今日の考え事〈applemint1104〉

自分の体験やニュース、テレビドラマや映画などについて感じた事を素直に書いて行きます。

「赤めだか」の感想

2015-12-31 09:56:21 | ドラマ

遅ればせながら録画を見たので感想を書いておきます。
長かったけど飽きずに見る事が出来ました。立川談春って、あの経済ドラマによく出ている人だったんですね。
立川談志の弟子なんだと知りました。

私は立川談志は好きじゃありませんでした。議員になってからは人を煙に巻くような事ばっかり言って果たしてこの人まともな人なのかずっと疑っていました。
でもこのドラマで弟子との関係やエピソードを見、こういうものなんだと何か分かったような気になりました。
談志は弟子入りしても落語を教えてくれるのでもなく、築地に働きに行かされたり、身の回りの世話やマネージャーのような事をさせて何年も居させます。
そんなものなの?
でも決して蔑ろにしているわけではないのです。
弟子の言う事することを何となく見ていて、アクションをかければそれに応じる。決して融通のきかない人じゃないのです。
弟子ながら勉強会も許してくれたし、二ツ目にもなっていないのに大ネタを披露してしまった弟子をかばってくれた。
何かあれば体当たりで弟子達を守るのです。

弟子入りの基準も談志師匠がピンときたものがあればOKなのです。とても不思議な人です。
言葉は乱暴だけど、思いやりがある。弟子から二ツ目に昇進させる試験の時には、談春は大きなポカをしてしまった。しかし、それを含めて全員合格にした。
温情あるというか、もう普通にいい人なんですね。でも独特の頑固さでそれを隠している。
そして試験について批評家に批判された時には断固としてそれを受け付けない。
何となく談志さんつてこういう人だったんだというのが分かるようなエピソードです。

しかし伝統芸能と言いながら、普通の教育や勉強はない。50くらいの古典落語の話を覚えたり、鳴り物や他の芸事もある。
それらを本やテープで独学しなければならないのですね。
私はこういう世界は全く疎くて興味がないのですが、友達の中には落語が好きでよく知っている人がいます。粋というものの価値を知っているのでしょう。
見ていてこういう漠然としたあやふやな世界に身を投じるのは勇気が要るものだなと思いました。
昇進が師匠の気持ちのさじ加減なんだから、一つ間違えば、4年や5年を棒に振ることもあります。
このドラマに出てくる、二ツ目に合格したその後の4人を紹介していましたが、3人はその後真打ちになりましたが、1人は廃業したと語っています。

「落語とは忠臣蔵で仇討ちに参加せず逃げた100人のような、そういう人たちのものなんだ。落語とは人間の業を語るものなんだ」と言う談志の話には説得力がありました。
でも、私にはビートたけしがどうしても談志には見えなかったです。どこをどう見てもビートたけしにしか見えません。
この人テレビに出すぎなんじゃ…。
また二宮くんですが。彼は何にでもなれる透明感があって演技派と言われています。が、無色透明すぎて、物足りませんでした。
何か役者という寝穢い、クセのような濃い存在感がないと、役は生きてこないのでは…。優等生すぎる感じなのです。
他の役者もどうも物足りません。志らくだけは良かったです。

と言うわけで、何か消化不良でしたが、内容はとても暖かく、何度か目頭が熱くなりました。
ちょっと中だるみなのと膨らませ方を工夫出来れば良かったのにと思います。
舞台が落語、そして誰でも知っている人とその弟子というのが、とても新鮮でした。
これは年末より新春の方が良かったかもです。
でもまた二宮くん主演のドラマがあるんですね。
他に適役の人いないのかしらね…

 


NHK土曜ドラマ「64」再放送の感想

2015-12-27 12:39:02 | ドラマ

深夜番組を録画して見ました。これは5月に5回連続ドラマで放送したものだったんですね。
しかし1回目は見た記憶がありました。
が2回目で、どうも私は挫折したようです。
64というのは昭和64年の1月1日から7日の間に起こった女児誘拐事件です。昭和は64年1月の7日間しかなかったので64という事件の名になったようです。

5回分をつぎはぎして2時間分にまとめたドラマです。そのせいか、とにかくドタバタが激しい。
「何が起こってるの」「この人どうしたの」と訳が分からないまま、ドキュメンタリーのように人が激しく動き、後追いで説明です。
展開を捉えられなくてイライラしっぱなし。これは私がこういうタイプのドラマを見ていないから慣れてないだけかもしれません。

ドラマを見て刑事だと思っていたピエール瀧さんは、本当は県警の広報官らしいです。(どうやって理解しろというのか)
なるほど、それで事件の発表の時に記者クラブと盛大にぶつかり合うんですね。犯人を匿名にするなとか言い合って。

画面が、衝突、怒鳴り声、走りと泣き叫びで溢れています。もう訳分からなくて見てるだけ…
三上の広報官としての仕事と、64事件に関わって未解決だった後悔みたいなものが混じり合い一人で調べ始めます。
どこからどこまでが三上の仕事か見ていて分かりません。

三上は64事件の後に仕事を辞めた幸田に不穏な匂いを嗅ぎ取ります。一人で調べ始めます。
そして、新しい誘拐事件が起こります。が、それは64を全く似せたような事件なのです。

目崎という被害者の男性は娘を誘拐され2千万を要求されます。
彼は身代金2千万を運びつつ、64と同じコースをたどることになります。全くのうり二つ。
しかし途中で、目崎は犯人からの指示なしで次の目的地へ急ぐのです。道順をなぜか知っているのです。
そうして時間が経つにつれ目崎はだんだんと錯乱していき、絶叫に近い声を上げ始めます。
やがて目的地へ着き、ドラム缶の中へ身代金を放り込み、火をつけるように指示される。言われるままにお金に火をつけるのです。
ドラム缶の下に手紙があって、犯人の文字が。そこには娘が殺されて遺骨となって下にある、というほのめかしの文が…。

周りでそれを見守る人々。捜査員たちもことの次第を見守ります。(なぜ踏み込まない?)
しかし、誘拐犯人が娘を殺したというのは真っ赤な嘘でした。もともと娘は誘拐されてなかったのです。
娘は別の場所で補導されていました。目崎ははめられたのです。

そして、この主犯は14年前に娘を殺された被害者の雨宮と、元刑事の幸田でした。雨宮はある方法で犯人を調べあげました。
それも恐ろしいアナログな方法で…
もうこれはあり得ない、笑うしかない非現実的なやり方です。
でも雨宮を演じる段田さんの取り憑かれたような演技で「もしかしたらあるかもしれない」と思わされました。
一度聞いただけの声を頼りにって…そんな似た声なんて限りなくあるでしょうに。まぁ言い出したらキリないけど。

もう少し話を整理出来なかったのかな。
広報官と記者クラブのぶつかり合い、警視庁長官の視察、64事件と今回の誘拐事件、自分の娘の失踪…
がこんがらがっています。こういう混乱を書きたかったのか。

事件が解決して犯人が捕まったのは良かったですが、目崎は一体なんで幼女を誘拐してお金を得、殺人までしてしまったんでしょうね。
そこが肝心なのに…
どう見たってあんな可愛い子を誘拐してたやすく殺してしまうには何らかの動機が必要で、それを視聴者に説明出来るものがないといけないのでは?
殺されっぱなしというのがどうにも解せません。
そしてドタバタもほどほどにして欲しいです。
…コンパクトに纏まっていて、見やすかったのは間違いないですが。挫折した私は、最後まで見る事が出来ました。


年末に当たって

2015-12-25 17:40:17 | 日記

冬の連続ドラマが終わり、新年までの繋ぎにスペシャルドラマなどを見ましたがあまりピンときません。
政治や経済など本の感想は別のブログに書いています。が、たまにはここにも書いてみようと思いました。

年も押しつまっているのに、ななんと日韓の会談があるとのことです。それも従軍慰安婦の件を決着させるとのこと。
青天の霹靂でした。前振りが一切なかったのに何故?
と思いましたら、産経新聞の前ソウル支局長が訴えられ韓国で無罪判決がおりたことと、日韓請求権協定が違憲だとする訴えを退けた
というのが大きかったのですね。風向きが変わったのを見て一気に慰安婦問題も解決させようというのでしょう。

誰の考えか知りませんが(安倍さん?)凄い、速攻技ですね。
こういうのを戦略的な政治というのでしょう。
緩急併せ持つ柔軟な姿勢は、長年与党をやってきた政党だからなのでしょうね。
別に信者でも何でもありませんが。

今年は日本の政治の巧さに感心することが何度もありました。
言うべき事を云い、言わなくてもいいことを言わず、スルーするところはして、主張は素早くしっかりと。
そういうメリハリのある態度が素晴らしかったです。
でも国内の政策は「なんだかなぁ」「なんでそうなるの」というのも多くて、だから全てが良しとは思いませんが。
でもこれだけ出来れば90点くらいじゃないでしょうか。私なんかが点数をつけても始まらないんだけど。

今年は動画サイトやSNSなどの掲示板で沢山の人たちの意見を読み、また専門家の講義や発信を見て、今まで以上に多くのことを学んだ年でした。
私はいつも新聞を端から端まで丹念に読むタイプでした。そして大きく紙面を割いて扱われている論調をそのまま何となく受け入れてきました。
が、これがとんでもないまやかしだと分かったのです。
新聞社は独特のイデオロギーがあります。それを通して世の中を見、自分たちの論説に合わせて事実や事件を表現しているのです。
朝日新聞の一日の情報量を数えた事がありますが、一日分が160頁の本一冊分。
それを毎日360日くらい、つまり薄い本を360冊読まされてると同じなのです。これは洗脳されないはずがありません。

ネットの中の記事も玉石混淆です。ですが、情報を見分ける力も長く接していれば分かるようになります。
そして、自分が疑問に感じたことは本を読むなり人に聞いたりして調べていけば良いのです。自然と詳しくなります。
そういう意味で今年はずいぶん世界のことが勉強になった年でした。知らなかったことが体系化出来た気がします。
これもネットのお陰です。

新聞には本当に腹が立ちます。今までの膨大な時間を返して欲しい。
今読むと、どこが偏見でどこが偏向してるか、そして読者を誘導しているコラムなど見分けがつきます。
でも、そういう新聞なのだから、仕方ないと思わないとだめです。
国外の人のための(どことは申しません)日本の新聞ではないと思えば楽です。
それに朝来る新聞の情報がもう古いのですね。夜に読んだネットのニュースばっかりなのです。
来年は止めようかな、でも新聞紙って使い道多いし、色々便利なんですよね。

横道に逸れましたが、慰安婦問題が解決すれば、安倍さんの仕事はほぼ終わったのではないでしょうか。
どうも最近安倍さんの顔に疲れが見えます。そろそろバッテリー切れの感じがします。
一度辞めて誰かにバトンタッチし、(石破さん?)少し休養を取るのではないかしら。でももう少し頑張って欲しいですけどね。

今年の出来事で驚いたのは、あの東芝が粉飾決算していたことでした。ななんで?信じられません。
結局白物家電部門を売り払い、リストラを1万人もするとかで落ち着きました。
白物家電が日本の電機メーカーから消えていきます。日本はこれから何で食べていくのでしょう?10年後の日本は?
原発が駄目になって東芝は落ち込んでしまったのでしょうね。原発は国策だったのに。
日本の未来が見えにくくなっています。
心配ではありますが、空元気でも元気を出して、面白いことを見つけて来年も頑張りたいものです。


 


「遺産争族」最終話の感想

2015-12-18 15:12:49 | ドラマ

あれあれと思う間に終わってしまいました。
育生が悪役となって情けない家族を改心させようとしたのがバレたというのが先週まででしたが、今週は
祖父を救うために火事の中に飛び込んでいって火傷を負ってしまった育生でした。
祖父の虎の子、金庫の中の2億円は灰になってしまいました。

育生は色々と腐心したのに上手く行かなくて、自己嫌悪になります。そしてぐちぐちと妻に八つ当たりし、本音かどうか別れてもいいと意思表示します。
初めて最終回で人として弱い部分を露わにする育生。それに引きずられる楓。
楓が悩みを打ち明けると、母親もやっとそれらしいことをアドバイスします。
淡々とポーカーフェイスでいる恒三。この人が結局一番賢い人だったようですね。どんな時もぶれなかったし。

そして、育生が酔っぱらって管を巻いてるところへ、育生の母がやってきて口から出任せのような事を言います。
河村家の人たちはバラバラになってこれから別々に生きると。揉めて大ゲンカをしていると言うのです。慌てて河村家へ走る育生でした。

河村家の人たちは引っ越しの準備をしている最中でした。ですが、これが大芝居だったのです。
皆で育生を欺そうとしたのです。育生を家に呼び戻すために。

この辺りが、家族のみんなが役者の顔でした。育生をひっかけて笑ったり、嘲ったり。
育生が怒ると、「あなただって私たちを欺したでしょう?」と一斉に反撃です。
私はこの辺の面白さがさっぱり分かりません。
見ていて不愉快なだけです。
そして悔しがる育生が泣きながら叫ぶのです。
「あんたらサイテーだ!」と、一人一人名指しで。「でも俺が欲しかったのはそんな本音を言える最低の家族なんだよ」と育生は吐き出すように言います。
あらあら…、へーえ。
こういう人っているのね、‥いるの?変な人。
恒三は「金を欲しがるより絆を欲しがるあんたの方が、贅沢なんだよ」と諭します。
ふーん。これがこのドラマのテーマだったのかぁ。
変な理屈。

そして家族は打ち解け、和やかな家族にレベルアップしましたとさ。
マー君も帰ってきました。彼は料理人の道を選んだのです。彼の豪華な料理で、快気祝いが始まりました。
長女と恒三との離婚も延長することにしました。次女の社長下しの陰謀も失敗に終わりました。さぁこれでめでたしめでたしです~‥

しかし、最後の主題歌が流れた後に、もう一つ大事件が起こりました。
ソファーに腰かけて、呼んでも返事しない祖父龍太郎‥。
どうやら亡くなっているようなのです。
部屋の空気が凍り付きました。
そして、龍太郎の顔を覗き込んだ育生の表情が、ゆっくりと変わります。どうも微笑んでいるようなのです。
こいつ、やっぱり黒いわ‥と匂わせる演出で終わりでした。やはりあの母親の子、なんだよね。

何か私にはスッキリしないドラマでした。
一応のドロドロは解決し家族仲も良くなったので円満終了ですよね。
耳障りなほど金、金と言ってましたが、誰もそれほど金に執着してるように見えませんでした。
ギャンブルとか事業に手を出すとか贅沢してる人もいなかったし。
チマチマと家族の間で起こる人間関係や思惑だけでした。
向井さんが泣いたりほくそ笑んだり、激怒したり、心の中をぶちまける演技を思い切りしていました。
この役で一皮むけたかもしれませんね?

それにしてもどうもモヤモヤする、気持ち悪さが拭えません。
相続っていうのは誰かが死んだ時に発生するお金の移動だから、ここからなんですね。
ここまでは「争族」。ここからやっと「相続」になります。まぁ頑張ってください‥。


「遺産争族」8話の感想

2015-12-15 10:58:37 | ドラマ

気になったのでもう一度見てみました。
そうしたら前は気がつかなかった細かい所が見えて来て、なかなかだなと思いました。

育生はかなりの狡猾さです。
まずこの気持ちの悪い家族に何を言われても鋭く返し、微動だにしません。
言う事が奮っています。一々まともな返しとクールさで、言われた方は返す言葉もありません。

10億あると思っていた遺産も実は龍太郎の勘違いと管理不足でずっと少ないのでした。
しかも2億が行方不明となっています。
弁護士に指摘されると、龍太郎は「実は金庫に隠し持ってる」と言います。
妻が亡くなった時に妻のお金が凍結されて頭にきたから、自分で持っているんですって。ありそうだけど、それでも経営者かいと思います。
弁護士に「生きてる内に使ったら」と言われ、鞄にお金を詰め込んで豪遊?しに出かけます。

まぁ色んな疑問が細かく説明されて、納得の所もありますが、それにしても河村家の娘達の馬鹿さ加減がいらつきます。
演技達者だから馬鹿さが強調されて尚更腹が立つのかな?

冷静に考えたら、婿の恒三は、全く非がないし、仕事も出来る男らしい。
なのに娘婿というトンビに油揚げを奪われて、一番の被害者かもしれないのです。
よく考えると、恒三と龍太郎の間が壊れてるんですよね。何かがあって信頼が築けていないんですね。

それは何なんでしょう…。
またまた家族を集めて龍太郎の遺言の書き直しが始まりました。
家族がそれぞれ本音を言い合います。
で、龍太郎は育生に急かされてついに本音を言います。
育生に遺産を譲ると言ったのは実は寂しかったからだと。ひとりぼっちで誰にも顧みられなくなったからだと。
…拍子抜けです。
ですが、恒三は含み笑いをしながら育生の狙いを指摘します。
「育生君は家族のみんなを改心させるために、悪役になって演じた。みんな育生の思うつぼですね」と…
育生は違うと否定するのですが…

二階の仏壇のロウソクから火が移り、いつのまにか火事になっていました。
金庫の中には2億の現金が入っています。
どうするんでしょう、遺産危うしです。

育生が策士だということは分かりましたが、まだ何か目的があるんでしょうか。
それにしても医師としての夢はどうなっちゃったんでしょうね。とっちらかりすぎていませんか、この人。
何を考えて何をしたいのやら。
そして、どうもこの役は向井理さんには不似合いです。顔立ちのせいか、腹黒く見えない。
玉木さんなどの方が適役な感じがします。嫁の栄倉さんは喋りがふんわりして迫力がないです。
そしてベテラン達が濃すぎて、他の人たちを食っています。娘達、もう少しおとなしめの役者で良かったのでは。

今週は龍太郎の告白で笑っちゃいましたね。寂しかったから、構って欲しかったから育生に遺産を譲ろうと思ったなんて。
でも案外、年寄りなんてこんなもんかもしれません。笑えないです。

来週は金庫に火が回って、中身の現金が灰と化すのでしょうか。
そんな感じですね。でもあれだけ頑丈な金庫なんだから、耐火金庫だとは思いますが。
私は、何だか育生が本音を言わないまま、火事の犠牲になりそうな気がします。
そうなったらこのドラマは悲劇を語りたかっただけということになるんですけどね。