オーディオ再開!レコードで音楽を楽しもう

オーディオ、シアター、ゴルフ、etcみんな中途半端な趣味だった、もう一度このブログと共にオーディオを再開!

拘りはLansingでした

2024年08月19日 22時06分57秒 | オーディオ

我がシステムのスピーカーをパッと見ると

 

高域、WE597Aボストイックツイーター

中高域WE594Aドライバー

中域、WE22Aホーン

低域、WEミラフォニックシステムで使われたTA-7396バッフル

WEユニットを使った、WEシステムに見えますよね

 

アンプ類も

フォノイコアンプ、WE141A改

ラインアンプ、WE348&349を使った、WE120Aラインアンプ

パワーアンプ、WE618Bトランスを入力に使いWEの真空管を使ったWE91Bアンプ

 

勿論レプリカと自作品で、WEの本物は殆どはありませんが

WEにかぶれた、なんちゃってWEマニアが、本物が変えなくてニセモノWE機材で

往年の偽WEサウンドを奏でていると思われる方々も多いかもしれませんが

 

自分で言うのもなんですが、時々いらっしゃる知人や私が聴く限りですが

我がサウンドはニセモノではなく、ある意味

 

「本物のサウンド」を奏でていると思います

 

 

但し、そのサウンドはWEとは掛け離れた別のサウンドで

WEマニアの方々からは「これはWEサウンドとは違うよね」と、言われます

 

 

勿論、違いますWEサウンドではありません

それもそのはずで実は、

私は往年のWEサウンドには何の興味もないんですから(笑)

 

 

特に、ワイドレンジシリースと言われる時代の、ロールホーンとダイナミックスピーカーの組み合わせは

位相ズレを起こしエコーの掛かったサウンドになってしまい

は、ボーカル再生装置には疑問を抱いています

 

確かにソロボーカルやシンプルな構成の弦楽器等は、エコーのお陰もあって他では得られない

柔らかい響きの、聞き易い音だとは思いますが

 

このエコーが掛かってしまって、いい音に聞こえる現象には疑問です、カラオケでもエコーを強くかけるのは歌の下手な人が多いですね

WEの最高に良い音を活かした素晴らしいサウンドというには、

ちょっと疑問の音像の大きい滲んだ音の、誤魔化しのサウンドだとも思っています

 

音の魅力は素晴らしいですが、バランスの良いスピーカーで、

どんな曲でも素晴らしサウンドを奏でてくれるとは、残念ながら思えません

 

WEの音の良さは否定しませんが

様々な打楽器等をダイレクトに録音した音楽を愉しむオーディオ機器としてはどうでしょう

私が楽しむ音楽は、100年前の音楽ではなく、強烈な打楽器を含む「現代の音楽」なんです

(注、古い70年くらい前のレコードも有りますが)

 

エコーの掛かった滲んだ緩んだような音では、打楽器のアタック音等も入っている現代の音楽を愉しむには難しいと思っています

 

ホール感を出せばそこそこ音楽を愉しめるクラシック等は、それなりにごまかして鳴りますが

ジャズ等の打楽器の奏でるテンポの良い音楽は、音のズレがあるとなかなか楽しくなりません

大きな音像で魅力的と勘違いしてしまうかもしれません

 

タイムアライメントを揃え、エコーが掛からないミラフォニック以降のWEは音のピントが合っていますが・・・・

 

私は18インチの4181を家庭で使うには、量は素晴らしく出ますが、キレはあまり良くないので、

ホール感を奏でるのであればいいですが、テンポの弾む曲には不向きと思っています

 

中高域に使うWE555Wも、その魅力を出すにはある程度低域を出さないと、

太い声の厚みや魅力的な音が出ませんが

私のような打楽器系を大音量で鳴らし、低域を入れるとVCが切れて壊れちゃいます

音の良い古いものほど弱く耐久力が無いのが難点ですね

 

 

なかなか私のような大音量で楽しく躍動感のある馴らし方で、思ったようなサウンドを奏でるWEユニットは手が出ません

 

 

WEの音のクオリティーで、耐入力が有り、至近距離でも楽しめ、私でも手が出せるスピーカーユニット

そんなのを求めていたら、好みの音でもあるのでしょうが

 

辿り着いたのが「Lansingサウンド」でした

 

今思うと、拘りはWEでもJBLでもALTECでもなく「Lansingサウンド」なんだと思います

勿論、LansingやJBL、ALTECも、WEの音の流れを汲んでいますので似たような音です

 

 

Lansingサウンドは、その後のJBLサウンドとは少し違います、

JBLで有名なハーツフィールドやパラゴン、プロモニターの43・・シリーズ等の代表的なJBLサウンドは

 

Lansing亡き後の、ト-マス社長やロカンシーらが作り上げた、ランシングの想いとは別のJBLサウンドだと思います

 

 

では拘るLansingサウンドとは何なのか
 
アメリカンサウンドの起源は、間違いなくWEサウンドですが、WEサウンドには
 
 
劇場用のWEサウンドと、
 
 
スタジオモニターのWEサウンドが有ったと思います
 
 
この二つは似たような音色ですが、チョット違った特徴があると思います
 
 
おおらかに遠くまで全ての人に音を届ける、劇場用サウンド
 
 
 
近くで緻密に聴き比べ、検聴までも行う、モニターサウンド
 
 
劇場用とモニター用は使う機器を含め、だいぶ音が違っていると思います
 
WE555は万能だったのかいろいろ使われましたが、
 
 
例えばWE300Bはモニター用には使われませんでした、
 
我が家で試してWE91BでWE755Aを鳴らすよりも、350Bプッシュの142のほうが遥かに音が良くマッチしているとおもいます
 
ドライバーのフェイズプラグを見ても、音を遠くへ飛ばす594や555金属製ですが
 
近くでより緻密に聴くと思われる757Aの、713Cはプラスチック製のフェイズプラグです
 
 

お判りだと思いますが、WE劇場型は、ALTECサウンドが継承し

WEモニターサウンドは、後のJBLサウンドが継承したように私は思っています

 

 

Lansingサウンドとは、家庭用や至近距離のJBLモニターになる前のJBLサウンドといったらいいのでしょうか?、

当然ながらこれはいつもの私の妄想でしかありません

 

 

JBLの公式ページでは、ランシングは5年のALTEC社との契約が終わり

自ら家庭用のスピーカーが作りたくてALTECを辞めたと、公式にJBL社では書かれていますが

 

これはJBL社の作り話だと思っています、

 

Lansingが本当に作りたかったのは、やはり「劇場型の音響システム」だったと思います

 

 

絶頂期のWEを打ち破り、映画音響アカデミー賞を受賞したシャラーホーンシステム

システム設計はダグラスシャラ氏によるものでしたが、ユニット製作を担当したのがランシングでした

 

ランシングが一番輝いていたころの、サウンドだったと思います

 

私が聴いた限りですがシャラーホーンでは低域が少しホーン臭いというか、

後のJBLに通じるキレの良さに欠けるものが有ると思いますが

 

当時ランシングはユニット設計のみでしたから、この音の違和感には口出しできなかったのだと思っています

 

ランシングらはアカデミー賞は取ったものの、翌年WEではミラフォニックサウンドシステムで対抗され

比較すれば、明らかWEのミラフォニックのほうがクリアーで音が良かったのだと思います

 

 

ランシングもシャラーホンの成功で利益を得て会社が順調で新製品を次から次へと出すのかと思いきや

不幸にも経理担当が居なくなり

ランシングマニュファクチャリング社は僅かな製品を造っただけで

たちまち経営難に陥ってしまい、ALTEC社に買収されてしまいます

 

 

ミラフォニックシステムを発表した直後の1936年にWEは解体され

映画事業から徹底してしまったWEのメンテナンスを引き継いだのがALTEC社で

 

当初メンテナンスだけの会社が、製品も造り出そうと1941年に会社ごとLanshingを買収しました

 

ランシングは結果として、それまで喉から手が出るほど使いたくても使えなかった

WEの特許やベル研の研究成果を使い、一気に才能が開花し最高の劇場用スピーカーを作り出しましたが

ランシングとヒリアードのコンビで創り上げた最高傑作の、Aシリーズは

ALTECやウエストレックの名で映画界を風靡したのですが

 

このシリーズではALTEC社、キャリントン社長命令で

簡単に使えて、大量生産が可能な「アルニコマグネットの使用」が絶対命令でした

 

技術者としては優秀だが経営手腕は乏しかったと思うLansing

そのLansingがヒリヤードと供に合併された会社の技術者として社長の命に従い

アルニコを使った後に最高傑作と言われる288や515を作り出しましたが

 

 

私は、もしLansingがALTECに買収されずにWEの特許が使えたなら

 

自ら最高の音を求め作り上げた励磁コイルの287や415を使って

WEのミラフォニックシステムで作り上げたホーンやバッフルを使ったスピーカを作りたかったのではないか・・・・・

 

 

Lansingが思い描いて、求めていた最高のサウンドはこんなシステムでは無かったのだろうか・・・・・・

 

 

そんな勝手な妄想で創り上げられたのが、我がシステムなんですよ(笑)

Lansingの傑作励磁ユニット287ドライバーや415ウーハーを使い

 

WEワイドレンジシリーズの最後のカーブスロートホーンWE22Aを使い

 

WEの集大成となったミラフォニック・サウンドシステムの、ノイズ除去拡散バッフルと

タイムアラメントを合わせたリアルサウンド理論で奏でるシステム

 

人はそれを、「WE乱心愚」と名付けました(笑)

 

Lansingの天才でありながら、不運が多いことや、商売下手であったり、人間味溢れる人物に憧れ

彼の奏でたかった音はこんなではなかったのか

 

なんて想いをはせながら、今宵も楽しんでいます