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…漁師アトムの航跡… ~ある沖乗り漁師の綴記~

【明暗…】!

2010年04月01日 | ブログ

気仙沼市場への水揚げ船が増えて、気仙沼港の係留場所の

確保も大変になってきましたが、南三陸から気仙沼港への陸路、

各船主の自家用車に各々乗り組む為の集合場所の駐車場も

かなり競争率が激しくなってきました!

今朝はいつもの場所に駐車できず…

知人達との朝イチの挨拶で、

「今日は海況が悪くなる予報なので早く獲らないとキツイよ」 

あまり荒れないでほしいと思う反面、

「こういう時こそ早く帰って来れるように頑張らなきゃ」という思い…

しかし現実は厳しかった・・・!

4時10分気仙沼港出港、北口を抜けてすぐの大島沿岸、

先に出港した船の右舷・左舷灯が昨日と同じように動いている…

その周辺の調査では、薄い反応だが広範囲に見えている!

スロー航走や一旦漂泊などの船の動きから当然、

スタートはここと思ったのも束の間、船は東、沖へ向かって全速!

先を走る船数隻、後方からは多くの船、まるで競争のように

夜が明けても、先を行く船は止まる気配がない!

約2時間程かけて航走してきた海区では、岩手県の船団に

迷わず直行した宮城県の船で大船団が形成されて

早くもイサダを汲み上げて、しかも大群操業中のようでした。

6時30分、岩手・宮城の共同海区で1回目の操業開始! も

一緒に来た船の多くが反転して行った…

せっかく2時間かけて来た海区は大船団による操業で

群れが深くなってしまい、しかも今朝一度は漂泊したはずの

北口沿岸で大群操業中の報…

1回の操業、約50個の漁獲で反転・・・ 

この時点で今日は、時間までそして雨・風・海況悪化による

洗礼を覚悟しました!

反転途中、広田湾沖合いに設置されているGPS波浪計付近で

操業中の船がおり、周辺を調査するも群れ見えずで

南からの風と言えども寒さで震えている。

更に陸寄りに航走し9時、大島沖で操業再開も…

「お祭り終わり」(付近で操業した各船のほとんどが終わって帰途)

操業中の各船も残カゴあと僅か…

付近を調査しながら深い層のイサダを狙っての操業は6回目…

やっと纏まった漁獲があり、残15個…

7回目の操業を午後2時に終え、なんとか定量漁獲!

午後2時40分、気仙沼市場入港。

朝沖合いまで行き、遅れて操業して反転した船が

結果的に入港制限時間寸前の入港となったようで

精神的に疲れた1日の漁でした!

海上に比べ陸は暖かかったようですが

幸い、崩れる予報だった海況も昼過ぎに

ちょっと小雨がパラついただけで、うねりもなく深いイサダを漁獲し

定量できた事が救いでした!

明日は浜止め(船止め)低気圧の通過による時化休みが決まり、

船主の自家用車、朝は先輩が運転、帰路は私が運転も

車内は暖かく、ついうとうとしそうになる!

眠気を打破しながら、午後5時帰宅…

入浴・夕食後、また睡魔と闘いながらブログ更新・・・