今日の考え事〈applemint1104〉

自分の体験やニュース、テレビドラマや映画などについて感じた事を素直に書いて行きます。

NHKドラマ「2030かなたの家族」の感想

2015-09-28 11:02:39 | ドラマ

近未来の2030年の家族を描いたドラマです。
15年後というと遠いようで近い、今の延長なのですが、やはりデジタルな生活というのは相当進んでいるでしょうし、今出始めているものはポピュラーになって生活に生かされていることでしょう。
そんな未来を、セットで再現してみせてくれました。
高齢化が進み、人口の35%が高齢者だというその頃、老人の町「永遠シティ」が賑わっています。
どこを見ても老人だらけ、店の店員も老人です。
太極拳をする人たち、セグウェイで移動する人、板倉家のおじいちゃんはロボットスーツを着ています。
おばあちゃんの部屋には体調管理のデータが映るガラスボードがあり、3Dプリンターでお菓子が出来あがります。

しかしそれに比べて家族の絆はもはや薄くなっています。
一年に一度、板倉家では家族が集まりますが、両親は離婚しており、祖父祖母は高齢者タウンの住人です。
子供達は「家族なんていらないよ、こんな町なくなればいい」とか「もうこんな集まり止めよう」と
あり得ないほど悲観的なのです。

皆それぞれ快適な生活をしている筈なのに、何故か空虚です。
家族なんて面倒臭い、いらないと言って子供達はそこから逃げ、別のものを求めて行動します。
でもなかなかその代わりの物が見つからないのです。

長男は人間の煩わしさから逃れているが寂しさは隠せず、ロボットを話し相手にしている。
シェアハウスの住人から突然「あなたの子供が欲しい」と言われ動揺する。
妹は名門大学を出て、有名企業に就職する。結婚するが離婚し、会社も辞める。
そして廃校の小学校で手作り品を作って売る会社を立ち上げる。

2030年、家族はバラバラになり煩わしさから解放されるが、心は空しい。
新しい物を見つけても、それは人とのつながりであり家族の代用だと知る。

このドラマでは家族に焦点を当て、将来は解体されるものとして描かれるが、やがて絆への再生の希望が見える。
長男は家族を作ろうとしている。妹は自分を振り返り心の中を知る。
父親も新しい旅立ちに向かう…。

15年後の近未来ストーリーという試みは新しく面白いものでした。
が、意図が大きすぎるのと、若干詰め込みすぎで消化不良でした。

作者の思いを語るというドラマ。説明に終始し、事件が起こらなかったので面白みに欠けていました。
中盤から中だるみで、もう飽きてきました。
現実離れしたシーンも見受けられました。子供が桜の木に登って「桜なんか咲くな」と泣くって…、一体何が不満だったのでしょうか?

息子と娘の悩みは、未来じゃなくても今でも充分当てはまる状況の気がします。

しかし未来の生活を空想することが出来ました。自分はどうなってるんだろうと…
いつも過去か現代かの話じゃ、つまらないですもんね。
善し悪しは別にして、目先が変わった不思議なドラマでした。


NHKスペシャル「老衰死」の感想

2015-09-22 23:40:26 | テレビ

とても重いテーマで、何とも言えない迫力がありました。
明確な問いとそれに対する答えが出されていて、分かりやすかったです。

取材班は世田谷にある特別養護老人ホームで半年間取材をしています。
平均年齢90歳、認知症や持病を持った人がこのホームに百人入っています。
無理に延命せずに自然に任せるという方針の下でやってきて、ここの医師は200人を見送ったといいます。

老衰死というのは、病気によってではなく、老いによって亡くなる死に方だそう。
日本では年々老衰死が増えてきて、去年は今までで一番多く7万人だったそうです。

死が近づくと、それまでにない変化が起こります。
死の一週間前くらい前から食べられなくなるのだそうです。
そういえば、去年親戚の人を見舞った時に、(80代でした)「変ね、何だか急に何も食べられなくなったのよ」と話していました。
それから一週間くらいしてその人は亡くなりました。

老人の摂取カロリーと体重を調査した結果によると、亡くなる前のある期間から、栄養を摂っているのに、体重が減って来るそうです。
体重の維持が出来ない、つまり生命の維持も難しくなっているということ。
老化して細胞が減り、臓器が萎縮して栄養を取れなくなっている。
それは老いが死に向かう自然な現象なのだそうです。

TVでは何人かの死にゆく人を追っていました。
やせ衰えて、食事も水分も喉を通らない。一日の大半を眠って過ごす老人。
親族が集まり、話しかける。昔の若い頃の写真が出ます。
美しかった若い頃。そして、段々呼吸が荒くなります。これは最後を迎える時の特徴らしいです。
カメラは荒い息を映し、最期の時は遠くから頭の動きが止まった所を捉えていました。

立ち会った息子さん達は「最高の死に方でした。幸せな最期でした」と語ります。
ある息子さんは、最期の時に母親が苦しんでいないか、痛みはないのか、を気にしておられました。
外国の研究者によるとそれはなく、最後の数日間は痛みもなく穏やかに亡くなると言っていました。

欧米では「終末期ケア」の研究がかなり進んでいるそうです。
外国のホームの様子も映りましたが、どこの国も同じだなと思いました。

老人の死にゆく姿というのが、見慣れていないだけにどうも受け付けず、
音楽もそれに拍車をかけていて、とにかく怖いというか、恐ろしかったです。
過去の人生にいいことも楽しい事もあったというのを承知している家族ならともかく、いきなりこういう場面だけ見るのは、正直きついです。
日曜日の夜にこういう番組は…。でも見ておいて損はなかったはずです。

老衰というのが細胞の穏やかな死であって、それは自分の生を閉じる自然なものだと頭では分かりました。

死を意識するということは、今のこの時間を意識することです。
この時間を有意義に使わないと、穏やかな死もないのでしょう。
しかし、最後の最後まで生きることは、家族には迷惑ではないのかとちょっと考えてしまいました。


 


「民王」最終章の感想

2015-09-19 15:01:02 | ドラマ

安保法案の審議と内閣不信任案の提出のこの時期と、内容が重なった今回のドラマでした。
先週の終わりでは突然城山が離党し、新党を設立すると言うのです。秘書の貝原も付いていくというどんでん返しでした。

黒幕は城山ということが分かったのだけど、さぁーあっちもこっちもドタバタです。
武藤泰山は内閣不信任案を出されて総辞職を選ぶ。さぁ困った。
城山は新しい党を作り他の党と連立する。そこに蔵本の党も呼び込んで、泰山の党と対決しようとする。
なんと総理には蔵本を選ぶと言ってその気にさせる。城山は泰山を失脚させるために知恵を絞っていたのです。

しかし見ていると城山は政界の大物という貫禄もないし、ふざけてるようにしか見えません。
泰山と翔は元に戻りますが、また後で入れ替わったようです。何でなのか?ここがよく分かりません。

現実の内閣が何日も審議難航して大騒動してるのに、こっちは軽すぎて真剣に見る気が失せます。
こんなに内部でゴタゴタ繰り返してたら、日本は対外的に何にも出来ないでしょうね。
いや、もはや機能せず、日本を乗っ取られる可能性もなきにしもあらず。
これが事実だったらと思うと怖いです。

別の国の話なら笑って見てられるんでしょうが…。
日本も大分余裕がなくなってきましたからね。
今回は、泰山が国民に直接不信任案を認めるか否かを聞いて、不信任案を否決しました。これも冗談の範囲内です。
結局泰山は総理の座を奪われず、解散もなしでお終いとなりました。(合ってますか?どうも自信がありません)
前半の回は面白かったのに、後半グタグタになりましたね。

やっぱり政治のコメディは難しいんでしょう。タブーだらけですものね。
目に焼き付いて離れなかったのは菅田くんの熱演です。
煎餅を食べ散らかしながら怒鳴りまくる姿、就職試験の面接で尊大な態度で持論をまくし立てる姿。
面白くて可愛くて、たまりません。
菅田くんばかり見てました。遠藤さんが目に入りませんでした。もう虜です。
所で、実は私は、地味な「キャラクター好き」です。
例えばペコちゃんやキティ、ご当地ゆるキャラなど、好きな物は色々あります。(恥ずかしくてあまり言えません)
菅田君の総理は、キャラクター人形にして保存したいくらいでした。終わってしまうのがとっても残念です。

総理と息子が入れ替わった面白さのその先に、もう一つ事件や政治があってスケールの大きい解決になると良かったですね。
党争の話は一般にはあまり興味のないことでしたね。
とにかく、金曜の深夜に一時笑いながらハラハラし、楽しいドラマが見れたということに感謝しましょう。


「37.5℃の涙」最終話の感想

2015-09-18 10:18:49 | ドラマ

最終回です。
思ったよりすんなりあっちこっち納まりましたね。
一番の難所は母親です。この人との関係を桃子はどうするのか。
しかしこの母親の奇妙さがぐいぐい来ます。「あなたは私から離れられないのよ」とか譫言のような事を言ってくるし。

亡くなった父親が残したテープを聞いて桃子はハッとします。
父親は「桃子、母親はお前の居場所じゃない。自分が心から自分の居場所だと思える所を見つけて欲しい」と言い残したのです。

母親によると、昔桃子を身ごもった頃に父親は浮気して帰らなくなった。
父親の心が離れたのは桃子のせいだと。逆恨みですか。

「桃子は私の物よ」と自信を持って言う母親の凄みは、演技力のせいで本物の狂人みたいです。
それに対して周りの人たちのまともなことよ。
成宮さんやもこみちのさわやかさと来たら。
そして桃子の精一杯な母親への反撃。正当で涙が出そうです。
「今日限りで私はあなたの娘を止めます。だからあなたも私の母であることをやめて下さい」と桃子は宣言します。
いいなぁ。なかなかこうは言い切れないもんなぁ。
明日交通事故にでもあって立場が逆転したら困るもの。
若いから言えるんです。
でも後先考えずに、一度は「こういう気持ちだ」と宣言するのもいいのです。
それまでの自分と決別するためにも。
やりましたね!ああスッキリ。

先週の話は何かやるせなかったけど、シングルマザーの問題はこれからも延々と続きます。
昨日か一昨日、ニュースで流れたシングルマザーの家庭が悲惨でした。
生活費から家賃光熱費を引くと6千円しか残らなくて、一日一食しか子供に食べさせられないのだとか。
それもそうめんだけ。
夏休みは給食がないからアウトで、子供は毎日お湯を飲んで空腹を紛らわしてると。
見てて、何とかならないものかと思いました。
こういう人が優先的に生活保護を貰うべきでしょう。このドラマでも、すごく母親の大変さが描かれてましたね。


桃子はもこみちじゃなくて成宮さんを選びましたけど、順当でした。普通で面白くないですけど。
でも成宮さんは結婚を申し込んだわけじゃなくて、プレゼントの雪だるまのブローチ?に指輪らしきものがはまってるだけでした。
神奈川支部に異動があり、桃子もついて行くという。
指輪に気づかず喜んでいる、最後までドジで可愛い桃子でした。

母親の猟奇的な雰囲気で、まだまだ面白い展開が生まれそうなドラマです。
続きありますかね。ありそうな気がします。
母親が「私の世話はあなたがするのよ」と気になる一言を言ってましたからね。
全然反省してないし。
しかし、子供がお腹にいる時に父親が浮気した、それを子供のせいだと子供を憎み虐待してきたとは。
この人病んでますわ。
でも、もっと見たい。怖い物見たさですね。


「恋仲」最終話の感想

2015-09-15 13:55:35 | ドラマ

分かりやすい三角関係がうだうだ続き、誰かそこに絡んでくるのかと思いきや、意外にも現れず、とうとう最終回まで来てしまいました。
一人の人を友人同士で争うってかなり厳しい状態ですよね。
自分の事に置き換えたら、とてもたまらないです。
私ならこっそり離脱するでしょう。(ヘタレです)

劇中の二人、葵と翔太は今週堂々ととあかりに告白します。
さてどっちを選ぶのか?
その結末を視聴者には見せず、とことん引っ張りました。卑怯…。

見ている内に感じましたが、このドラマの良さって飾り気のなさではないでしょうか。恋の駆け引きも手練手管もなしです。
主人公はおしゃれではなく、いつもあっさりとしたTシャツにパンツ。男性二人も同様です。
そして性格は至って素直で真面目。ごく普通の淡々とした人たち。
故郷は北陸の港町。商店街はシャッター街になってしまっているさびれた町。
そういうごく普通の環境の、普通の若者が描かれている所ではないかと思いました。

これを見て得るものはないけど、何故か不思議に懐かしい、温かい気持ちになるのはそのせいではないかと思います。
主題歌もいいんですよね。気持ちを盛り上げてくれる、若い頃の情念みたいなのがきちんと出ている曲です。
夏の日の火照りを連想させます。

あかりは幼なじみの葵を選んだけど、それは、一つには恵まれなかった家族の代わりみたいなものでもあるのではないのでしょうか。
あかりって故郷を引きずってますよね。この年にしては後ろ向きです。それも父親があれですもんね。あまりに薄情な人です。
葵はあかりにとって同級生であり、父親兄弟にも似たかけがえのない存在だったのでしょう。
だから結婚した。故郷との絆が必要だった。
ここで翔太を選んだら「打算的~」と叩かれてしまうでしょう。

結婚披露宴のスピーチで、葵はみごとにこのドラマの総括をしました。
親友とのわだかまりを打ち明け、あかりの父親も現れ、めでたしめでたしとなりました。


あんまり面白いドラマではなかった。けれど悪くはなかった。心の温まるドラマでした。
男性二人にこんなに慕われるなんて、女冥利に尽きますよね。

本田翼の台詞回しが独特の節回しになってるのが少し耳障りでした。
また、女優なんだから奥歯の被せた歯は治して欲しいですね。
またいつかこんなドラマを見たいです。