今日の考え事〈applemint1104〉

自分の体験やニュース、テレビドラマや映画などについて感じた事を素直に書いて行きます。

NHKスペシャル「老人漂流社会・認知症800万人時代」再放送の感想

2013-11-29 10:46:33 | ドラマ

何とも重苦しいドキュメンタリーでした。BGMや効果音もそこはかとなく暗い。
でも写されている光景はどこかで見た光景ばかり。
夫婦二人の高齢者の暮らし。一人暮らしの高齢女性と男性。
それぞれ認知症ですが、一人一人症状が違います。
身の回りのことは出来るのに徘徊が酷い人。
会話や歩行は出来るが判断力が低下した人。

徐々に認知症が進んで、生活の殆どがおぼつかなくなった人。

ナレーションでは、どんな人でも高齢化が進むと最後には認知症になると言ってました。
90歳まで元気で長生きしてもその殆どが認知症になるのだと。
そして問題なのは、本人が自宅で生活する事を希望すれば、やがて第三者は手出し出来なくなるのだということ。独りでにどんどん認知症が進み誰も助言や管理が出来なくなる。
だから施設へと進めても、本人が受け入れない限り入れる事は出来ない。
施設へ入れば、身の回りのことは全て管理してくれる。なので健康面は心配ないが、それでも認知症は進んで行きます。

問題は一人暮らしや夫婦だけの世帯。声を出せないまま孤立化して行きます。
このように認知症の程度を把握できない老人が、今爆発的に増えているらしいです。
ではどうすれば?と言うと、誰もどうすることも出来ないのです。

せいぜい自分のこれからを決める指針にすることです。
こういう現実を認めた上で、自分の老いと向き合い、行く末を決める覚悟が必要かもしれません、とアナウンサーが結んでいました。
その通りでしょうね。

100歳になっても現役で社会の役に立っている老人を時々見かけますが、ごく一握りなのです。大抵はこういう道をたどるのですね。

シミュレーションしてみればだいたい予想がつくでしょう。
配偶者もいなくなり親しい友人も亡くなった。
子供には頼りたくない。自分で最後まで生活をしていきたい。
そうは言っても張り合いがないです。
楽しい事をやる体力気力もなくなった。生きる目的も失われた。
後はただ穏やかに最期を迎えるだけ。悲しいけど、それが人間の宿命なのでしょう。

周りの人や身内の沢山の最期を見てきましたが、悲しくない最期なんてなかったです。
だから尚のこと、自分については前向きに考えておかねばならないのです。
どうにもならなくなって初めて助けを求めるんではなくて、徐々に色んな人の助けや制度を求めていく。そんな心構えが必要なのでしょう。

今回紹介されていた一人、幸田さん(83歳)は30代で離婚し、40年間勤めた会社を退職してから一人の生活をしてきました。
が、判断力が低下して、8年前から証券会社や投資会社に進められるたびに金融商品を買い、貯めていた5000万円を全て失いました。
何のために働いておられたのか、見ていて寂しくなりました。

幸田さんが亡くなる二週間前まで、カメラが追っていました。
彼は家で死にたいとの希望でした。
心臓発作でその通りになったのですが、兄弟は施設に入れたかったと呟いておられました。

孤独死の可能性があっても本人の希望に沿うべきか、はたまた安全管理の出来る施設へ周りが強制的に入れてしまうか、判断が難しいです。

これを見て、いかに元気なうちの時間が大切であるか一層強く感じるようになりました。
この方達の姿は、ずっとこれからも私の心の中に残り続けることでしょう


「リーガルハイ」7話の感想

2013-11-21 15:27:17 | ドラマ

何か始めからけたたましいコントの連続で口をあんぐり、でした。
古美門の度を超したオーバーアクションにはなかなか慣れません。
でもじっくり見るとなかなか今回も面白かった(おかしかった)です。

まずいきなり黛が、ライバルの法律事務所に転職。
この辺をすっ飛ばしているが、そこはもうどうでもいいです。
もう漫画みたいなもんですから。
方や古美門は新しい秘書を募集して、芸能プロダクションのオーディションのような事をしている。美女に混じってウハウハです。
何と幸せな人でしょう…。

今回は3つの裁判が描かれています。
一つは世界的なアニメ作家の宇都宮と助手の劣悪な労働環境に対する裁判。
これは、身近にも似たような仕事環境で頑張ってる人がいるので、身につまされて見ました。
これって労働基準監署の管轄なんじゃ?と思ったり、はたまたパワハラ?と思ったり。
これだけじゃあ分かりませんよね。
でもいつもの古美門のみごとな詭弁で宇都宮に勝負が付きました。
古美門の「少女がお花畑で走り回る絵を描いている人が、本当にお花畑を走り回る人だと思ってたんですか?」これは可笑しかったです。
そうじゃないと分かっていても、それと正反対の冷酷な人だとは誰が思うでしょう。
余談ですが、アンパンマンの作者のやなせさんは、その漫画のように誠実で爽やかな人だったらしいですよ。結局作者にもそういう性格を望んでしまうんですね。
だから、ふんぞり返っている大御所作家に軍配が上がったのは納得いかなかったです。

次は逃げ出したオカメインコの話です。
5年前に逃げ出したインコが自分の飼っていた鳥だと主張して今の飼い主を訴えるのですが…。
鳥の学者を連れてきて証言させたり、今の飼い主の所へ行ってインコに元の飼い主の口癖を覚えさせたり。もう殆どインチキじゃないかって思います。
まぁ物がインコだから目くじらたてるほどの事ではないのでしょうが。
こういうトリックみたいなのがまかり通るなら、裁判って勝てばいいのかよ~と思ってしまいますね。

所で三番目ですが、これが一番面白かったです。
毎朝同じ時間にカーテンを開けて全裸をさらす男と、そこを通りかかる女。
女は彼のせいで男性恐怖症になり、結婚相談も止めてしまったと言います。
しかし実は彼女は男性の裸を見るマニア?のようです。
ビデオもそれ系のを視聴し、彼の裸体を見たいためにわざわざ遠回りして行くし、教会への礼拝も遅刻してそこを通るのが日課なのです。
果たして見せたがるのが変態なのか?覗きたがるのが変態なのか。
これもどっちもどっちの争いですが、弁護の優秀さで古美門が勝ちました。
ラストが秀逸です。
全身黒づくめの信心深い大石さんは7時少し前、彼の部屋の前の路地を通ります。
するといつものように全裸の彼が現れ、へたくそなウィンクをします。
そして大石さんは待ちかまえたように彼の部屋へ向かい、二人は部屋の中へ消えていきます。
これが凄く意味深で良かった。
こういうシチュエーションって実はありがちなんじゃないか、って思います。
もう「触れられれば落ちなん」とする程気持ちが高まっている人って、きっかけがあればそこへ雪崩れ込んで行くんです。
だから、世間を知らないとか真面目な方が怖いんです。
止めどなく突っ走って行っちゃいますからね。
その後の二人を想像しちゃいました。
大人の世界って、何でもありなんです。
それに比べたら、古美門の秘書選び祭りなんてカワイイもんです。

古美門は黛を、一回り大きくするために武者修行に出したみたいな事言ってましたよね。
そういう深い裏がない方がいいのに、と思いましたけどね。
裏のない方が古美門らしい、と思います。
ラストへ視聴者をつなぎ止める工夫なんでしょうね。
2度見たけど、今回も充分楽しめました。
 


「家庭の裏事情」4話の感想

2013-11-17 00:11:53 | ドラマ

予想を裏切り、面白いのにびっくりしました。
何でしよう、この完成度は。脚本家やプロデュースには先入観がないのですが、もしかしてやり手の人なんでしょうか?
まぁそれはさておき、題名通りの「家庭の裏事情」がどんどん分かっていきます。
一見まとまりのよい平和な家庭。
しかし一人一人が抱える問題は実は多く、それまで身を粉にして家庭に尽くしてきた主人公のゆかりはとまどうばかり。

まぁ大方の家庭なんてこんなもんでしょう。
この複雑怪奇な現代社会に置いて、何もない家庭、絵に描いたような家庭なんてあり得ません。
この家も問題ばかりです。長男がまず妙な事をし出した。いきなり結婚したいという相手を連れてきた。しかもその女性は堅物で浮世離れしている。二人の間に恋人らしい雰囲気一切なし。

で、ゆかりは二の身辺調査を始め、その秘密んが徐々に明らかになって行くのであるが…。

一つ一つの場面と会話が巧妙で納得出来るものばかりです。
思わずう~んと唸ってしまいました。
例えばおばあちゃんの真野響子が孫娘に言う言葉です。
「したいことはやらなきゃ駄目よ、一歩踏み出す時が大事なの。力が要るのはね、離陸の時なの。だから思い切って新しい世界へ踏み出しなさい」と。まさにその通りだなぁ、何ていい、前向きなおばあちゃんなんだろうと感心しました。

ゆかりは夫が今の定食屋に満足していなくて、レストランへ転職したいらしいことに理解を示します。そして「いいよ、やりなさい」とゴーサインを出します。
「みんな変わって行くんだなぁ。変化を恐れちゃだめよね」と自分に言い聞かせます。
何ていい母親なんでしよう。(涙)
これだけ物が分かった母親なんてそうそういやしません。
でも多分、これから怒濤のごとく、家族の秘密が明らかにされ、想像以上の変化に彼女は迫られることとなるのでしよう。
まだドラマは始まったばかりです。これからの荒波が予想させられます。

こなれた会話、秘密を小出しにしていくやり方、人物の描き方など今までの作家とは違った感じです。
ただちょっと難癖をつけるとすれば、セットの夢のなさです。
雑然とした台所や昭和風な居間など、なんかがっかりです。
平成も25年を過ぎた今とは思えない庶民っぽさ。
もう少しおしゃれでもいいんじゃないでしょうか。
累の描き方にもいささか首をかしげますが、そこは全体の魅力に掻き消されています。
来週もあっと驚く物語になってるようです、楽しみです。


「ミスパイロット」の感想

2013-11-14 14:39:30 | ドラマ

長引く風邪とパソコンの不調で暫く書いていませんでした。一段落したので「ミスパイロット」の録画を3話分まとめて見ました。
しかも逆からだったので違和感は否めませんが‥。
今週はいよいよ米国編です。
飛行の実地訓練の為にアメリカ入りして寄宿舎生活です。
まぁ何となく見ていても、運びが素直なので頭に入ります。
主人公の不安、自信のなさ、躊躇い、そして一つ一つがやがて手応えとなって新しい境地へ入っていく。
そんな新人の、初々しさが描かれています。
2話前くらいまでは地味な室内での部品のチェックやら整備の手伝いやらで見ていても面白みがなかったです。
けれど一つ一つ乗り越えて、今回晴れて異国で大空を飛ぶことになりました。
しかも操縦の教官は米国人です。慣れない英語を理解して即座に実行しなければなりません。
山一つ超えたらまた山です。
でも何とか小型機で空を飛べるようになり、見渡す限りの大地と空を思うように操縦できるようになる。
見ている方にもわくわく感が伝わってきます。
普段全く縁もゆかりもない航空業界。
それを私は漠然と見ているのですが、中身は以前自分が体験した事だったり身内から聞いた話だったり、似たようなものです。
大体、普通の会社でも総合職なら、一通り仕事を学び経験するのは普通ですよね。共感できる所は多いです。

映画みたいに2時間にあらゆる物を詰め込んで凝縮して濃い世界に仕上げる。
そういうのではなく、ごく普通に見れる青春群像もの。
気持ちがホッとします。

主人公手塚役の堀北さんはすごく華奢で、「こういう細い子がパイロット?怖いわ」と思ってしまいましたが、性格は至ってさわやかです。
何でも思ったことをはっきり言います。
誰に対しても臆することなくその場でズバッと言ってしまいます。相武さんに対しても悪びれず。
そういう所が見習うべき所だなぁと妙に感心してしまいました。
私は思ったことをその場ではっきり言えないのです。
後になって「あれ?さっき言われた事はどういうことだったんだ?」と、とにかく遅いのです。
いつまでもうじうじして言えずにいるもんですから、ストレス溜まり過ぎて大変なことに。
その場で切り返したり、言い返すのがどんなに大事なことか。
重々判ってはいるんですがなかなか出来ませんね。
いい性格は人に好かれますし、ダメな部分をさらけ出しても愛嬌があって嫌われない。得な性格ですね。

今までは相武さんの超不機嫌な演技が鼻について嫌でした。演技じゃなくて素に見えたりしました。
でも今週はラスト、手塚の事を心配して飛行場に走り出ていく思わぬ展開になりました。
キツいだけの人間じゃなかったんですね。
色んな試練を乗り越えて仲間がより堅く団結し、あこがれのパイロットへ近づいていくのです。
(今回のワンクールで4年間分のお話になるそうです。一人前になるにはそんなにかかるんですね)

余談ですが‥斉藤さんなんですけど、何か目下に対する態度がヤンキーっぽいというか、違う感じがしてなりません。
他の人の意見は知りません。私だけそう感じるのかもしれません。この間の「ガラスの家」では感じなかったんですが。
男社会って、でも、もしかするとああいう雰囲気なのかもしれませんね。
明日パソコンを修理に出します。また暫くお休みです。


「ドクターX」四話の感想

2013-11-08 08:22:37 | ドラマ

いやはや、余り好きではなかったんですが、一話で見て胸がスカッとしたので見続けることにしました。
何でしょう、あの爽快さ。
白衣をはだけて着て、中から長い脚を無造作に出し、薄いホットパンツに胸の空いたシャツ。
堅苦しい病院の中を自由に闊歩して「致しません」と片っ端から一刀両断。
格好いいったらありゃしない。
これで38歳ですって?

普通なら世の中のどうにもならない仕組みや義理人情に縛られて歯ぎしりストレスの毎日の筈なのに。
あんなに肩で風切って言いたいことをいい、やりたい事しかやらない。それが出来たらどんなにいいか。

だから皆の興味を引くんだろうなぁ。視聴率20%超えてるらしいです。
しかし、私にはどうも今ひとつ納得いかない所があります。
一体いつ勉強してるんだろう?そしていつ技術を磨いてるんだろう、と。
あれだけの技術と知識をどこで学んでるのかその描写がありませんよね。
手術マニアなら医療の勉強を血眼になってやってるはずじゃあ‥。
大門未知子の日常は、クラブでダンスしたり麻雀したりですもんね。あれじゃ普通の軟派なおばさんだわ。

だから手術の腕の凄さ以外、あんまり尊敬するところがないのです。
手術の腕の優秀さと日常の落差という点では「海の上の診療所」の松田くんの方が素晴らしいです。
大門未知子はソファーに寝そべったり、同僚の医者にツンツンしたり、態度悪いですもんね。
一体毎日が楽しいのかな?と思ってしまいます。
もう少し、いじらしかったり人間味のある可愛さを描いて欲しいですね。
でも大病院の中だから仕方ないのかな?元々そういう非人間的な場所であるのを皮肉ってるのかもしれません。

あと配役ですけど、統括部長役の西田さんがどうしても悪い人に見えないんです。
今まで色んな役やり過ぎてごっちゃになってるのかも知れないけど、腹黒い役ってやった事ありましたっけ?
どう見てもいい人なんです。私の目には。
この世代の悪役が不足してるのでしょうか。そう言えば他に思いつきません、適役が‥。

まだ始まって4回目ですからこれからどんどん展開して行くのでしょう。
来週は別所哲也さんが「失敗しないので」と言うのを初めに使ったのは自分だ、と大門に戦い?を挑むみたいですよ。
でも実はトリックめいた事が隠れているらしいです(笑)
それにしても、私が子供の頃はこんな自由な38歳はどこにもいませんでした。
ドラマの中では子供を背負って姑に傅いてるおとなしいお嫁さんばっかりでした。
時代が変わって、こういう人がヒーローになる時代が来たんです、うれしいですね。