99年デヴィッド・リンチ監督作「ストレイト・ストーリー」
「ロスト・ハイウェイ」と「マルホランド・ドライブ」の間に撮った本作は、いわゆる「リンチらしからぬ」1本として有名ですね。
ずっと前に、後半のみ鑑賞したのだが、昨日全編を無事見ることができました。
「年取って何が最悪なこと?」
「そうさな、若い頃のことを覚えていることだな」
この映画ってたぶん、40代以上になっていないと「カラダに来ない」んじゃない?
冒頭カメラは、田舎町のとある家の庭を、上の方からゆっくり滑るように降りてくる。
「おお~~この芝生に指でも落ちてんじゃね~~?」という気になる。
いやいや、この映画には猟奇的なパーツもフリークスも出てきません。
どうやら人生のファイナル・コールが聞こえ出したストレイトじっちゃん。
10年前にケンカした兄貴、病に倒れたらしい。
じっくり考え、「会いに行く」ことにする。
でも車は運転できない。何で行くの?
500キロ離れているんだよ。
ストレイトじっちゃんは、時速8キロのトラクターでテケテケテケテケ。
道中、様々な人々との出会いがある。これがまた、みんな優しいのよね~~
そして、ついにじっちゃんは兄貴の家にたどりつく。
ラスト、ここで交わされる言葉の何たる少なさ。でも、それでいいの、ハグしなくていいの。
「リンチらしくない」とのことで違和感バリバリの方もいるようですが、私は別の意味で「リンチらしい」と感じました。
「ここでこう感じろ」とぎゅ~~~と押し付けてくることなく、「好きに受け取らせてくれる」・・そんなリンチっぽさ・・この作品からも香りたちます。
いろいろなシーンが素晴らしかったけれど、じっちゃんが戦場で仲間を誤射して死なせてしまった話をするシーン・・演じるリチャード・ファーンズワースの瞳が涙でいっぱいになるシーンのスーパーリアル。
そして、娘を演じたシシー・スパイセクもまた見事!
この人もまたカメレオンのように役によって姿を変えますね~~
あまり単純に「心温まる」とか言いたくない、それでくくってしまうのはモッタイナイ・・
この映画と出会えた年齢が10代20代でなかったことに感謝します。
「ロスト・ハイウェイ」と「マルホランド・ドライブ」の間に撮った本作は、いわゆる「リンチらしからぬ」1本として有名ですね。
ずっと前に、後半のみ鑑賞したのだが、昨日全編を無事見ることができました。
「年取って何が最悪なこと?」
「そうさな、若い頃のことを覚えていることだな」
この映画ってたぶん、40代以上になっていないと「カラダに来ない」んじゃない?
冒頭カメラは、田舎町のとある家の庭を、上の方からゆっくり滑るように降りてくる。
「おお~~この芝生に指でも落ちてんじゃね~~?」という気になる。
いやいや、この映画には猟奇的なパーツもフリークスも出てきません。
どうやら人生のファイナル・コールが聞こえ出したストレイトじっちゃん。
10年前にケンカした兄貴、病に倒れたらしい。
じっくり考え、「会いに行く」ことにする。
でも車は運転できない。何で行くの?
500キロ離れているんだよ。
ストレイトじっちゃんは、時速8キロのトラクターでテケテケテケテケ。
道中、様々な人々との出会いがある。これがまた、みんな優しいのよね~~
そして、ついにじっちゃんは兄貴の家にたどりつく。
ラスト、ここで交わされる言葉の何たる少なさ。でも、それでいいの、ハグしなくていいの。
「リンチらしくない」とのことで違和感バリバリの方もいるようですが、私は別の意味で「リンチらしい」と感じました。
「ここでこう感じろ」とぎゅ~~~と押し付けてくることなく、「好きに受け取らせてくれる」・・そんなリンチっぽさ・・この作品からも香りたちます。
いろいろなシーンが素晴らしかったけれど、じっちゃんが戦場で仲間を誤射して死なせてしまった話をするシーン・・演じるリチャード・ファーンズワースの瞳が涙でいっぱいになるシーンのスーパーリアル。
そして、娘を演じたシシー・スパイセクもまた見事!
この人もまたカメレオンのように役によって姿を変えますね~~
あまり単純に「心温まる」とか言いたくない、それでくくってしまうのはモッタイナイ・・
この映画と出会えた年齢が10代20代でなかったことに感謝します。