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…漁師アトムの航跡… ~ある沖乗り漁師の綴記~

My 松葉杖!

2009年10月31日 | 私事

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10月30日、術後8週間目の検査で病院へ!

同じ日に手術したM君とは、検査のローテーションが一緒なので

診察前に2週間ぶりに再会したのだが、驚きました!!!

松葉杖なしでの歩行・・・

ギブスを外してから「歩行訓練計画書」を手渡された後、

二人で確認しあった時は、体重などの関係で

私4週間に対し、M君3週間で、

確かに私よりは1週間早い荷重量負荷だったのですが、

その予定より1週間早い、全荷重負荷(杖なし歩行)

まだその歩行にはぎこちなさが残るが

さすがにインパクトが強かった…!

いろいろと話をしたが、「腫れがなかった事」と

「痛みが弱かった事」で、思い切って28日から挑戦したという。

さすが、スポーツ選手と感心したが、

診察時の医師の所見を聞いてみた。

「骨の付き方はほぼ同じ」らしいが、痛みや腫れに関しては

「腓骨腱筋と脛骨筋腱にかかる負荷が違う」との事でした…

又、以前云われた通り、「痛みや腫れがある時は無理しない事」

再度、念を押されました!

体重も違うし、やはり個人差という事なのかな…

私の方は、26日頃から、少しずつ腫れがひいてきて

歩行訓練も公園の土の上で、午前と午後、約2500歩を目途に!

公園の南側の木の下に苔状の植物が分布している場所があり、

そのクッション性を利用して全荷重立ちしたりと、

少しずつペースは上向きである。

いよいよ3週間目、2/3荷重のプログラム通り、

松葉杖のお世話になって75日目でついに片方だけの松葉杖に!

確実に一歩一歩、計画表にしたがって…

昨日の今日で、あせりもでましたが、思い直して

まずはしっかり治して、船の上で働けるようになる事が大事、

時化海での操業でかかる、足への負荷は自分がよく知っている!

競争じゃないんだ、働ける状態の足を取り戻すんだと

自分に言い聞かせ…


船員就業フェアin気仙沼!

2009年10月26日 | 水産関連

船員就業フェアin気仙沼2009’(第二回)が

11月12日14時から 気仙沼水産振興センター 

を会場に開催されます!

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(主催 宮城県北部船主協会) 

(共催 全国漁業就業者確保育成センター)

3月12日に開催された気仙沼会場(第一回)では10名が就職!

就職が決まった10名中、5名が若者だったという事です。

今回、又は今後の開催でも

海を志す若者が就職できる機会が増えるかもしれませんね…

三陸河北web版  4月28日付け記事 には

若者と”希望”乗せ出港!

気仙沼の鮪船、就業フェアで採用 操業維持へ挑戦

気仙沼市の県北部船主協会(亀谷寿朗会長)が3月に開催した

合同就職面接会「船員就業フェアin気仙沼」を通じ

同市の漁業会社に採用された漁業未経験の若者が27日、

遠洋マグロ船に乗り込み気仙沼漁港からインド洋に向け出漁した。

マグロ船に乗り込んだのは宮崎県出身の今原隼人さん(23)。

愛知県豊田市の自動車工場で派遣社員として働いていた。

父親は沿岸漁業に従事している。

「子どものころからあこがれだった職業に就きたい」と

マグロ船への乗船を希望。

気仙沼市の臼福本店(臼井賢志社長)に採用され、

第8昭福丸(409トン、小松正文漁労長)に乗船することになった。

今原さんは今月上旬から一週間ほどロープの結び方などの

研修を受け、出漁準備を手伝ってきた。

「早く一人前になれるよういろいろなことを覚えたい。

不安を挙げればきりがないが、未知の体験への楽しみもある」

と話し船に乗り込んだ。

出港前の乾杯で臼井社長は

「87隻が減船し日本船団が縮小する中、

我々にとっての新たな挑戦が始まる。

将来のマグロ漁を担う今原君の乗船を祝福したい」

とあいさつした。

日本のマグロ漁は後継者の確保が課題となっているが、

魚価安などで厳しい経営環境が続く中で

未経験の若者を雇用することにはリスクも伴う。

臼福本店の臼井壮太朗専務は

「一種の賭けでもあるがマグロ漁を持続させるために

新規採用は不可欠。

成功すれば僚船にも未経験者を採用したい」と話した。

若者の乗船は気仙沼でも久々とあって、

岸壁には船主協会や市の関係者も駆けつけ、

乗組員の家族や関連業者らとともに出港を見送った。

第8昭福丸はインドネシア・バリ島に寄港後、

オーストラリア・フリーマントル沖などで操業。

メバチやミナミマグロを追う。

気仙沼への帰港は来年3月ごろになる見通し。

船主協会が初めて未経験者を対象に開いた就職面接会では、

採用が決まった10人のうち

今原さんを含む五人が漁業未経験の若者だった。

内訳は漁業取締船が2人、

遠洋マグロ、遠洋カツオ、近海延縄実験船がそれぞれ1人だった。

と、実際に就職先を掴んだ若人を捉えた記事があります!

船員就業フェアin気仙沼2009’(第二回)、

漁師を志す方、船員を目指す方、転船希望の方など

海に職場を求める方々の一つの選択肢・・・

新たな挑戦のチャンスの場でもあります!


南三陸・伊達な旅!

2009年10月22日 | ブログ

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昨年に続き10月1日からスタートした

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伊達な旅

2009‘

伊達な旅 ふたたび!

「仙台・宮城DC」

各地でさまざまなイベントが開催されています!

期間別イベントカレンダーはこちら!

南三陸町観光協会のHP には 伊達なバス旅 や 

南三陸時間旅行 2009’秋 おすすめツアー

・自然と体験モデルコースを用意し、参加者募集中です。

尚、伊達な旅、南三陸町の協賛メニュー

民宿ペア宿泊券が当たる、プレゼント企画付き

「民宿に泊まって漁師鍋を食べよう」 キャンペーンも!

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この機会にぜひ南三陸へ足を運び、

南三陸の漁師鍋を、ぜひ ご賞味してみて下さい!


漁船と蓆の意外な関係!

2009年10月21日 | ブログ

「蓆」(むしろ)が船上で使われている事は案外知られていない!

蓆は水分を含むと滑り止めに効果を発揮します!

ローリングやピッチングなど、船上は揺れの世界…!

甲板上はアルミ甲板でも板敷き甲板でもカゴなどが滑り、

船の揺れによって動き、わりと危険を伴います。

秋刀魚漁では氷をカゴに入れて、ある程度積み重ねておきますが

濡らした蓆を敷いて積み重ねると滅多に動きません!

また、漁艙付近での作業(水揚げのタモ立て)など足の踏ん張りが

必要な箇所に敷いて滑らないように足場にする事もあります。

鮭鱒漁では特に、いろんな箇所でフル活用です!

まずは鮭を入れる前に漁艙の底部に敷きます。

蓆の上に塩を振って処理後の鮭を積み重ねていきますが

塩蔵凍結なので凍りつくまで、魚の水分は下へ下へと流れます、

一番底の鮭は積み重ねていった魚の重みで隙間が小さくなり、

溜まった水が抜けずそのまま氷ってしまうと水揚げ時には

魚を傷めたりしますので、底部に敷いた蓆から適度に

漁艙の溜りまで水が抜けるように使用しています。

ほとんどの鮭鱒漁船がここに「蓆」を使っている筈です!

他にも二重デッキ内部に下処理後の鮭を送りますが

操業中、二重デッキ内は、ほぼ一人での作業なので

板で作った「メザラ」の上に蓆を敷いて、鮭が滑らないようにし、

メザラの上に敷いた蓆の上に膝をついて振り塩等の作業をします。

(二重デッキ内は高さが限られたスペースで、ほぼ中腰くらい)

長時間直接メザラに膝を付けているより、蓆の上で行なうと

負担も軽減しますし、水温が低いので体感温度も違って来ます。

滑り止めに関しては「カーペット」も使った事がありますが、

「むしろ」の効果には敵いませんでした。

鮭鱒漁出港時に漁艙へ塩を積み込んで行く場合にも

下には蓆を敷いて、その上に塩を積み重ねます。

海水温の変化により漁艙内につく結露の水分を

蓆は吸収し、直接塩が濡れるのを補助してくれるのです。

畳一畳ほどのサイズを百枚単位で仕込みしていきますが、

一度に全部使う事はありませんので

使用時寸前まではできるだけ濡れないようにしています!

港町で漁具を扱う仕込み店へ注文し購入しています。

自然に帰る原料なのでエコな素材ですよね!

我々にとって蓆(むしろ) 藁(わら)の香りは

ある意味、鮭鱒漁の匂いでもあります…


漁と稲作!

2009年10月20日 | ブログ

去る10月8日に台風18号の影響で我が町と近隣の町の

主要幹線道路である国道45号線が登米市横山地区で

河川の氾濫による水害を受けて通行止めとなった!

その日は都合で石巻赤十字病院へ行く予定でしたが

その日は無理せず、1日延ばして9日に行ってきたのですが

途中の国道沿いの民家は酷かった!

道の水は引いていたが片側交互通行で、浸水した民家からは

多量に物が運び出されていた。

稲刈りを終えた田んぼを見ると、一面まるで湖…

天日乾燥のため「ハセ掛け」していた稲は水没していた…

もうすぐ脱穀し、新米となる寸前の稲が…

あれだけ長時間水没していては、おそらく米にはならない…?

被害は大きかったようです。

台風の爪痕は無情、自然災害は恐ろしい・・・

八十八度の手がかかる米!

米は日本人にとって大切なエネルギーの源。

新米の時期、我が家で食する米は契約している農家から

購入していますが、今年も玄米でサンプルが届きました。

早速精米して食しましたが今年も新米の出来は良いようです!

旬の秋刀魚と新米の相性は最高!

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魚と米、漁と稲作、海と山里。

漁業、農業はいずれも第一次産業である。

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 画像は天日干しの稲であるが

脱穀後は藁となる、この藁を使って作る蓆(むしろ)が

船上で使われている事は案外知られていない!

我々の船でも結構利用しており、鮭鱒漁に至っては、必要不可欠、

絶対必需品である。

米、そして稲作の副産物である藁、その藁で作った蓆、船上・・・

漁と稲作は日本の文化、どちらも絶やしてはいけない…!