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鳥の大集団をコントロールしている物は何?

2016-02-11 07:00:53 | 日記
大集団を作る鳥

 急な坂道を登りながら見上げた桜の枝に、見慣れない鳥が留まっていました。
距離があるし枝が邪魔して、様子が良く分かりません。
左から回り込んで覗こうと近づくと、気配を感じた鳥は右の枝に移動する。
そんな事を繰り返して漸くこの鳥の正体を掴みました。

 毎週木曜日はウォーキング中に見かけた野鳥を取り上げていますが、今週は
スズメ目 アトリ科 アトリ です。

 きれいな鳥です。
頭から背中にかけて黒褐色、胸の辺りはオレンジ色、腹は白くてくちばしは薄い
黄色をしています。
大きさはスズメくらいですね。

 アトリは夏に大陸で繁殖し、冬に日本に渡る冬鳥です。
渡りに際して数千羽から数万羽の集団を作り一斉に飛び立ち、日本海側の富山県
や山形県周辺に辿り着くと集団を解いて小さな群れになって各地に散らばっていくと言います。

誰が指示しているの?

 鳥の群れにはどうしても分からない不思議があります。
以前ムクドリが集団で飛行して、街の空を覆いつくしている光景を見ました。
数千羽の群れは目まぐるしく形を変えながら飛行を続けましたが、実は集団を
けん引しているリーダーはいないのだそうです。

 先頭を飛ぶ鳥は絶えず変わります。
集団が右に旋回したらその先にいた個が、左に行けばその時先頭を飛んでいた個が、
結果として集団を引っ張る役割になりますがリーダーではありません。
 この時、集団にあるのは三つの原則だけ。
それは「数の多い方へ行こうとする」「飛ぶ速さを合わせようとする」「近づき
過ぎたら離れようとする」決まりで、これを個々が認識しているのです。
 この様に集団の性質がある要素によって決まる事を「自己組織化現象」と呼び、
この時のムクドリの大集団は正にその現象でした。

 良く分からないのは自己組織化現象で日本まで渡って来た数万羽のアトリが、
その先何を合図に小さな群れに分かれて各地に分布するのでしょうか。
自己組織化現象で考えれば、何羽かが北を目指せば集団全体が北に向かいそうです。
 全体が同じ場所に移動しては餌不足になるからバラバラになれ、と命ずる本能が
そうさせるのでしょうか。
あるいは、何らかの信号の受け止め方の差が、例えばその日の太陽の強さを感じる
度合いが個々で異なり、俺は南へ行くぜ、私は東に向かいます、と判断が分かれる
のでしょうか。

 色々調べても、この仕組みを説明する物が見つかりません。
ご存知の方、教えてください。

コメント
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