blog-atom 2

…漁師アトムの航跡… ~ある沖乗り漁師の綴記~

【12航海目】!

2020年10月30日 | モバイル
10月24日の女川水揚げ後、時化休みが決まり
気仙沼廻航・9時30分入港。

一部破損箇所のある漁撈機械の整備と不調傾向にある機関室内Fo系統の確認作業…

漁撈機械に関しては、サンマ漁船の大型化に伴い、海面から各漁撈機械までが高くなって
うねりの高い時の操業など、状況によっては以前より
各漁撈機械に掛かる負荷が相当大きくなっている事が起因だと思う。
他の漁撈機械にも当然負荷は掛かっている…

晩秋から初冬にかけ、時化海操業が多くなる…
他の部位も懸念される…。

25日朝6時30分、気仙沼出港!







ついに今期も季節風の到来だ…
季節風強く、海面に立つ風波と共に三陸沿岸を北上、公海向け…!

26日15時・S/B。
まだ風が残るものの、だいぶ良くはなった…。

北東側へ調査…
日没後に数回操業、魚体組成は良いが、群れは薄い…

北へ、東へと範囲を広げての調査も僅かな漁獲で、夜明けより漂泊…。

27日15時・S/B。
良い凪となったが気温が下がり、澄んだ空気の公海…!

17時頃から操業開始!
やや纏まった漁獲も、前夜とは魚体組成が変わり、割合は悪くなった…

しかし付近で数回操業、若干漁獲は纏まった!

時間の経過と共に、漁模様が悪くなり
日付けの変わり目の頃からは沖よりに調査…。

夜明け前に数回操業、夜明けより南下…

日本の領海に近い北緯40°00´東経148°10´付近の公海…。

28日16時・S/B。
北風が吹き始めた…
更に南下…!

19時頃から操業開始、
次第に調査範囲を広げながらの操業・調査…。

灯付きが悪いが、サンマは見えている…!

資源量的には少ない今期のサンマ漁ではあるが、
どうやらサンマの南下回遊がやっと活発化してきたようである。

夜明けより荒天準備し、南下帰途航走女川向け…!

29日昼過ぎからは季節風が強まった…
あっという間に10月も下旬だが、巻き返しに期待だ…!

31日朝4時半頃の入港予定。

【11航海目】!

2020年10月24日 | モバイル
10月19日朝05時30分・花咲出港南下…!

いよいよ日本の領海内での調査・操業となる…。

15時・S/B。
更に南へ…!

17時頃から操業開始!
サンマの魚体組成は良いとは云えない…

群れも、思った程大きくはない…
どうやら南下第一陣には間に合わなかったようだ…

数回の操業の後、範囲を広げての調査、サンマは疎らだ…。

期待した程の漁獲とはならなかった…
夜明けより漂泊…。

20日15時・S/B。
怪しげな風が吹き始めた…

日暮れから調査も、何か怪しい…
日没後、サンマは見えず
風は時間を追う毎に強まった…

沖よりに微速で調査も、漁灯の明かりで見える範囲も
ライトの探照先も風波で海面が真っ白…
時化海となり、サンマも見えない事から北よりに調査航走。

日付けが変わった頃、操業なしで調査断念…
微速で北東側へ、再度公海向け…

21日朝、反転南下…
次第に風も弱まってきた…。

15時・S/B。
良い凪となり、更に南下…。

日没後、南西側に調査…
数回の操業後、北西へ2時間程移動

そのポイントでは灯付きが悪く、回数操業も漁獲は伸びず…

北緯40°08´ 東経146°22´ 付近
夜明けより漂泊…。
漂泊後、新たに4時間かけて冷水造り…

今期は漁模様が悪い為、清水も艙に積み込んである。
簿漁により自身の作業は増加…

少しのんびりしたいと思う、今日この頃である…。

22日15時・S/B。
やや南風が強い…。

日没から範囲を広げて調査・操業が続くも
纏まった群れには当たらず…

一旦凪た南風だったが、日付けが変わった頃から雨が降りだし、また強まった…

夜明け前に、やや纏まった群れを操業、
夜明けより荒天準備し帰途航走 女川向け…!

微速での帰途航海だが船は揺れに揺れる…

24日朝3時・女川入港。

【10航海目】!

2020年10月19日 | モバイル
10月14日、朝06時30分・女川出港!

17時S/B。
漁灯を拡げ、ライトは点灯固定、航海当直で北上…

サンマは見えず、夜明けより更に北上…。

15日15時・S/B。
良い凪となった公海、目指すポイントは北緯42°14´ 東経151°30´~50´付近





日暮れ前、サンマ漁船ではない外国籍の船が漂泊中…。

北東よりに調査、次第に外国籍サンマ漁船団の赤い漁り火が近くなった…

付近を調査、数回操業も僅かな漁獲…
東よりに調査も、僅かな漁獲で夜明けとなり漂泊…。

凪が良い事から、機関部は冷却海水系統のメンテナンス・機関室内清掃作業…。

16日15時・S/B。
更に良い凪となった…!

日没後から数回操業…
10月も中旬だと云うのに、未だ北緯42°で操業である…
今期の異常な漁模様を象徴しているかのよう…

サンマの魚体組成が変わり、大サンマが混じるようになった…

いよいよ回遊が活発化かと期待したが、思う程漁獲は伸びなかった…

夜明けより北東側へ微速で移動

17日15時・S/B。
日没後、南よりにサンマを追った!

凪は最高でサンマの魚体組成も良いが、群れは薄い…

薄群れを操業しながら南へ南へと調査。

日本の領海内での南下第一陣の活発な漁模様が聞こえてきた…

夜明けより帰途航走、花咲向け!

19日00時入港。

【9航海目】!

2020年10月13日 | モバイル
10月9日・水揚げ後、9時30分花咲出港、凪良く公海向け!

10日に日付けが変わって01時30分頃、ロシアの領海ラインを越え公海入り…

01時45分・S/B。
北東よりに調査しながら…

夜明け前に薄群れを1回操業…
夜明けより微速で北東側へ…。

15時・S/B。
西の水平線上にきれいな夕焼けが広がって海は最高の凪
日暮れから調査、付近に他船は少なく、期待感…!

北から張り出しを強めた冷海水渦から低水温域が拡がり、
調査海区では緑がかった濁水系の海水色が確認できる。
例年であれば、北のこの濁水系を回遊するサンマが多い…

17時過ぎ、やや纏まった群れを操業の後、回数操業となった…!

サンマは見えるが群れない…。

操業中の船の直ぐ傍らで、クジラがサンマを追う…
久しぶりのホエールウォッチング…。

遠く西側にロシア領海内操業中の漁り火と夜空に動くライトの光線が見える…

海面には描かれてはいないが、このラインを跨いでの操業は出来ない!
出・入港時にロシアチェクポイントへ申請するルールが存在するのだ…。

漁獲は若干纏まったが夜明けより漂泊。

11日15時・S/B。
東風が吹き始めた…

衛星による気象予報は夜半頃までは持ちそうだったが
予報より速くうねりと共に風が吹き荒れ、時化海となった…!
風や波、それら自然の現象には逆らえない…。

日暮れ前からの調査も、22時頃、断念…
荒天準備し、僚船と共に帰途航走…!

北緯43°の公海、またも時化に追われての帰途航となった…

女川向けの帰途航海、津軽海峡沖航走時、船は激しいローリング(横揺れ)が続く…

うねりはまだ若干残るも風が止んだ陸中沖航走中…


都合により13日、14時30分頃気仙沼に寄港予定!
その後女川へ…。

【8航海目】!

2020年10月09日 | モバイル
10月5日・11時 花咲出港。
西風が強くうねりも高い道東沿岸を微速で、再度ロシア海区内向け…

6日15時・S/B。
風は弱まったがまだ高いうねりが残り
日没前の各船の漁り火が波間に隠れる…

日没は16時10分頃…。

薄群れを操業しながら北よりに調査も、21時過ぎ
付近で調査・操業していた各船共々一斉に南下!

40哩程南で纏まった漁獲があったようだ…

23時過ぎ頃にポイント着、付近調査も群れはなく、各船が散らばった…

沖よりに調査も、サンマは見えず僅かな漁獲で、夜明けより北上。

11時45分頃、機関室に入る前に外を見ると
イルカの大群が、何かを追っている…
漁撈長が付近を一旦蛇行しながら調査するも
サンマかどうかは確認できなかったようだ…

東にコースを変え付近の水温を調査…。

7日15時・S/B。
波が若干高いが風はなく、だいぶ凪は良くなった…

日没後北へ調査、程なく操業
若干纏まった漁獲があった。

その後数回、やや良い群れを操業
漁獲が若干上向いた…

夜明けより南西側へ…

8日15時・S/B。
予定変更、漁灯を仕舞い帰途航走花咲向け…。

9日朝8時頃の入港予定。