最終回から2日経ってもう過去のものとなってしまいましたが、感想を書いておきます。
あらすじはそのままで別に新しいものがでてくるでもなかったです。
でも今までの疑問を解説してくれました。
色んな事件や謎を詰めて詰めて、役者たちに語らせてみごとに決着をつけました。
こういう細かい芸が出来るのはさすがの脚本家です。
にしても不思議な、絡み合いでした。
今思うのは東の運の悪さです。その人生は不幸の連鎖でした。親がバブルで破産した。
19で上司の酒を断ったことからパワハラされうつ病になり退社した。警備保障会社では濡れ衣を着せられて退社。
自分への尊厳を持てぬようになり心を病んだ。その後父親の介護をし、父親が亡くなった後は自分が病気になり余命半年宣告された。
最後に自分の無念を腫らすために3人の上司?に仕返しをしようとした。つまり殺人で憂さを晴らしたのでした。
負のスパイラルとはこのことです。ここまで運の悪い人っているんでしょうか?
どこかで断ち切らなければ、ね。
しかしですよ、その兄に同情して弟の日高は兄の殺人の証拠を消して歩いたと言うんですから、日高の性格が今ひとつ分かりません。
自分は起業して大勢の社員を抱えています。彼らの生活を自分は経営者として守らなければならない義務があるわけです。
なら、罪を犯した兄を庇う事が社会人としてどれだけリスクがあるか考えたら分かりそうなのにね。
しかも、一人で罪を来て自分が犯人だと押し通そうとしている。
その供述調書が終わりそうになっている所を、望月はバタバタ走り回っている。暑内に自分の味方はいない。
まぁ大したもんです。こんなにキレイなのに、女を捨てて一目散に自分の信念を信じて走りまくっている。
自分は子供の頃濡れ衣を着せられた。警察に入って濡れ衣を絶対に許さないと言う思いで仕事に取り組んできたと言います。
ここまでしないと女は男の仕事に勝てません。
ある意味女の鏡です。そう思いました。
さてさて、河原も面白い人でした。なんと、日高の供述調書を終わらせようとしながら、本当は日高が犯人でないのを見抜いていた。
そしてこのドラマの総括のような話をします。
「運の悪い奴、弱い奴がいかに容易く奪われるか、でもその結果奪おうとした奴もまたこうやって奪われてしまう」
「これは殺人だ。とは言ってもそれは声だ。その声をお前は奪う資格はあるのか」「たかが一人の女のために」
と、日高が望月を庇っていることをズバリと言い当てます。ただのアウトロー刑事じゃない。彼もまたただ者ではないのです。
そして最後はななんと、鹿児島警察暑に届けられたSDカードでした。東が犯行の全てを自白した動画でした。
これで解決です。陸が持っていたSDカードでした。
陸という役も不思議な感じです。フラッと知り合って彩子の部屋に転がり込んできたんですよね。そしていつの間にか同棲している。
アルバイトをしつつ、彩子を支えている。でも仕事から帰ってきて、そのまま別の仕事に行き二度と帰って来ませんでした。都合のいい脇役でしたが、この事件のキーワードとなる存在でした。なんか陸を主役にしたドラマが沢山書けそうです。
事件は捜査のやり直しで構築し直され、東が犯人で日高の罪は証拠隠滅と死体損壊でした。実刑3年とのことでした。
日高が最後に彩子に陸橋で会って、入れ替わった意味を自分なりに考えて話します。
それは母親が、自分たち二人をあるべき姿に戻そうとしたのではなかったかと。
そうして凶器の石を彩子に見せます。「これがもしかするとシアカナロウだったのかも」と呟きます。
満月の夜に陸橋の上で二人が会い、石がキラーンと光りました。離れていく二人が立ち止まり振り返ります。
彩子が「取りあえず、今の仕事場は?」と聞きます。その声がもう入れ替わった男の声でした。
折角日高がけじめをつけたのにまた入れ替わったら今度は何のために入れ替わったの?となるでしょう。
この場面は要らなかったですね。
来週から、東大合格させる教師の話のようです。なんかあまり興味がありません…
人によって取り方は様々でしょうがこのドラマ、私には結構深くて面白かったです。
またいつかパート2を見てみたいです。