二日続けてのスペシャルドラマ。俳優陣が豪華で、アガサクリスティー原作、孤島の連続殺人事件
という興味をそそる題材ばかりだったので見てみました。
という興味をそそる題材ばかりだったので見てみました。
しかし、私は殺人事件が嫌いです。
人一人育てるのも大変なのに無造作に人が殺されるというのが嫌でしょうがないです。
アガサクリスティーでなければ見なかったでしょう…。
アガサクリスティーでなければ見なかったでしょう…。
さて、設定が変わっています。ある人達が島に招かれて、皆のこのこ出かけて行くのです。
しかしそこは孤島で、無人。悪天候なら何日も孤立してしまいます。
そんな訳の分からない場所に、一癖二癖ある人達が集まります。そして立派なお屋敷の中で、招かれた人は次々に殺されていきます。
しかしそこは孤島で、無人。悪天候なら何日も孤立してしまいます。
そんな訳の分からない場所に、一癖二癖ある人達が集まります。そして立派なお屋敷の中で、招かれた人は次々に殺されていきます。
彼らは、過去に何かがあった人たちで、こっそり罪を背負って生きていたのでした。
部屋にある「兵隊さんが…」はよく見るトリックで、これから起きる事件を暗示しています。
詩の通りの内容で人が死んでいきます。
十人いるので一日目は矢継ぎ早です。向井理さんは始まってたちまち殺されてしまいました。
しかし、判事が殺された時に何かおかしいと思いました。
余さんが医者として躊躇していたのです。
そんな事はお構いなしに、二日目もジャンジャン殺されて行きます。
そんな事はお構いなしに、二日目もジャンジャン殺されて行きます。
徐々に手口のヒントが明かされます。不自然に出て来る話題。たとえば昆布だとか。新聞の日付の切れ端。
どこかに証拠を残して、犯人はこの事件の解明を誘っているのです。
どこかに証拠を残して、犯人はこの事件の解明を誘っているのです。
二日目の殺され方に不自然さがありましたが、とにかく全員が亡くなってしまいます。
その事件を解き明かす有能な刑事が登場します。
それが沢村さん。ニコリともしない石のような性格でこの事件に取り組みます。
まず部屋のあちこちにあった60数個のカメラを彼は見つけ出します。
それが沢村さん。ニコリともしない石のような性格でこの事件に取り組みます。
まず部屋のあちこちにあった60数個のカメラを彼は見つけ出します。
これが全てを映し出していたのです。
全貌が見え始めました。
そして最後に、犯人の長いメッセージがありました。
犯人は元判事でした。六番目に亡くなったと思われたのは嘘で、共犯者としてスカウトされた医師がごまかしていたのです。
実は判事は生きていて、全ての犯罪を実行したのでした。
実は判事は生きていて、全ての犯罪を実行したのでした。
最後にトリックと計画した彼の気持ちが語られ、そして彼は自殺します。
つまり彼は人を殺したいという強い願望を持った人間だった。それで人を裁く仕事に就いた。
しかし、人を殺めたいという強い衝動の方が強くなり、連続殺人を思いついた。
選んだ人々は過去に罪を犯した人ばかり。それを知っていた判事。
彼らには殺される理由があった。
用意周到なトリック。
用意周到なトリック。
完全犯罪を目論み、曽てない犯罪歴史に一頁を残すだろうと自負する元判事でした。
でも、そこで終わったらアガサは犯罪者の味方というレッテルを貼られてしまう。
その上を行く刑事を登場させ、「どうだ参ったか」と慢心していた犯罪者のトリックを解き明かして見せたのでした。
豪華俳優陣と舞台のスケールの大きさ、物語の珍しさと、なかなかの物でした。
これが渡瀬恒彦さんの遺作となりました。是非これはやりたいと語っていたそうです。それを考え合わせるとまた特別なドラマに思えてきます。
これが渡瀬恒彦さんの遺作となりました。是非これはやりたいと語っていたそうです。それを考え合わせるとまた特別なドラマに思えてきます。
一つ言わせて貰えば、元判事の告白、「生まれつき人を殺したいという願望があった」とサイコパスの性格でしたが、そうでなくてもよかったのでは。
判事なんだから、「罪を犯して生きている人たちに対する怒り=義憤」でこの犯罪を犯した、でいいのではないかと思います。
サイコパスにしてしまうと、いかにもな感じがしてなりません。
「大義のためにやった」の方が納得出来ます。皆さんはどう思われるでしょうか。
判事なんだから、「罪を犯して生きている人たちに対する怒り=義憤」でこの犯罪を犯した、でいいのではないかと思います。
サイコパスにしてしまうと、いかにもな感じがしてなりません。
「大義のためにやった」の方が納得出来ます。皆さんはどう思われるでしょうか。