9月14日・10時、水揚げ・氷の積み込みを終えて女川出港。
出港の少し前から、氷艙冷却・冷水冷却を始め、
水揚げ中の市場接岸中に冷水に使う清水と生活清水は取水!
出港後1時間程で造水装置(造水機)を起動し、海水から清水を造っていく…。
漁船に搭載されている機関は多岐に及び、各漁種によって変わるが、
冷凍機と造水機はほとんどの大型漁船に搭載されている…。
漁船の近代化に伴って、船内生活もかなりレベルアップしてきている。
私が漁船に初乗船した頃に比べたら数段のレベルアップだ…!
入浴はさすがに海水ですが、温水シャワーにウォシュレットは清水を使用する…
当然ながら、清水の使用量はかなり増加している…
船内での清水の貴重さが薄れている懸念はあるが、
そういう時代なんだと思い改め、管理する方は慎重だ…。
秋刀魚漁の漁場が未だ遠く、航海時間が長いと云う事も
清水使用量の増加につながっている…
乗組員各々の当直後の憩いに入浴・シャワー等があり、
機関室内にある清水タンクのゲージは、24時間稼働中の造水機によって、
操業中はハイレベル、しかし航海中の当直間にはローレベルまでダウンする…
ちなみに、本船の造水装置では、海水温度によって変わるが、
秋刀魚漁時には24時間で1.8〜2.0立方メートルの清水ができている…。
この造水機は各船全てが稼働させているわけではないが
私は港にいる時以外は稼働させています…。
市場での水揚げ中に取水する清水は、実は冷水用が優先され、
生活清水は、その後になる…
市場によって清水の取水場所が限られ、
先に入港し取水している船が終らなければ取水出来ない場合もある…
水揚げ中に取水が終らないからといって、
生活清水の取水が終るまで待ってくれる漁撈長は少ない…!
漁撈長にしては、水揚げも氷の積み込みも一刻も早く終わらせて、
1分でも早く漁場に着きたいのが本音なのだ…!
清水タンクの残量によっては、冷水用清水の取水が済めば即座に出港
と云う場合もある…
そういう場合も想定しておかなければならない…。
船内と云う限られた環境下では、衣食住を含め
作業場所も生活の場も凝縮されている…
しかしその分、仕事が終ってからの当直間は船上ではマイサイクルとなる。
各々が、洗濯や入浴・1杯など、清水の使用頻度は増える…
生活清水は大事で、造水装置は大きな仕事をしているのだ…!
15日10時頃にチェックポイント通過、16時 S/B。
凪は良いが、下がある(波が高め)
日没後、調査開始、付近には数隻の日本漁船…
ロシア海区内、秋刀魚以外の混獲を防ぐ為、網の足は半分程しか落とさない…
反応があっても僅かな漁獲…
夜明けまでで、やや纏まった漁獲に終わり漂泊。
自分達で塗った白いペイント箇所、僅かに錆色が見えて汗のように水が伝った…
減速機の冷却海水管から僅な漏水、腐蝕である…
中はかなり薄くなってきており、早めの応急…。
一部の漁撈機械にも気になる箇所を見付けた…
早めの処置が必要だが、時間を要する箇所で時間がほしい…
16日16時 S/B 。
高めの波も落ち着き、沼のような凪で鏡のような海面…
夕焼けが海面を伝うように北の漁場を映す…
日没は、17時15分頃、前夜より日本の秋刀魚漁船が増え、
外国の船の漁り火も確認できる。
僚船がチェックポイントでの不手際があったらしいとの情報…
ロシア海区内、よりいっそう慎重に操業…。
薄群れを回数操業し、帰途航、チェックポイント向け…
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/64/89/66f4258a6f77de3aac472ae65e9f8006.jpg)
ロシア海区内、国籍・漁種不明ながら洋上転載中の船…!
17日・10時、チェックポイント通過、南下女川向け。
18日・10時頃の入港予定!