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…漁師アトムの航跡… ~ある沖乗り漁師の綴記~

【平成25年・大晦日】!

2013年12月31日 | ブログ

平成25年は1月末から、建造中の船に携わり

5月の進水式、8月からの初漁(秋刀魚漁)を無事に終えました。

漁の解禁から切り揚げ(終漁)まで大きなトラブルも、怪我人もなく、

大漁で終えた事がなによりで、良い1年でした!!

今年1年間、多くの方々から応援され、頑張れた事は

大きな達成感があります…!

いろんな方々に感謝しながら、平成25年もついに大晦日…

来たるべき新年にむけ、船は 漁撈長が松を飾り、鏡餅をお供え

新年への準備も完了!

今年1年、本当にお世話様でした。

みなさん良いお年をお迎え下さい!

 

                   漁師アトム


【感謝の1年】!

2013年12月29日 | 私事

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ついに今年もあと数日…

故郷 南三陸は雪化粧の朝をむかえました!

船が上架中の造船所も休みに入り、私も冬休み…

今年1年多くの事に携わった船も、しばしの休みである。

共に働いた乗組員仲間達ともしばし離れる事になるが

そんな中、嬉しい連絡があった!

航海当直が甲板で従事していた26歳の若人からの連絡である…!

「機関部の乗船履歴を重ね、将来は機関の海技資格を取得したい」

来期からは機関部で従事したいとの旨

その連絡を、漁撈長に伝えると、漁撈長も喜んだ!

将来を見据えての一大決心。

若人の可能性は無限にある、一緒に頑張っていこう…。

今期の漁期は終わったが、

来期に向けての準備は少しずつ始めている。

今年1年、船に関わった方々には本当に感謝しています!


【漁期終了】!

2013年12月18日 | ブログ

今期のサンマ漁切り揚げ後…

流し網漁への出漁が未定となり

北海道から乗船している若人達が帰り、

4か月ぶりに補機・発電機を停止!

機関室内の船底掃除の後、業者にビルジを依頼し…

冬季の凍結防止の為、清水ラインの配管から清水を抜き

本日、私の今期の作業は、とりあえず一区切りとなりました…!

「漁期終了」である。

サンマ漁の漁具を外した船を見ると、建造途中の面影と

漁に従事していた時の面影が脳裏をよぎる…。

明日は造船所へ上架・船はドックに入ります。

来期に向けて…


【サンマ漁・32航海目、切り揚げ】!

2013年12月09日 | モバイル

…今期のサンマ漁を切り揚げる船が増えているようです…!

時化休みを挟んで8日・11時30分、気仙沼出港。

微速で北上し、釜石沿岸沿いで漂泊…

まばらに見える船映は、同船団の僚船数隻…。

陸中海岸の山蔭に隠れて行く夕陽、西からの季節風が若干強め…

さすがに寒気の影響で海上の寒さは本格的に冬海…

房総半島沿岸と三陸沿岸では、寒さの質がまるで異なって…!

16時・S/B。

日没後、季節風は弱まり、暗くなってからは

いつの間にか「イカ釣り漁船」の灯がサンマ漁船の灯に混じる…

陸中海岸・陸上から見る漁り火は綺麗であろう…。

東側に調査航走。

合羽の中にはブレスサーモロングタイツ・鉢巻きはニット帽に…

ライト当直者は、+ジャンパーにネックウォーマーという冬モード…

切り揚げるまで、風邪などひかないように体調管理は、自己責任!

17時過ぎに1回操業、漁獲は僅か…

東へ西へ・北から南と調査航走は続く…

どうやら今期の漁、もう新たな群れの流入はないかもしれない…。

残念ながら、漁の中盤戦から目指した目標は、クリア出来ず…

…23時過ぎの操業後、「御苦労様・切り揚げる」と

スピーカーから漁撈長の声が唐突に…!

その操業が網洗い操業となり、9日・01時、気仙沼入港。

今期のサンマ漁・本船は、ついに終漁となりました!


【サンマ漁・31 航海目】!

2013年12月06日 | モバイル
【サンマ漁・31  航海目】!

画像は、船窓から覗む、「寒風干しサンマ・船上造り」

…12月4日夕方、いわき船団の船に乗船している後輩から電話があり、

北海道・根室船団、福島・いわき船団では数隻が、

本船所属の宮城船団では1隻が、今期のサンマ漁を終漁…

漁を切り揚げたとの報があった…!

さすがに、ここ数日の漁模様では仕方ない…

新たな群れの流入が待たれるが…

…5日・12時銚子出港!

微速で2時間程北上、鹿島工業港の鉄塔群を望む海上にて航走ストップ。

西に落ちていく夕陽を見ながら日暮れを待つ…

今夜こそ… と思いながら…

目標まで、もうあと一踏ん張りが必要な本船!

なんとかならないものか…

漁模様の回復を祈る思いが、私には強い…!

15時30分、S/B。

16時20分・日没。

日没後、調査航走。

18時頃に1回目操業、魚体組成は若干良いが、漁獲は僅か…

最近のパターン、例によってサンマが見えない…

漁撈長による必死の調査航走も、なかなか群れにはあたらない…

薄群れを数回操業するも、漁獲は伸びない…

これほどまでサンマが見えないと、指揮をとる各船の漁撈長方は

相当疲れるであろう…

上部操舵室の窓から覗く時に見える本船の漁撈長の眼は、真っ赤…!

乗組員とは比にならない程、眼と神経を酷使…。

相当な集中力を要求される職種である…!

薄群れであっても、操業しなければならない場合もある…

調査航走・薄群れ操業を繰り返すも、入魚魚艙にサンマは貯まらない…

そんな中、南三陸沿岸沿いで僚船が少し纏まった群れを操業中との報!

3時・付近操業中の各船と共に北上!

あまりにも漁模様が悪くなった南海区を諦め、

5時、漁灯を仕舞い帰途航走 女川向け。

12時・女川入港!

海況が悪くなる為、水揚げ後は気仙沼向け迴航…

14時30分・気仙沼入港。

時化休みとなった…!