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…漁師アトムの航跡… ~ある沖乗り漁師の綴記~

【22年鮭鱒漁・回顧】!

2010年08月06日 | 船上回顧記

例年より約10日ほど早い出港となった、22年鮭鱒漁・・・!

我々は昨年休漁、且つ、自身の怪我により

17ヶ月ぶりに従事する源榮丸での漁…

期するものは大きいが、不安感一杯での出漁でした!

北海道道東の港、花咲港を出港し北へ…

出港2日目、外は雪で外気の体感温度はかなり低く感じられた。

4日目、操業準備の為、甲板に出ると船の手摺には氷…

凛とした寒さに北洋に来た事を実感させられる!

操業が始まったが、大方の予想通り鮭のかかりが悪く、

連日の操業も低調に推移していった。

2010517_008 5月17日、ロシアコーストガード

704 「アルガオ」からの

停船命令を受け、臨検

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5月20日、指揮船「第8光洋丸」からの臨検

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この日は我々の北側で操業していた

千葉県銚子港の第36熊野丸と共に…

2010520_008

連続操業29回目の揚げ後に帰途、釧路港向け。

なかなか、鮭鱒の水揚げの様子はUP出来ませんので

漁撈長が撮影した水揚げ風景を数点!

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2航海目沖出し航海中の6月16日、カムチャッカの山々、

暑さ厳しい今年の日本の夏、

この画像で少しだけ涼しんで下さい。

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2航海目の後半はエンジン不調で冷却清水の不足が懸念され、

清水使用が制限、あらためて船上での清水の大切さを再確認!

3航海目の操業2回目、霧の晴れ間からシャチの群れが現れる…!

圧巻でした!

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22年鮭鱒漁は3航海で、操業回数61回、

1航海目燃料消費量 93.76k?

2航海目燃料消費量 82.47k?

3航海目燃料消費量 44.79k?

不安だったリハビリ後の左足は、若干の違和感が残るものの、

漁船船上で働いて行ける という自信がもどりました!

これまで励まして下さった方々、心配して下さった方々には

感謝しています。

本当にありがとうございました!


08‘鮭鱒漁 回顧!

2008年08月15日 | 船上回顧記

1航海目 5/15~6/12 29日間 FO消費量83.37k?

漁労長の指示により投網中には

オレンジベスト完全着用で 安全第一

200865_017_2 指揮船「第18栄久丸」からの臨検で仲間との久々の再会!

200865_031_2 甲板上でキングサーモンとの撮影会!

200865_043 揚網に使用する「揚網機」と「ボールローラー」!

200865_073  200865_068 船尾側の網置場に網を収めるための「ボールローラー」

200865_083 棒巻き直し作業!

2008610_004 2008610_006  2008610_012 2航海目 6/13~7/7 25日間 FO消費量75.09k?

昨年、鮭鱒漁船を拿捕したロシアコーストガード「サハリン」!

2008616_008 2008616_009

船尾側、網置場に収められた網(足側、アバ側)! 2008629_012 2008629_003 2008629_005

ロシアコーストガード「ネバァ」! 200874_019 200874_023

3航海目 7/8~7/30 23日間 FO消費量52.25k?

初公開 自室(寝台)! 200876_002 200875_018 200875_017 200875_001_2

日露漁業境界線のチェックポイント監視船「ギアナ」! 2008730_001 2008730_002

八戸出港から八戸帰港までの全FO消費量 214.08k?

燃料油の高騰が続く中での漁でしたが、

魚価に反映されない厳しい漁でした!


今年の鮭鱒漁、回顧③

2007年08月11日 | 船上回顧記

珍獣?

2007721_004_1

7月21日、流し網は潮流に乗って数哩も流される事があり、

潮に流された網の先にはラジオブイが取り付けてあります。

方向探知機からの電波を頼りにブイを探していた時に

見つけた流れ物!

遠くに見えた時、最初は小型のボートかと思いましたが

近ずいて見るとなにやら様子が違う、

動物?の死骸が浮いていたのでした。

クジラかな?いやクジラではない!、キバが確認できました。

誰かが「セイウチ」ではないか?と言ったが

この海域にセイウチがいるのか?という会話をしながら

船は再航走、とりあえず画像におさめましたが、

結局、何かは判りません!

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今年の鮭鱒漁、回顧②!

2007年08月10日 | 船上回顧記

ロシアの監視船

今年の鮭鱒漁は、ロシア側の取り締まりが特に厳しかった!

現在のロシア200海里内鮭鱒漁は

日露合弁事業という名目のはずで、これまで

1隻に1人のオブザーバーの乗船が義務ずけられていました。

が、今年はどういう交渉でこうなったのかは知りませんが

日本の漁船3隻をチャーターした、指揮船が新たに加わり

(小型船団に1隻、大型船団には2隻)

その指揮船に数人のロシア人オブザーバーが乗り組み、

その指揮船の指示に従って操業が行われ、

各船を臨検をする、というパターンで始まりました。

しかし、6月に入り一気に取締りが強化され、

僚船の「拿捕、連行」が明るみになりました!

この時は、各船、漁模様が不調で、

1区での漁獲制限に到達するほど

漁が好調だった船はいないはず、

漁獲した魚の割合の記載ミスと私は推測していますが・・・

回顧②として我々が臨検を受けた時の、

ロシア監視船の画像を整理してみました。

まずは、指揮船 「18鹿島丸」と「8光洋丸」

漁の期間中、数回臨検を受けました!

18_1 8

6月8日、日露中間線上のチェックポイントに漂泊中の

「アファリーナ」からの臨検!

付近には船名は聞き忘れましたが「076」が付いた

軍艦がいました!

Photo_3 Photo_6

6月12日、ペトロ沖で

185 「サハリン」から臨検!

この監視船に88豊進丸が拿捕されました。

Photo_7 6月13日、1区内で282「パゲージャ」から臨検!

(パゲージャは撮影できませんでした)

6月22日、

3区に入る前に

145「デュナイ」から臨検!

Photo_8 6月23日、3区内で160「パロシー」から臨検!

Photo_9 7月6日、3区内で「ギアナ」から臨検!

Photo_107月31日、最終チェックポイントで「マガダニッツ」から臨検!

時間帯が悪かったのと濃霧で

船体をはっきりとは撮影できませんでした。

Photo_11

 監視船の船名は臨検の時、乗船してきた

ロシアの監督官に聞いた際の発音から判断したもので

実際の船名とは誤差があるかも知れません。