コブシの花の咲くころは

平日の静かな山を気ままに歩いた記録です

真冬(大寒)の南房総探索

2015-01-21 13:12:54 | 登山
今日は大寒、天気図を見ると、何処も晴れマークです。
つづけて八ヶ岳も行けるし、丹沢、雲取山・・・どこに行こうかと迷い、まずは
ネットを見てみると、房総では、もうセリバオウレンも開花し始めたようです。
例年よりも早い開花ですね、
今日は、陽だまりの南房総をノンビリ探索に行くことにします。
・・・・実際は、あまりノンビリできませんでしたが・・・









農道を歩き、小さな沢沿いを登って行きます。
今日は3カ所を巡って見る予定です。
新たなシュスランの自生地なども探してみようかと思います。
冬でも緑が濃いですね。   アオキ、フウトウカズラ、ハナミョウガ、シダ類・・・
夏は、もっと茂って絡みまくり、歩くのは非常に辛い・・・南房総を歩きながら
探索するのは、今が一番良い季節です。











フウトウカズラの実、ハランが群生しているのは、昔に栽培していた物でしょうか。
















道は直ぐに不明瞭になり、適当に登っていきます。
時々、赤テープがあるのは何らかのルートの目印なのでしょうね。
踏み跡があるような、無いような・・・・








赤い実を付けたオモトが点々と・・・








藪が酷くなり、まっすぐ歩けなくなってきます。
右へ左へ・・・登ったり降りたりしていると、方向感覚がまったく無くなってしまいます。
マテバシイに覆われ視界が限られGPSを見て現在地を確認しながら
進みますが、それでも目的地とは、なぜか少し違う方向にきているのは、なぜ?
とても複雑な地形の為なのか、植生もコクラン、オオシマシュスランが点在しますが
これ以上進んでも変わり映えしない感じがするので、車に戻ろうと
GPSを見ながら帰ろうとしますが、何故か帰れない (--;
直線では、もちろん戻れないので、歩きやすい所を選んで、右往左往するため
定まった方向へ行けないのが原因だろうと思います。




午前中歩いた2ヵ所の地図の一部ですが、まさに迷路です。
房総の山は沢に入れば川回しのように、くるくる回り枝沢も多い。
尾根も複雑で視界は無い。
以前、土地の年寄に道を聞いた時、そんな所へ行ったら帰ってこられなくなるよ・・・
なんて脅しのようなことを言われたことがありましたが、けっして脅しではありませんね。
実際に地元の人でも、キノコ採りに行って遭難した
ニュースを新聞で見た事もあります。













   





冬なのに大汗かいて戻ってきました。
実際、今の南房総は日中ならシャツ一枚でも良さそうな感じです。
海岸線のドライブは、窓を開けて潮風にあたりながら運転していました。
場所を変えて、今度は山頂に向けて、最初から道の無い山を直登します。
足にチェーンスバイク、片手にドライバーを持って、刺したり掴んだりしながら
登って行きます。



エビネやナギランなどが点々と自生していました。  少し期待できそう・・・














期待どうり山頂近くの斜面には、オオシマシュスランが多く自生していました。
ここの株は立派な株か多く、花も咲かせたようです。















ハチジョウシュスランもないか、花殻の下の葉を一つ一つ見て探して見ます。
籠目模様の株は何株も見つかりました。
gomaさんの説明によると、房総や三浦でこのカゴメランタイプが見つかったのは、
まだ最近で、カゴメランとするか、まだ未整理中だそうです。
千葉県のレッドデータブックにはカゴメランと記載されています。








シュスランも自生していないか探して見ます。
山頂周辺を一回りしてみましたが、シュスランは見つかりませんでした。
見落としていることもありますから、花の時期にまた訪れてみます。



一度下りて移動して、以前にシュスランを見つけた山へ移動し
もう少し広範囲を歩いてみることにします。




   





今度は以前に歩いているので、少し気が楽です。
フワフワした毛がついた種はキジョランの種かな・・・
そう見ると、白髪を振り乱した鬼の老婆のような感じに・・・









たしか、この周辺だったはずだけど・・・
なかなか、見つかりませんです。

目線を落とし、よ~く見渡すと・・・・見つかりました、ようやく一株。









ここのシュスラン、株は多かったけど、花を咲かしている株が少なく、咲いていても貧弱でした。

しばらく眺めていると、ありました。 すぐ近くにもイッパイです。
落ち葉に埋もれている小さな株もあり、踏んづけてしまいそうです。
花殻がないと、目立つ葉ですが、慣れてこないとすぐにはわかりませんでした。








オオシマシュスランと一緒に・・・








今年もあまり花が咲かなかったようです。
同じ様な環境の場所で多く咲いていたり、薄暗い渓谷でも咲いていたりするのを
見ていますが、何がここでは良く無いのか、私にはよくわかりません。
さらに奥へと歩いてみます。




房総では良くみかけるコクランですが、ここでは特に大きな株が多い。
ミヤマウズラも点々と。












湿り気のある薄暗い斜面を良く見ると・・・

シュスランが隠れています。














ここも花が咲かなかったようです。
窪地からさらに下りる方向は、沢の源頭に向かいそうな感じなので
深い藪を漕いで下りてみます。



















ん~、何処かにナツエビネが隠れていそうな雰囲気になってきました。
遠くから見ると、よく似たハナミョウガはそこらじゅうに
ありますが、ナツエビネは、なかなか見つかりません。
さらに倒木を越えて下りて行くと・・・・やっぱりいました。







良く見れば、違いはよくわかります。
左がナツエビネです。 この先、斜面などでも見つけて
全部で9株見つけました。  
いつも内陸部で観察していましたので、南房総では、初めての発見です。
ここの株は、夏に花を咲かせることができたのだろうか・・・








途中の斜面をよじ登り、尾根に出て帰ることにしました。
暗くなる前には車にもどることができました。

本当は少し春も感じられるリラックスした感じで歩き回ろうと思っていましたが
途中からギアが入ってしまいました。
低い山ばかりなのに、累積標高は八ヶ岳並みに・・・










1月19日
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2 コメント

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シュスラン類! (goma)
2015-01-24 23:19:13
こんばんは。

シュスラン類を見るにはとても良い場所を歩かれましたね。
サクラスミレさんの房総探索、段々ハードになっているような気が(笑)
私も今月末あたり歩ければなぁと思います。

カゴメランの件ですが…すいません。
私がちゃんと書いていなかったのですが、神奈川についてはハチジョウシュスランとなっていましたので、カゴメ模様が見つかったかどうかは分かりません。↓
http://conservation.jp/tanzawa/rdb/rdblists/detail?spc=1215

上記URLの説明ですと、分布に九州以南を含めていないので、神奈川RDBは私のブログで言う②の立場のようですね。となるとカゴメ模様が確認されたとしても、ハチジョウシュスラン変種として処理するのかもしれません。
どちらにせよハチジョウシュスランの類自体が神奈川で最近発見されたのは事実です。
ちなみにハチジョウ(オオシマ)が千葉県新産となったのは1998年ですので、こちらも比較的最近ですね。

未整理については私の想像ですが(^^)
相反する立場が存在するのは確かです。
早く統一されませんかねぇ(笑)

長文失礼しました。それでは。

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gomaさん (サクラスミレ)
2015-01-26 07:38:50
説明の補足ありがとうございます。
けっこう根深い考えの違いがあると時間が掛かる
かもしれませんね。

最近は冬でも緑に囲まれた房総の藪を掻き分けて
探索するのが楽しみになりました。
手つかずの自然?というとオーバーですが
深い渓などは、ほとんど人が入っていない感じもして
とても興味深いです。

三浦半島は近いので、そのうち ゆっくり探索して
何とか探し出してみますね。(^^




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