【2021'1航海目】！

8月20日、00時・今年のサンマ漁の大型船が解禁となり
各船道東の出漁基地から一斉に出港、公海向け…！

今期はロシア領海内での操業許可が9月1日からと云う事で迷う事無く全船が公海へ…！

外国籍船団が経度160°付近に集まっているようで各船、その海区を目指した…

21日、20時頃に到着したが外国籍船団の漁模様は悪いようだ…

付近一帯を調査、数回操業するも僅かな漁獲で夜が明けた。
夜明けより漂泊…
22日昼頃、船の付近に中国海警局の巡視船が近付いてきた…
ここは尖閣諸島ではない、東経160°の公海である…
何故に中国のコーストガードがいるのか…
海洋進出の一環なのか何か不思議だ…。

15時45分S/B。
沖よりに、そして次第に南東側へと調査範囲を拡げるも群れは薄い…
はしりではあるが、異常に少なかった昨年同時期よりは若干
海面を跳ねるサンマの個体数は多いのかもしれないが、悪天候が続く公海、連日僅かな漁獲…。

25日・やっと良い凪となって期待したが、操業1回目からスタン側のスラスターが起動しなくなった…
風のない良い凪、網が船から出ない…

操縦する漁撈長も網を入れる方も必死だが、網が船の下に流れる事もあり、やり直し操業が何度かある悪戦苦闘の操業…
機関室内でいろいろチェックしていく…

結果 リリーフ弁が不調だった…
なんとかスタンスラスターは回復し、ホッとはしたが
かなりのロスがあり、サンマを獲り損ねた感が残った…

毎年のように船上では毎日が勉強だ…
1航海目からいろいろあるなぁ…。

船は28日早朝、花咲入港予定。

【出漁】！

20日00時・サンマ漁大型船の解禁！

花咲出港、公海向け。

令和3年のサンマ漁いざ…！

【気仙沼出港】！

8月17日・12時、あいにくの雨の中　僚船と共に気仙沼出港。

ついに今期のサンマ漁大型船解禁日の20日に合わせて

道東の出漁基地花咲向け！

サンマ漁船の数だけ機関長がいるけど、この出漁時の緊迫感は携わる人間にしか判らない…

18日10時30分、トラブルも無く無事に花咲入港。

此方も雨が降り続き、肌寒さを感じるあいにくの天気…

…出港前の準備作業中は、厳しい暑さが続いた気仙沼港も、作業が終わった途端に梅雨に逆戻りしたような天候になり、孫達の帰省に懸念していた暑さ対策が杞憂に終わり

短い夏休みを孫と過ごす事ができた。

ただ、梅雨のような天候が続くと頭痛が伴い苦しい…

15日から補機発電機を起動、私の120日間がスタートした…！

タイトルにするなら「サンマ漁と機関室」と云う今期のドラマの始まりだ…。

17日、今年も気仙沼つばき会による出船送りが開催され、多くの方々に見送られ離岸。

今期の出漁BGMは「あなたの海へ」by(まきのめぐみ)　を新たに加えた…

これは漁撈長の希望によるもので、故郷を思う曲である…。

気仙沼湾横断橋通過、この橋の下には国際信号旗が描かれている…

出漁時「貴船の安全航海を祈る」にも見送られ気仙沼湾を後に…

気仙沼湾横断橋通過後、気仙沼大島大橋を通過して行く。

各々の思いを乗せ、いよいよ令和3年の漁が始まる！

【準備完了】！

30日、31日、8月1日と網の補修作業…

2日・網を積み込んで試運転に備え

3日朝から操業試運転…！

操業試運転が無事に済んだ事で4日～機関室内プレートや、残していた通路のペイント作業

仕上げと準備作業の最終工程を6日に終え準備完了！

やっと自身のスイッチが入った…！

もうすぐ始まる漁に向け、機関室に敬意をはらい、

漁期間中は時化の日も凪の日もこの職場で過ごすのだ…！

その為の準備を整えた事で7日から短い夏休み…。

16日に予定されている氷の積み込み前日から、私の延べ120日間が始まる。

…神よ…

今シーズンこそ、心地好い喉元で漁期を過ごせますように…。