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…漁師アトムの航跡… ~ある沖乗り漁師の綴記~

【サンマ漁7航海目】!

2010年08月31日 | モバイル

【サンマ漁7航海目】!

28日、最高の凪なのだが船上は暑くて…

スタンバイ後、各自涼み場所を探して夕涼みである‥

イルカが跳ねている。

海鳥が群れで羽を休めている。

コンテナ船が北へ行くのが見える。

日暮れから調査!

しかしサンマが全く見えない…!

日没後1時間程経過した頃、例によって濃霧となった。

調査航走中、めまぐるしく海水温が変わる…

14℃台~19℃台、17℃台、そして一気に20℃台と‥

気温も高いのだろうが、

海水温が高いせいもあって船上は例年になく暑い…

夜になって若干涼しくはなるのですが‥

この時期、いつもなら道東沖は涼しく、

内地に向けての帰途航走中、

襟裳沖を南下したあたりから暑くなるのだが…

日本列島の今夏の暑さを象徴しているようである。

サンマも、もう少し涼しくなってから

南下回遊を活性化させるのでは…?

「秋刀魚」 暑い夏よりも涼しい秋の方が間違いなく似合っている!

奇しくも解禁が早まった今シーズン…

調査のみ、操業なしで夜明けをむかえ、都合により花咲港へ‥

5時半花咲入港、8時半出港、沖へ!

29日19時、操業中の船団着。

薄群れだがサンマは跳ねている…

水温は16℃台から21℃台に変わった…

集魚灯の下に集まった高水温特有の足の速いサンマ、

網に入らない‥。

操業・調査航走が続くが、

やはり僅かな漁獲に終わり夜明けをむかえた!

夜明けから網のほつれを修理・網のメンテナンス、夜に備えた。

30日、日が暮れて各船の集魚灯が点ると付近には7隻の漁り火‥

昨夜の船団のほとんどが陸よりに移動して行ったよう‥

調査開始もサンマが見えず、

「花咲の約100哩程沖で数隻が纏まった漁獲」 との情報に

各船並んで西へ約50哩移動!

他海区からも船が集まり、船が密集している。

漁場着、サンマが集魚灯の灯りに向かって跳ねて来る。

ライトを操りながら、ついに来たか という感じで胸が躍ったが、

いざ網を揚げると思った程サンマは入らない…

水温20.6℃ 付近操業中の各船も揚網後すぐに航走している‥

数回操業するも漁獲は僅か!

どうやら、群れを当てた数隻も日暮れだけだったらしく、

情報に集まった各船共に漁獲は僅かだったよう…

しかし、サンマは少しずつ

群れを固めつつあるような気配がしてきました。

南からの湿った風が強まり朝3時、操業終わり。

集魚灯を仕舞い、帰途航走花咲向け!


【サンマ漁6航海目】!

2010年08月28日 | モバイル

【サンマ漁6航海目】!

12時、釧路出港!

16時、漂泊。

27日、日暮れから3回操業も僅かな漁獲…

一旦は沖よりに調査したものの、すぐに高水の水温となり、反転‥

霧が濃くなり、漂泊して夜食。

船に付いたマンボウを鈎で獲ろうとしましたが逃げられる…。

そして仕切り直し!

22時から再度、北側へ調査航走‥

その後、2回操業するも僅かな漁獲に終わり、

帰途航走花咲向け。


【サンマ漁5航海目】!

2010年08月27日 | モバイル

【サンマ漁5航海目】! ]

25日、水揚げの為の滞在時間は僅かだったのですが、

花咲港は暑かった‥。

9時花咲出港!

16時30分、スタンバイ時には良く晴れていたのですが、

日没と同時に霧がかかり始めた。

各船が漂泊していたポイントから離れ、

僚船と2隻で沖よりに調査 凪が良く、月夜であるが昨夜が満月‥

時折、霧の晴れ間からのぞく月‥

私がサンマ漁船に乗船した当時、

以前には月夜の晩は漁が休みだったと

年配の方に聞いた事があった…

その名残が48時間の定時休漁であるらしい…

月夜にはサンマが浮かないと云われていたのが、

ソナーの普及により月夜も闇夜も変わらず漁獲出来る。

近年、サンマ豊漁での生産調整によって

定時休漁の体系は変わった…

霧が濃くなったり、はれたりの海上をひたすら調査、

近年にない薄漁の中、サンマを追って…

集魚灯が、従来の「すずらん」、

または新鋭の「LED」 であっても

サンマの群れを見つけなければ、漁獲出来ない!

ほとんどのサンマ漁船にソナーが普及している今、

これほどの薄い漁はやはり珍しい…

夜明けまで6回程操業するも漁獲は僅かに終わった‥

26日、夜明けから陸よりに40哩程移動して漂泊。

夕刻18時から調査!

凪良く、夕焼け空がきれいである

漂泊中だった大船団が思い思いの方向に散らばり、

調査航走開始。

暗闇の海上、水平線沿いにサンマ漁船の漁り火が並ぶ‥

調査開始から3時間、視界が一気に遮られた!

またも濃霧…。

連日の濃霧に薄漁、

各船の漁労長方は何時もにも増して大変である…!

ほぼ夜通しの調査にもかかわらず、

ソナーにはっきりと映る大群は無く、

ライトの探照先と魚探が頼りの薄群れを

夜明け前に10回程操業。

僅かの漁獲に終わり、帰途航走、釧路向け!

8時半頃の入港予定。


【サンマ漁4航海目】!

2010年08月25日 | モバイル

【サンマ漁4航海目】!

水揚げ順番待ちを経て花咲港を10時30分に出港!

13時30分、チェックポイントの南東側で漂泊。

16時30分スタンバイ、魚探(魚群探知機)には薄い帯状の反応‥

晴れた日の夕暮れ、

各船の集魚灯が次々に点灯し始める様は

ある意味、祭りのような迫力があり見事である!

日暮れが遅い今の時期は日没まで仲間達と

雑談しながら過ごす余裕があり、内容は多岐にわたる‥

漁が始まって今夜で10回目の夜を数える、

確かに薄漁で始まったサンマ漁、

今後どのように推移していくのか不安視されていますが、

私個人、現時点での不安は少ない。

むしろ、ここ数年豊富だと当たり前のように思われてきたサンマ…

サンマ資源を見直す機会になればとも思う!

まだ、10/125 推定漁期間125日の10日目であるのだが‥!

日没後、漂泊中だった各船が動き始めた。

どうやら反応はサンマではなかったようです…

本船は北北西に調査航走!

日没後2時間、次第に霧が濃くなって、各船の漁り火は見えない…

レーダーに映る船影も調査コースがそれぞれである。

21時、霧がはれると、

付近はロシアと韓国のサンマ漁船が操業中の海区でした。

群れに当たるも、ジャミサンマのみ…

操業せず‥ コースを東に変え、色丹島の南側を沖へ、

すでに日没後5時間、

こちらの海区では台湾のサンマ漁船が操業中で、

23時過ぎに漁体組成の良い群れを3回程操業。

しかし、群れ自体が薄く漁獲は僅か…

台湾のサンマ漁船の漁り火が赤一色の時があるのですが、

理由は不明…

周りの日本漁船の漁り火に比べるとオール赤灯は異様に感じる。

尚、この時期、ライト当直していると集魚灯の灯りの下を

鮭が遊泳しているのを見かけるのだが、今年は見かけない…

日付けが変わり、南西側へ調査し、02時、

若干まとまった漁獲があり、夜明けより帰途航走花咲向け。

8時30分入港予定!


【サンマ漁3航海目】!

2010年08月24日 | モバイル

21日は土曜日ということもあり、

各船の漁獲量は少なかったのだが花咲市場には

500トンのサンマが水揚げされたようである。

11時、花咲出港!

早い時間に花咲港を出港した各船の中には

約100哩程の操業ポイントで日暮れに

若干まとまった漁獲があったようですが、

その後は群れが固まらず‥

南風がやや強く、我々はポイント到着後も

調査しながら沖のポイント向け!

その晩は一度も操業せず、夜が明けても航走、E154°まで…

ピストン操業とはなりませんでした。

夕方、どしゃぶり雨で波が高めの中、調査開始!

雨が止んだ後は霧がたちこめ、あっという間に濃霧に…

約15隻程の大型船での調査も虚しく、サンマは見えなかった…。

結局、22日晩も操業せず、夜明け前から反転。

23日、きれいな夕焼けが海に隠れた後、凪良く調査開始!

台湾のサンマ漁船が1隻で操業していた色丹の南東沖、

水温は20.2℃。 まるで房総沖でのサンマ漁時の海水温‥

付近を調査、操業するも漁獲はわずか…

陸よりに2時間程、北へ1時間程調査航走。

途中、ジャミサンマ(稚魚)の群れがあったが

操業出来るようなサンマの群れは見えず、 良い凪だったのだが、

日付けが替わった頃から降り出した雨が止むと、

風が南に変わり強くなってきた。 調査しながら帰途航走…

4時半、日露漁業境界線のチェックポイントにて停船命令、臨検!

臨検後、花咲向け‥

7時入港予定。