目下わたしが最大に関心を持っている、テノール本田武久のコンサートを聞くことが出来た。「50分コンサート」と冠しているので、10時40分から休憩なしで50分歌い続けた。
日本の歌(里の秋、この道、雪の降る街をなど5曲)、フランス歌曲4曲、シャンソン3曲というプログラム。
1月の入院生活から退院後2週間しかたったいないので、コンデションが良好とはいえないはずである。しかし歌曲を専門にしているからだろうか、歌の解釈の深さとすぐれたテクニックで、満足して聞いたのだった。
たとえば「この道」は、4番それぞれ詩の内容に即して表現を変え、その解釈の深さに心打たれるものがあった。
フランス歌曲をまとめて自覚的に聴いたのは初めてであり、フランス語の音の柔らかさを声で表現されるのは、心地よかった。日本でフランス歌曲に取り組んでいる人は少ないので、貴重な機会であった。シャンソンは「パリの空の下で」「おお、シャンゼリゼ」といったなじみの曲だが、声楽家であるがゆえに感情にまかせて崩す歌うのではなく、声で表現して伝えるのが、新鮮であった。
最後に歌った「翼をください」は自分でも歌っているし様々な人のよって歌われなじんでいるが、楽譜から新しい声が発せられ、曲がよみがえったかのように感動した。
本田武久の歌は、虚飾を排しシンプルでかつ深い詩の解釈をして表現するのがよい。さらに聴衆と対話しようと表現するので、聴いている者に歌がよく届くのである。
日本の歌(里の秋、この道、雪の降る街をなど5曲)、フランス歌曲4曲、シャンソン3曲というプログラム。
1月の入院生活から退院後2週間しかたったいないので、コンデションが良好とはいえないはずである。しかし歌曲を専門にしているからだろうか、歌の解釈の深さとすぐれたテクニックで、満足して聞いたのだった。
たとえば「この道」は、4番それぞれ詩の内容に即して表現を変え、その解釈の深さに心打たれるものがあった。
フランス歌曲をまとめて自覚的に聴いたのは初めてであり、フランス語の音の柔らかさを声で表現されるのは、心地よかった。日本でフランス歌曲に取り組んでいる人は少ないので、貴重な機会であった。シャンソンは「パリの空の下で」「おお、シャンゼリゼ」といったなじみの曲だが、声楽家であるがゆえに感情にまかせて崩す歌うのではなく、声で表現して伝えるのが、新鮮であった。
最後に歌った「翼をください」は自分でも歌っているし様々な人のよって歌われなじんでいるが、楽譜から新しい声が発せられ、曲がよみがえったかのように感動した。
本田武久の歌は、虚飾を排しシンプルでかつ深い詩の解釈をして表現するのがよい。さらに聴衆と対話しようと表現するので、聴いている者に歌がよく届くのである。