水揚げ中に入港してきた僚船が
久慈港の岸壁(我々の1隻前)に
接岸しようとサイドスラスター
(船を横に動かすプロペラ)を回したら、
なんと死体が浮かんで来たという事で
警察やら救急車が岸壁に集まり、一時騒然となりました!
死後半年以上経過しているとの事。
船員生活、初の珍事でしたね!
それはさておき、
3回目の48時間休漁は久慈港。
港から近い小高い丘にある温泉施設「古墳の湯」
ここで露天風呂につかり束の間の休息です。
水揚げ中に入港してきた僚船が
久慈港の岸壁(我々の1隻前)に
接岸しようとサイドスラスター
(船を横に動かすプロペラ)を回したら、
なんと死体が浮かんで来たという事で
警察やら救急車が岸壁に集まり、一時騒然となりました!
死後半年以上経過しているとの事。
船員生活、初の珍事でしたね!
それはさておき、
3回目の48時間休漁は久慈港。
港から近い小高い丘にある温泉施設「古墳の湯」
ここで露天風呂につかり束の間の休息です。
5時30分に女川入港、入港船は4隻と少なく、
相場は予想していた浜値を若干上まわりました。
前日の水揚げ後、気象が悪く出港を見合わせて
時化休みした船が数隻、水揚げ中に出港して行きました。
各市場への集中水揚げを調整する為、
今週末の48時間休漁の後、10月1日から当分の間、
入港水揚げ度に24時間休漁の
生産調整を行う事が決まったようです。
水揚げを終え10時30分出港!
まだ うねりが残る三陸沿岸を北上、
16時宮古沖で「準スタンバイ!」うねりがある為、
右舷側の集魚灯は格納したままで左舷側の集魚灯だけを出し
(いざ群れを見つけた場合、網がある左舷側の集魚灯が出ていれば
すぐに網を入れる事ができ、
入網後に右舷側の集魚灯を出す人と
氷等を用意する人とに分かれて作業できる)
沖よりにコースを変え調査しながら北上!
夕食後仮眠
(漁労長と当直者以外の人は仮眠、
群れにあたればスタンバイのベルが鳴る)
29日3時30分、スタンバイのベルが鳴り、
乗組員が甲板に集 まりますが、
「まだ網を入れるような群れではないので、
うねりが高いからケガをしないように落ち着いて準備する事!」
と漁労長の声がマイク越しに響く。
数人に分かれて各自の作業を的確に進め、
準備完了!水温17.4℃、
他船は3隻で女川港で一緒に水揚げした4隻の船の中では
我々が一番船速が遅く、
速力が勝る3隻は遅れて出港しても、早、操業中でした。
時化休み後、女川港を出港した船の中には、
我々がこの海区に到着する前に
操業を終えて帰途した船が数隻いたようです。
(海水温の高い海区ではサンマの足が速く、
潮の満、干によってサンマの群れが浅くなったり
深くなったりと数時間で漁模様が変わる事があります)
漁場の遠近によっては一足遅れという事があり、
船速は速いにこした事がありません。
到着後サンマは見えていますが、網を入れるような群れが無く、
夜明けから襟裳岬を左舷後方に見ながら東北東へ!
50哩程航走し漂泊。
衛星による水温図を見ると今回の大時化で
低水温域が襟裳岬の南東沿岸まで達しており、
分枝域は海 峡沖、襟裳岬の南南西にまで張り出しを強めています。
日暮れから沖よりに調査を始め、18時40分から操業開始、
大群を4回操業、21時20分終わり、南下帰途航走!
10月1日は日曜日なので、
この漁場から30日土曜日の水揚げに間に合わせるには
北海道の各市場か岩手県の久慈港に限られる。
今年の秋刀魚漁は、土曜日に限り、
17時迄に入港すれば水揚げができるとの事で、
久慈港向け、14時30分入港予定!
八戸港では48時間休漁を利用して
メインエンジンや漁労機械のメンテナンスを行い、
解禁からの1ヶ月で消耗した各部品類を交換、
今後の漁に備えました。
25日7時出港、北上!
22時スタンバイ、
調査しながら沖よりに航走!
夜明け前に数回操業し、約20トンの漁獲。
主漁場まで2時間程北上して漂泊。
26日は17時30分から操業して21時終わり。
気象の予報が悪く、荒天準備をして南下帰途航走、
27日朝からうねりが大きくなり、
午後には風雨も強く大時化となって微速での航走、
28日5時30分女川入港!
漁獲したサンマを鮮度良く市場に運ぶ事は、
魚価にも水揚げ後の流通経路にも大きく影響します!
各秋刀魚漁船は漁獲したサンマを
鮮度良く流通させる為に日々努力しています!
今から22年前、秋刀魚漁船に乗船したての頃は
漁獲したサンマを氷と一緒に魚艙に入れ、
その後、氷が入ったカゴを積み重ね、
その上から海水を流し込んでいました。
当時は船の速力も遅く、漁場が遠いと鮮度が悪くなって
魚価が低迷する原因になっていたのですが。
この20年の間に各船、いろんな研究や対策を講じてきました。
現在ではほとんどの秋刀魚漁船が「冷水」を使用しています!
「冷水」を使用することで鮮度維持が飛躍的に進歩しました。
「冷水」とは清水と海水を混合して
(漁場の遠近により割合を6対4または半々、
7対3等若干変え、各船により異なる。)
循環しながら冷水クーラーを使い0℃以下まで冷却した
サンマの為の冷却水です。
漁獲したサンマを魚艙に入れる際、
2台のポンプを使って
1台は魚倉に入れる前、サンマに氷を掛 けながら流し、
もう1台は魚艙内に直接入れ、
サンマの魚体温度を一気に下げます!
魚艙内に直接入れる冷水の量を調整しサンマと氷とが、
いかにバランス良く混じり、
魚倉内温度を0℃以下に保つかが鮮度維持に繋がります。
氷や冷水の準備には遅れが許されません!
我が船の場合氷約33トン、冷水約35トンが用意されており、
約90トンの漁獲量に対し氷約30トン冷水約30トンを使用します。
サンマ漁獲時の海水温度や、漁模様に応じて使用する量が変わり、
それに応じて氷を準備しますが
大量にサンマが網に入ると短時間で氷艙から
揚げきらなければなりません!(これまでの最短が2時間!)
冷水を作るのには入港中に冷水艙へ清水を積み込んで、
出港後海水を入れて約6時間以上の循環と冷却が必要で
海水温が高いと当然、冷却時間も長くなります。
船上では、それぞれの持ち場で
スペシャリスト的な作業が要求されます!
漁の中でサンマの鮮度は絶対条件です!
「鮮度の良い美味いサンマ」を流通させる為、
漁師達は頑張 ってます。