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…漁師アトムの航跡… ~ある沖乗り漁師の綴記~

傷心!

2007年11月30日 | 私事

夕焼けを見ながら、船ではもうすぐ漁が始まる頃だなと思い

傷の痛みは、だいぶ癒えましたが、心が痛みます!

昨日も今日も、調査を始める前に漁労長から電話をもらいます。

乗組員仲間からも入港前と出港時に電話やメールをもらいます。

これまでの数年間、漁が始まる前と漁の終わりを

共に過ごしていた仲間達と離れ、一人自宅で過ごすのは

何とも味気なく、寂しい・・・

今夜で今年の漁を終える「第二源榮丸」は、

明日も女川港に入港しますが、

寝具を上げに船に向かう足取りは重そうです。


離脱!

2007年11月29日 | 私事

今年のサンマ漁も残すところあと2日、となった29日朝

7時20分、女川港に入港し、「さあ水揚げの始まり!」

という時に、操業時にサンマを魚艙まで送る流しを

岸壁に揚げ、邪魔にならない場所まで移動中

誤って、右手親指を挟んでしまいました。

痛い!!!

と思ったときには、もう指が抜けず、蒼白・・・

みんなに動かしてもらい、手袋を取ると、

一瞬変形したかと思えました。

急患で(女川病院)へ!

処置 水道水で傷口を洗い、滅菌ガーゼで包みエックス線撮影

見立ては  (骨が欠けているように見える)ので 

整形の医師に診てもらってという事でしたが

整形の医師は明日しか来ないので明日来てほしいと言われ

なんか、こんな応急処置って?と思いながらも

痛み止めと化膿止めの内服薬をもらい、一旦船へ

漁労長には、手袋をはめての操業はできないだろうから

すぐ整形外科に行って診てもらえと、漁を休む事になりました。

石巻市内の整形外科では(骨には異常なし)

すぐに傷口を縫って(5針)もらいました。

という事で終漁を迎える前に残念な離脱となってしまい

出港して行ったみんなには迷惑をかけますが

気を付けて操業、終漁を迎えて下さい!


秋刀魚漁34 航海目!

2007年11月29日 | モバイル

さすがにちょっと「お疲れモード」です!!

今年のサンマ漁は、豊漁で、

大型船は解禁から積荷制限や休漁、

9月中旬からは週2回の水揚げという生産調整に、

体が慣れてしまっていたもので…

28日朝7時15分、女川港入港、水揚げ。

11時出港、凪が良く、集魚灯を出しながら北上!

宮古の北側沿岸沿いで16時半頃から甲板に集まり

準備の最中、日没と共に北風が吹き始めました。

17時から沖寄りに調査開始、

17時50分から20時30分まで連続操業8回、約38トンの漁獲!

南東側に移動し始めた21時頃からは、風が強まって、

うねりも高くなり時化模様に…

23時頃から操業を再開しましたが、

約60トンの漁獲で、

日付が変わった00時に操業断念!!

集魚灯をしまい、南下帰途航走女川向け!

29日朝7時半頃の入港予定。


秋刀魚漁33 航海目!

2007年11月28日 | モバイル

3日目の日帰りは、

水揚げ、氷の仕込みを終えて11時40分に女川港を出港!

強い季節風で沿岸沿いを北上し、16時スタンバイ。

風波で海面は真っ白!

17時から操業開始、トドケ崎南側で8回程「薄群操業」、

21時頃から僚船数隻が操業中の釜石沿岸沿い

(岸まで約1哩)まで南下して行き調査、1回操業するも、

ジャミ(小サンマ)が多く反転北上!

その後トドケ崎の北側沿岸で操業し、

28日01時、約70トンの漁獲で南下、

調査しながら女川向け航走。7時半頃の入港予定!


秋刀魚漁32 航海目!

2007年11月27日 | モバイル

ラストスパートはピストン操業です!

集魚灯を広げながら女川港を出港、北上!

「スタンバイ時の作業で一番、時間を要するのが

集魚灯を出す事です」

(日帰りのピストン操業では、睡眠をとる時間が少なくなる為、

調査開始まで少しでも体を休める事が出来るように、

又、我々の船は、宮古沖~女川まで約7時間の所要時間ですので、

日帰り時は出港と帰港に航海当直が分かれ、

なるべく睡眠時間をとるように配慮されています)

(普段の航走時に集魚灯を広げたままでは

ローリングが大きくなるし、波で電球が破損しやすくなる為、

集魚灯はたたんでいます。

日帰りでも、風が強かったり凪の悪い時は

漁場に到着間際にスタンバイしますが…)

夕食後、17時頃から甲板に集まり準備を整え、調査開始。

18時から操業開始!

23時20分の終わりまでほぼ、

2回の操業、調査航走というサイクルでした。

揚網中は何時になく漁労機械に網が相巻き

(巻き揚がった網と巻き込み中の網が一緒に絡まる)が多く、

それを知らせる声が飛び交う !

サンマ漁船で一番多いのが、この相巻きに合羽の裾等が巻かれ、

ストップが遅れる事で大きな事故になるケース。

甲板上は油圧式の漁労機械が大半を占めていますので

各自、注意しながらの作業ですが危険度が大きい!

23時頃から風向が北に変わり、一気に吹き始め、

波は海水シャワーとなって寝不足気味の目に滲みる!

これから海況が悪くなるとの事で

荒天準備しての南下帰途航走は女川港向け!