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…漁師アトムの航跡… ~ある沖乗り漁師の綴記~

【18航海目・切り揚げ】!

2022年12月03日 | モバイル

12月1日朝、花咲港での水揚げ後に再度港外にて錨泊。

今期は造れそうになかった「サンマの寒風干し船上造り」

規模は少ないながらも右舷甲板サイドに干し並んだ。

この寒波だ、良い寒風干しが出来るだろう…。

13時30分 揚錨、花咲市場岸壁接岸 時化休みとなった…。
師走寒波で本格的な寒さの道東花咲港
船内の空調は暖房に切り替えたが
甲板の清水配管の凍結が懸念される…

2日早朝、甲板上の配管を確認!
さいわい凍結箇所はなく、一安心…。
機関室内の気温は、上部機関室 5°C・下部機関室 16.5°C
機関室内の各ファンを停めていてこれだ…

12時・僚船と共に花咲出港、漁灯を拡げながら道東沿岸を微速で…

凪良く、日本最東端納沙布岬を北に望む…!

気象図を見るとこの凪も今夜だけ、また次の時化が近付いており
また荒れ模様が続きそうな予報…
寒気の影響で海上は風が強まりそうだ…!

日暮れから調査開始、次第に沿岸沿いを南下しながら…

日没後は益々厳しい寒さとなり、合羽の中は冬仕様…
各自銘々に準備している物が異なる…。
ライト当直の方々の中にはハイテク衣類を着用している人も…
私はいよいよブレスサーモの出番である!
上部機関室内でも寒さを感じるほどなのだ…

12月に道東沿岸域の海区を調査、もはやサンマ漁とは思えない環境下…
漁の終盤戦に、サンマ漁師の誰もがこの展開は想定外だっただろう…。

漁期外に乗船している貨物船が釧路での荷役後、網走向けとの情報!


南下調査中、厚岸沿岸でスライド「お互いの安全航海を」LINEで連絡し合った…!

20時頃から季節風が若干強まり雪が舞う、寒いはずだ…
サンマは見えず、更に沿岸沿いを南下。




襟裳岬を越え、津軽海峡沖通過時には吹雪…!

冬海の洗礼を受けながら調査は続く…。

季節風が更に強まり、夜明けを前に漁灯を仕舞い帰途航。

13時、S/B 。
漁を切り揚げる事が決まった!

15時30分、気仙沼入港 網を揚げて切り揚げ作業となった。

解禁から、のべ106日 ついに終漁だ…!
今期はキツい漁であったが、とりあえずケガ人も出ず
終漁をむかえた事で良しとしよう。