Me & Mr. Eric Benet

私とエリック・ベネイ

菊池 武@レッドペッパー

2009-06-15 00:02:20 | その他のライブ
画像はイタリアの教会に入った途端、光を浴びたEric Benet

我社で学生アルバイトをしていた菊池武。
結婚式にも招待してくれて、確か目黒ブルースアレイだったと思うが、
若手のジャズミュージシャンが集まり、飛び入りありで、
いつのまにかセッションに、ビッグバンドの演奏会と化した。

振袖姿の可愛いお嫁さんも楽器を手に加わる。
お父様が「マイウェイ」を替え歌にして、
「息子よ、自分の選んだジャズの道を貫いてくれ。」と歌われた。
ご家族や友達の祝福が込められた心温まるウェディングだった。

その後、なかなか会う機会もないまま、
ディズニーシーのシアターでテナーサックスを吹く菊池の姿を発見。
ショウの後、スタッフに連絡を取って欲しいと伝えたが、
ディズニーリゾートでは、いっさい取り次ぎは禁止とのことだった。
ブルーノートやビルボードでエリック・ベネイには会えて、
ディズニーで知り合いに会えないなんて!

今月始め、ライブの案内状が来た。
葉書に菊池本人のプロフィールページが記載。
http://tokyo.cool.ne.jp/tkbari/
読んでみて、こんな思いをしていたのかと驚く。
菊池が学生時代に出演したコンテストは毎年、観てきたつもりだが、
ある年、審査員だったアーティストから批判され、
その後、部活も音楽も一時、退いたと書いてある。
そして、最近その方と競演することがあり、長年の胸のつかえが取れたと。

アーティストとして、感受性が豊かなばかりか、
多感な20歳前後、それほど傷つき、またその事をブログに書くまで、
公言することはなかった彼の気持ちに思いを馳せる。

場所はレッドペッパー。
HPを見ると、「オヤジの聖地、新橋」と書いてある。
6/13の夜、8時からの1stショウに行くことに。
新橋駅で降りて歩いていると「案内所」(!?)と書かれた看板がたくさん。
博多、沖縄、韓国料理、焼き鳥、ラーメン、ショットバー。
香港か台湾、韓国の路地裏に迷い込んだようだ。
前日に観た映画、「アイ カム ウィズ ザ レイン」のシーンとだぶる。

久しぶりに会う菊池武。
大学を卒業した後、ジャズ一筋で17年。
大学生の時は癒し系のキャラだと思っていたが、
今は、確かな貫禄がある。

ディズニーの出演等では、
観客にしっかりと雰囲気を伝えるためのアピアランスも求められるのでは?
聴かせるだけでなく、演奏がビジュアル的にもきまっている。
積み上げてきた経験の奥行きを感じさせる。

菊池 武(sax)
米山 秀和(piano)
深美 健一(bass)
千光士 真理子(drums)
柿沼 いずみ(vocal)

昨日、菊池が選んだ楽器はバリトンサックス。
最初の2曲はHorance Silver。
Diggin' On Dexter
Song For My Father
最初の曲はバンドのテーマソングだそう。
この2曲、とても気に入った。

スタンダードなジャズナンバーが続く。
In A Sentimental Mood
菊池武の年輪や人生を感じさせる。
メロディー、バリトンサックスのセンティメンタルな響きが、
今も耳に残っている。

終わった後、夫と二人、「巧くなった!」と誉めまくる。
20年近くやってきたプロに対してなんて失礼なことを!
近くのテーブルに座ってた男性、見覚えがあると思ったら、
あの「マイウェイ」を歌われた彼のお父様だった。

2曲目の"Song For My Father"、お父様に捧げたことになる。
お父様が結婚式に歌われた通りに、
菊池武、ジャズミュージシャンの道を貫いている。
夫も成長した菊池の姿と再会に目が潤んでいる。

学生のコンクールで菊池を批評した人が正しかったとは思わない。
しかし、菊池はそのことを長い時間を掛けて受け止めた。
Eric Benetもこういう経験をいくつもしたんだろうなぁと思う。
そしてアーティストにとっては、そうやって悩んだり苦しんだりして、
昇華したことがすべて演奏に表れ、聴く人の共感に繋がる。
雷に打たれたような出来事も光明へと変えることができる。

その後、歩いて有楽町のGallery Bar Kajimaへ。
加島牧史さんの経営するギャラリーとバーが合体した店。
加島さんのお父様の加島祥造展「伊那谷からバリへ」が開催中。
86歳でバリ島に住み、書画を嗜まれ、老子を師と仰ぎ、
エドガー・アラン・ポーの詩集を翻訳されている。
お父様ではなく、息子さんの加島牧史さんの最新の翻訳書、
「もう殺さない」ブッダとテロリスト サティシュ・クマール著を購入。

菊池家と加島家、父と息子の姿に感動する夜。

新橋駅に戻り、先ほど通りかかった時、完璧にアジアンしてると思った
博多ラーメン屋台で¥500の麺を完食。
「オヤジの聖地、新橋」を後にした。


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2 コメント

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素敵なブログで感激しました。 (yoshi)
2010-05-16 04:08:45
菊地氏は高校の同窓ですが、こんなに温かい目で見てられる方がいらっしゃるなんて、彼も幸せ者だと思います。

http://mixi.jp/show_profile.pl?id=4318999&from=navi
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コメント、ありがとうございます (AK)
2010-05-16 08:32:57
yoshiさん、菊池君との出会いがあった私たちの方こそ幸せ者ですよ。
ミクシ―、参加していないので、プロフィール読めないでごめんなさい。
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