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…漁師アトムの航跡… ~ある沖乗り漁師の綴記~

秋刀魚漁25 航海目!

2006年10月31日 | モバイル

30日、7時20分、女川出港北上航走!

15時15分スタンバイ、17時から操業開始!

久々に魚体組成の良いサンマの群れで、

20回の操業回数で23時に終わりました。

盛漁期のような2~3回で終わるような大群は無く、

各船、漁模様が悪いようで、

久々に並んで操業した弟は悪戦苦闘中のようでした。

今後、常磐沖や房総沖に漁場が形成されると時折ある

「壺サンマ」(船1~2隻分の狭い範囲内で水深の深い大群)

でもない限り大獲りは少ないでしょう。

帰途航走は銚子に向け南下するのではと思っていたが、

予想外に北上、釧路向けとなりました!

入港が集中していた道東の各港から

小型船の多くが内地に下がり、入港船が少なく、

逆に入港船が集中している女川や気仙沼を避ける為の

漁労長の駆け引きです。

週に2回の水揚げで水揚げ後の休漁は強制的ではなくなり、

ある意味、選択肢が広がって各船の行動が変わってきました!

今年はTAC(漁獲可能量)の残量の公表が少なく、

今後の正確な漁獲残量 はわかりませんが、

秋刀魚漁は終盤戦。あともう一踏ん張りです!

31日23時、入港!11月1日の水揚げです。


秋刀魚漁24航海目!

2006年10月29日 | ブログ

27日、女川港での水揚げ後、11時出港、北上!

どしゃぶりの雨で、16時にスタンバイ、

女川入港前から降っていた雨が

雨脚を強めていました。

17時から調査、ほどなく操業開始!

順調な漁獲が続き、雨も止み、

「21時までには終わるなぁ!」とか

仲間と言い合っていたが、その後

漁模様が悪くなり、南東側へ2時間程調査。

緯度線は岩手県、綾里崎沖、沖側が中心だった

低水温域からの分枝が三陸沿岸まで

張り出しを強めてきていますが、一部の分枝は

常磐の沖合いまで南下しているようです。

操業は0時に終わり南下帰途航走、女川向け!

6時30分、女川入港も大型船5隻に小型船7隻が

(北海道道東の各港を基地としていた内地の小型船の

ほとんどが帰って来ている)

入港しており、次々に各船も入港し、

28日、女川港には今期最高の1600トンの

水揚げがあり、仲買の運搬車両が不足して

水揚げをおえたのが13時。さすがに眠い!

水揚げ後、出港して行った船も数隻いましたが

我々は30日の出港に決まり、休み!

弟が乗り組む船は、メインエンジンの

過給機の故障で入港しており、

兄弟揃って帰路につきました。


秋刀魚漁23 航海目!

2006年10月27日 | モバイル

23、24日、と気仙沼港で時化休み。

25日14時、出港もまだ、うねりが高く風も強い!

そんな中、17時スタンバイ。

スタンバイ後、綾里崎沿岸で操業1回、

約3トンの漁獲!

その後は時化の中を調査航走のみで朝まで操業なし。

気仙沼沖で漂泊!

26日、13時から漁労長が舵を持ち

独自に調査を始め15時30分スタンバイ!

18時から操業開始し22時まで薄群れを20回程操業。

南へ約1時間航走し、やっと大群を見つけ、

操業0時終わり。女川向け、

7時30分入港予定で水揚げ後は今週、

もう1航海できますので氷を仕込み、すぐ出港です!


時化休み!

2006年10月23日 | ブログ

23日3時半、風の音で目覚め、

外を見ると雨も降っている。

天気が悪いので早めに女川港に向け

車を走らせました。

船に着き、氷を積み込んでいる時、

女川港に入港している「福島船団」「根室船団」は

時化休みという連絡が入りました。

宮城船団で女川港に入港していたのは

我々だけで、気仙沼港に入港していたのは

友達が乗り組む船、1隻でもう出港したとの事でした。

我々は気仙沼港に廻航し、時化休み!です。

この時化休みを利用して不調だった漁労機械を

18_070 「ボリュートポンプ」 

(共栄造機株式会社)製

船では「フィッシュポンプ」と呼んでいます。 

(網に入ったサンマを汲み上げる大きなポンプ)

受注していた機械がメーカーから

気仙沼港の「吉田造船鉄工所」に届き

今回、交換する事になりました。

7時30分、女川出港!女川湾を出ると

雨が強く、向かい風でうねりも高くなってきていました。

廻航中、弟から連絡があり女川に入港したらしく

友達も戻っていると思い、気仙沼港の湾内を

見渡したが船は見えない。

10時気仙沼港、吉田造船所に接舷。

連結されている各部を取り外し、後は

造船所の仕事になるので、

我々は帰宅、時化休みとなりました。

15時、出港した友達が心配で電話してみると

戻ってきて気仙沼港の商工岸壁に

接岸中との事で安心しました。

25日、7時半集合です!


48時間休漁⑥!

2006年10月22日 | 私事

48時間休漁6

弟の車が壊れた為、自分の車を二人で

使用する事にし、4時に起床して

弟を女川港停泊中の船まで送って行きました。

せっかくの48時間休漁なので、朝はゆっくりと

目覚めたかったのですが、

困ったときはお互い様ですから!

この時期、女川港への入港が増えるため

車を女川港に置いておかないと不便ですので。

女川港からの帰宅途中、南三陸の神割崎から

昇るように見えた朝日に目が行き、車を停めて

今日1日ゆっくりできる余裕がここち良かった・・・

23日からは生産調整が変わります!

(一週間に2回の水揚げ)と限定されます。

今更、魚価の回復は期待できませんが

24時間、48時間の休漁は指定では無くなり、

季節風が吹き荒れる事が多くなります

現在の漁場も三陸の沖合いに

形成されている事から各船、

それぞれの行動が変わってきそうです。