「幸福の王子」みたいです。
あれは若くして死んだ王子の銅像が、町の人の貧困を嘆き、ツバメに頼んで自らの金箔や宝石を恵まれない人々に配って貰う話でした。
ツバメは南方へ帰る時期を失して死んでしまい、金箔が剥がされてみすぼらしくなった王子は銅像を壊されて溶鉱炉に投げ込まれる…
という話です。あの話を思い出しました。

これは大人のおとぎ話なのか?
野島伸司の書くドラマみたいです。もっとも私はあんまりちゃんと見ていないんだけど。あの人はやたらと純粋さに拘りますよね。
まぁ、でも私はこういうドラマは嫌いじゃないです。

しかし…周りをこてこてのハードボイルドで固めてるのに、何でこのような話を?と思いますが。
上川さんはシティ・ハンターの主人公に良く似ているとか。ネットの記事にありました。ホントにカッコいいですよね。
でも今回はアクションなしでした。
香に心臓を貰った女性が妙なドキドキ感を感じています。心臓に香の思いが宿っているようです。
海坊主役のトムさんが、また「濃い!」と言うわけで、「大人のおとぎ話」にはならずに、「何か変…」くらいに納まりました。

母親が亡くなったのを知って、泣きじゃくる少女。その後結局トムさんが引き取ることになったのか、ここが良く分かりませんでした。
最後の方で一緒に夕日を見る海坊主とミキ。「これからも俺の目の代わりになってくれないか」のセリフを聞くと、きっとそうなのでしょう。
(「誰も知らない」の兄弟とは対照的でしたね。母親が失踪した境遇は似ていても)

そして陰から冴羽たちを見ている秘密結社の会長…彼はシャンインを見張っているの?
「誰かのことを思って、誰かのために一歩を踏み出す。それがきっと生きるってことなんだ」繰り返されるこの言葉。うーん…。
これは人気コミックなんですよね。
男の人って、女性よりずっとロマンチックなんじゃないの~?
そんなことをつくづくと感じました。


「遺産争族」1話の感想

2015-10-23 17:18:38 | ドラマ

題から想像していたのと違い、初めからドタバタで登場人物も煩く、少し拒否反応が出ました。(笑)

従業員140名の葬儀社の創業者一族の家が舞台です。
社長は婿養子の恒三に譲り、会長に納まっている龍太郎(伊東四朗)。
禁じられてる甘い物を食べて危険な状態になり、周りが急に相続を意識し始めます。

長女の娘の楓は出戻りです。楓(榮倉)は、医者の育生(向井理)と付き合っていて、結婚を考えています。
育生は母一人子一人で育ちました。両親が離婚した後、母は保険の外交をして医大生の育生を卒業させた苦労人です。

龍太郎の退院祝いをしている最中に、三女はシラッと龍太郎に遺言状のことを聞いたりします。みんな遺産を貰おうと少しずつ動き出しました。
そこへ楓が帰ってきて、恋人の育生を家族に紹介するのでした。
育生には夢があります。
医者として他の科目も勉強し、いずれは海外へ出て人の役に立ちたいというのです。堅実な人です。
しかし楓の父親の恒三は気に入らないのです。
二人の言い合いが良かったですね。グッと雰囲気が変わりました。

跳ねっ返りの娘が「今まで楽して生きようと思ってたけど育生と会って考えが変わった」という。
それじゃ父親はこの相手も切り捨てられない。娘を真人間にするためにも。
さぁ、父親と娘の思惑がここでぶつかり合う。どうする…
岸部さんは、食わせ者がいつものパターンですからね。何か企みがあるでしょう。

しかし何でしょう、娘達のかしましさは。
思うんですけど、脇役の演技が過剰で、雰囲気を壊してませんか?
室井さんがやかましいから、それに引きずられてる板谷さん…。こういうのって舞台の乗りなのかな?

祖父の会長が伊東さんということで、これは「コメディ」決定なんですかね。真剣みがあまりないです。
まだ始まりだからこれからかな。
遺産相続は、確かに今の時代どこでも苦労しています。数百万円の遺産で揉めてる所が一番多いそうです。
でもこの家庭は140名の社員を抱える中堅企業。あんまり一般の参考にはならないでしょうね。

岸本さんも、あんまり品がないですよね。私が知ってる保険の外交員さんは、みんなとっても感じがいいですけど。
こんな威勢が良かったら、別の職業の方が良かった気がします。

恒三は育生に医者を辞めて会社の後を継いで欲しいと言いますが…
育生は医者は辞めずに、後を継ぐと宣言します。
逆風に向かっていくチャレンジャーなのか?

クラブ「おりひめ」のママは恒三にポンポン本音を言います。あけすけです。こんなママっているのかな?
彼女はタロットカードで育生を占います。魔術師のカードが出たと。かなり強いカードらしいです。
今後の事を暗示しているのです。
さぁどうなる…
恒三と育生との戦いが始まります。

育生が最後の方で母親に言った「俺も考えがあって婿に行くと決めたんだ」これは何を意味してるんでしょうね。
大きな波乱がきっとあるのでしょう。

ごめんなさいね、一言言わせて下さい。ナレーションがくどいですね。
これ、無くてもいいのに。と思ったら、何と、高畑淳子さんでした!

 

 


映画「エル・スール」の感想

2015-10-22 10:59:04 | エンタメ

TSUTAYAカード更新のために店に行ったら、一枚だけDVDが借りられるというので、棚に並んだ「掘り出し物DVD」の一枚を借りました。
それが「エル・スール」というこの映画です。

これはスペインの映画です。
33年前にカンヌ映画祭に出品された映画だとか。
その後他の国際映画祭でも優秀作品賞を貰っています。
感想を書いてみます。

95分間、あっという間でした。
何かが起きるのかとじっと待っても一向に何かは起こらず、淡々と少女の目を通して家族や友人を描いています。
スペインというイメージとはほど遠い、全てが心象風景的な重たい運びです。

エストレーリャという少女がまだ小さい頃、父親は謎の人でした。
ダウンジングで鉱脈(かあるいは水脈)を見つけたり、そういう能力のある人でした。
そしてある日、彼女は父親の部屋で女性の名を書き連ねた封筒を見つけます。
それはある映画女優の名でした。
エストレーリャは映画館のポスターで彼女を知ります。
父親が映画館に入っていくのを見つけ、出てくるのをつけていくと、父親はカフェに入り誰かに手紙を書いていた。
エストレーリャは父親が他の女性を愛していることに気づくのです。

父親は心ここにあらずで家庭の中は暗いです。
祖母の話から、父がスペイン内戦で祖父と意見が合わず、祖父が支持した政党が勝ったので祖父と上手く行かないことや、
孤独になっていることなどを知るのでした。

スペインは「明るい陽気な国」というイメージがありますが、この映画では画面も暗く、雪が多くて陰鬱な感じです。
少女は北部から出たい、南部は憧れだと思っています。
絵はがきを何度も見て、イメージを膨らませています。

父親は元恋人へ手紙を書き、返事が返ってきました。
元恋人の手紙には「もう二度と手紙など書かないで」とありました。
少女は大きくなり、「早く大きくなって逃げたい」という思いから「幸福を考えぬ事にも慣れた」という気持ちに変化します。

映画は大きくなった少女の回想を交えます。
父親が最後に自分と交わした会話。
エストレーリャは父にレストランに呼び出され、その時に聖体拝受の時と同じ音楽がかかっていたこと。
父親の元恋人が映画女優だと知ったいきさつを打ち明けたことを思い出します。
父親は優しく微笑んでいます。

そしてある日父親は猟銃自殺をします。ワンシーンだけですが。
少女は父親が前日恋人に長距離電話をしていたことを知ります。

結果、少女も病床についてしまいますが…
祖母の計らいで、祖母の住む南部へ療養しに旅立ちます。
「エル・スール」は南へ移るって意味なのかな?

よくもまぁと思う程暗く、陰鬱でした。
心を閉ざす父親、家族も気持ちが離れている。内戦。気候の厳しさ。
それらが混じり合ってどうにも救いがありません。
でも見ようによっては、どこにでもあるちょっと壊れた家庭の姿でもあります。

嫌悪感なく見てしまったのは、分かりやすく、父親の孤独に焦点が当たっていたからでしょう。
何となく大人同士分からないでもないのです。
淡々と描いていて、心の中に踏み込まないのが映画的、と言えるんでしょうか。
3日経ったら忘れそうな映画ですが、思い出す時はあっさり思い出せそうです。
ストーリーと人間関係が簡単だから。
映画って、多くのことを語るものでもあるけど、語らないという手もあるんだなと思いました。
禿げたヒゲのおじさんが、メランコリックでちっとも嫌な感じがしなかった。
スペインって男性をステキに描きますよね?

たまにはこういうのもいいですが、晴天の日に映画館に入って行って見る映画ではないという気がしました。

 

 

 

 


「掟上今日子の備忘録」2話の感想

2015-10-20 11:14:03 | ドラマ

奇妙な話ですね。
眠ったらその日のことをすっかり忘れてしまう特殊な体質の掟上今日子は私立探偵です。
一日限りの記憶なので、一日でスピード解決がモットーです。この状態を理解してくれて警察も捜査情報を流してくれる。
便利な存在なのですが、問題も沢山あります。

今回は、以前水泳選手でライバルだった二人の青年が関わり合う事件です。
鯨井と宇奈木。今は宇奈木が現役で鯨井はコーチをしています。
ある日の夕方、宇奈木が自宅の浴槽の中で感電死していました。その第一発見者が鯨井だった。
鯨井はアリバイを主張しています。一緒にたまたまお茶を飲んだのが掟上だったのだが…。

初めの10分くらいで事件の全容が分かり、鯨井という男性のアリバイが事実かどうか、話が進められていきます。
全体的に軽く、冗談半分の乗りで、登場人物にも隠立厄介とか鯨井留可とか本人を象徴するような名前がつけられています。
なのに、後半になって事件は二転三転し、後から次々と事実が出て来ます。

宇奈木は過激な発言をする人物で周囲に嫌われていたこと。
鯨井は、彼がドーピングしているとリークし、その為に宇奈木は大会に出れなかった。
その年がピークだった宇奈木は、失意のうちにやがて自殺を考えるようになる。
そして、巧妙な時限装置を考え、鯨井に殺人の手助けを頼む…。

何と暗い話なのでしょう。
犯人と思われる鯨井が見かけシリアス系の顔立ちです。だから何かあるなぁと思っていましたが…やはりそうでした。
そして道具立てがまた、一つ一つ凝っています。
穿いていたスニーカーとか、たまたま今日子か読んでいた「改心刑」という小説。
急に作ったにしては面白すぎる内容でした。どこまでも凝ってるんだなぁ。
(厄介の運命をからかったような話で笑いました。ゴメン)

でも、何なんだろう、やっぱり軽いんだよね。
日本を代表するような水泳選手が他殺と見せかけて自殺した。それも仕掛けをして。
すごく大変なことですよね。幾ら暴言を吐き他人に弱みを見せられなかったとしても、自殺しようと思うなんてどこで病んでしまったのか。
そっちの方が気になります。
自殺の手口やそれを解く今日子の推理より。
心から「お見事!」とは言えないような。

今日子が悲しいですよね、一日しか記憶が持たないって。
映画で「メメント」っていうのがあったけど、あれは10分しか記憶が続かないんだったかな。
だからもの凄い勢いでメモしてましたよね。短い時間しか記憶が持たない、そういう障害があるらしいです。
厄介も不憫ですよね。次から次に災難が降りかかってくるんでしょう。
きれいな王子様のイメージなのに、何ですかこの3枚目は。コント的要素があった人の方が良かったなぁ。
岡田さんが可哀想…。

何年か前の古本屋の話がありましたよね。剛力彩芽ちゃんの。エグザイルのアキラが出ていた話。あれとちょっと似ている気がします。
しかしこれだけの作り事を創作するって、かなりの脳内労働ですよね。
ここまでしないとダメなんだろうなぁ。それだけ推理物は競争が激しいということなのでしょう。

今日子の髪ですが、白髪で時々別の色に見えます。
どうしても、品のいい老女に見えてならないんですよね。まぁ美人だからよしとしますか…
さて、次はどんな話が出てくるのか。ここから今日子の運命も変わっていく気がします。大いに期待しましょう。