Me & Mr. Eric Benet

私とエリック・ベネイ

Xファクター シーズン2 トップ8へ

2012-12-03 14:00:32 | Weblog
感謝祭を前にしたアメリカでの番組の放映、Thanks Givingにあたり、
自分の恩人に捧げる曲がテーマ。

カントリーのテート・スティーヴンス、
前回と前々回の投票結果で二週連続でトップ1を記録した。
「父からは多くを学んだ。父に憧れていた。
軍人を引退した後、音楽の道に進んだが家族を養うために諦めてくれた父。
父への感謝の気持ちを込めて歌う。」
テートも家族のために音楽を断念していたが、今回のXファクターに挑戦した。
「お父さんもきっと喜んでくれるだろう。」とLAリード。
テートの両親の映像が映し出されるが、父としての今までの苦労が報われる瞬間。

一度、脱落したものの前々回に呼び戻されたダイヤモンド・ホワイト。
「両親の離婚を理解できずに苦しんだ。
今は女手一つで自分を育ててくれたことに感謝している。
9歳の時に母は大きな病気をした。
ママのいない人生なんて考えられない。」
母への感謝の真心がこもった歌を泣かずに歌い切ったダイヤモンド。
こういう時程観ている方は涙。

エンブレム3が選んだのは身内ではない。
ユースプログラムの指導者だったり、高校をドロップアウトしたドリューを支えてくれて、
ハイチの大地震の後に家を建築するボランティアへ連れて行ってくれた友人の父親。
日焼けしたお気軽なカリフォルニアボーイに見えた三人に意外な一面があった。

エイリン・レイ
幼い時に両親が離婚しそれからは父代わりになってくれた兄に"Hero"を捧げる。
「僕は自分のやるべきことをしただけだ。」という兄に、
「でも愛しているからしてくれたんでしょう。感謝の気持ちを歌いたいんだ。」

シーシー・フライ
「クリスマスイブに7歳で亡くなった天国にいる姉、ケイシーは、
赤ちゃんだった私をとても大切にしてくれた。
いつも姉が見守っているのを感じる。」
彼女の歌を聴きながら両親は肩を抱き合って泣いている。
シーシーも感情をこめながらも抑えて歌った。
一見つっぱった感じのシーシーにこんな苦労があったとは。

5thハーモニーは神への感謝をそれぞれ言葉にする。

ベアトリス・ミラー
両親がベトナムから養女に迎えた双子の姉妹。
低体重や余病を併発し病院通いの日々だったそうだ。
妹たちへと捧げるのは"Chasing Cars"
彼女もこれほど複雑な環境にいるとは想像もしなかった。

ヴィノ・アレン
「国のために仕える兵士たちへ捧げる。」
軍の慰問歌手をするヴィノ、"God Bless the USA"
歌としてはこの日、この時点で最高だった。
このままで充分プロとして通用しそうだ。

ペイジ・トーマス
ペイジが6歳のクリスマスイヴに母は交通事故で亡くなる。
その後、自分の居場所がなかった彼女を友人の母親のコリーンが引き取った。
映画「しあわせの隠れ場所」、実話を基にした物語をサンドラ・ブロックが演じた。
映画では主人公がフットボール選手だったが、まるでそれの歌手版のエピソード。
アメリカという国のの懐の深さをしみじみと感じる。

カーリー・ローズ
5歳上の兄へ。
生まれた時からずっと可愛がってくれた。
10歳の時に母が脳卒中で倒れた時も支えてくれたのは兄の
「何もかもきっと意味があるんだよ。」という言葉だった。
楽屋に兄が訪ねてくる。
ほんとうに妹思いの優しそうな少年。
兄に捧げる曲は"Over the Rainbow"
アカペラで始まり、アコギの伴奏が入り、オーケストラが加わる。
彼女の才能はずば抜けている。
今シーズンの優勝候補と思わせる。

今回の番組を観ながら、候補者たちがそれぞれたいへんな思いをした経験があり、
それでもそういう中で人に感謝する気持ちを忘れず、それを歌に表現したことに、
素直に感動を覚えた。
また番組を通して現在のアメリカの抱える厳しい現状を見聞きしつつ、
その中にも多くの善意があることも知った。

脱落はエイリンとベアトリス。
トップ8の順位も発表になるが、エピソードのドラマ性に流されず、
歌唱力をしっかり判断して視聴者が投票した結果だった。