蒼穹のぺうげおっと

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コードギアス 反逆のルルーシュR2 第19話『裏切り』

2008-08-17 21:43:00 | コードギアスR2
今回のタイトルの「裏切り」というのうはそういう意味だったのか。
ナナリーの喪失を期に、シュナイゼルが繰り出した一手はルルーシュから黒の騎士団を引き剥がすことだったのね。

そして、今回のロロの死に関しては、これまでのコードギアスのテーマ的にはすごーく重要なことを言っていて、このコードギアスはそういった真実に一番近づいた人から退場していく、という暗黙のルールでもあるんじゃないかと思うくらいなんだけれども、ロロが最期に言った言葉は、このコードギアスの答えのひとつだったんじゃないかと思います。

■たとえそれが偽りであっても

たとえそれが(ギアスという意思強制によって出来上がった)偽りの人生であっても、そこに流れた時間や、一緒に過ごした思い出は本物で、何が嘘で何が本当か分からない世の中で、その自分の気持ちだけは本物である、それがあるから生きていける、という、ロロが最期に残した言葉が実はこのコードギアスの本質に迫るもののひとつだったんじゃないかと思います。

ユフィしかり、シャーリーしかり。
今まで主要キャラとして散っていったヒロインがいみじくも示したように、作中真実に迫ったものから退場する暗黙のルールでもあるかのように、あの憎まれ役のロロもルルーシュの命をつなぐ、という大役を果たして退場しました。

ゼロに使われようが、いつか殺されることになっていようが、ロロにはあくまでルルーシュはロロの兄であるルルーシュ・ランペルージであり、その1年過ごした時間はたとえその出発点がギアスによる偽りの1年であっても、紛れもなく本物だった。

そこで芽生えた感情も紛れもなく本物で、すべて(黒の騎士団)が裏切っていく中で、偽りの中で本物の時間を過ごしたロロだけが最期までルルーシュを兄と慕い、そしてその命を懸けて守り抜いた。

なんという皮肉。

そしてシャーリーを殺され、あれだけ憎んでいたロロの最期に対して、ルルーシュが見せる優しさ。

そこはルルーシュも認める、偽りであったとしても本物の関係性。

なんとも皮肉。

そしてここでやはり、ある程度確信してきたこともあって、妄想大爆発でいけば、仮にナナリーが実の妹ではなかったとしても、これまでルルーシュがナナリーと共有してきた時間や、サンタの格好をしてまでナナリーを楽しませたいと想った気持ち、ナナリーのために世界を変えようと想った気持ちは本物である、という展開があったとしてもおかしくない、と思うわけです。

ナナリー生死不明(現状では限りなく死に近い状態) → ナナリー生存 → (ルルーシュやナナリーが実は皇帝(もしくはマリアンヌ)のギアスにかかっていてそれが解けて)ナナリーが実は妹ではないことが判明

という流れがあっても、コードギアス的で面白いと思うんですけどね。

ということで、ルルーシュは神根島(皇帝のいる場所)を目指すことになるんだろうけど、むむむ、って感じですね。

ああ、それにしても、真実に近づいたものから散っていく、というのは何たる皮肉なんでしょう。

そういう意味で、ルルーシュのいろんな顔を知っていて、その心情が一番理解できるのはカレンだけ、ということに。
彼女は最後の最後まで、ルルーシュが言ったように生きて欲しいものです。


■シュナイゼル

シュナイゼルのうまさは、交渉のタイミングで、相手の欲しい情報を与える点にあって、情報はすべて寄せ集めで、真実の断片でしかないんだけれども、それをあたかもすべて真実と思わせるように話の流れを作る、シナリオ作成能力にあるんですよね。

シュナイゼルの能力の凄いところは、そういった誘導能力なんですよね。
そこにいかにも信憑性のありそうなデータを提供する。
#このデータが本当かどうかの検証はできないんだけれども、状況的に皆そう信じざるを得ない。

あくまで自分が主張しているのではないけれども、状況から見てこういわざるを得ない、皆さん、どう思いますか?と。
#だから玉城なんかは使いやすくて、ゼロへの忠誠も高い、けれども、躍らせれば派手に踊るタイプは、そこを落とせば影響力があるから。
#シュナイゼルはその辺も分かっていて同席して欲しい、と言ったわけです。

これは騙しのテクニックの基本で、会社でも使えるのでマスターしておきましょう(笑)。

こうなるにはゼロ=ルルーシュにも大きな原因があって、これまで少しずつ秘匿していたことがあだとなって、例えば藤堂あたりに少しでも真実を伝えていたなら、こういうことにはならなかったかもしれないし、ディートハルトに関しては自分でも「もう少し信頼してくれても」と言う始末。
#おそらく今回の決め手はそこにもあったかもしれないし、冷静にゼロの物語はここで「打ち切りだ」と思ったのかもしれません。

みんなが少しずつ、おかしいと思っているところに、その回答となるような答えをちらつかされれば、飛びついてしまうのが心情。
#ただでさえルルーシュはあの時ナナリー喪失で正気を失っていたし。
#それを見越したシュナイゼルの特攻に等しい一手だったわけですが。
#つまりゼロは登場しない(精神的苦痛で出てこれない)ことを読んで、その側近が対処するであろう、つまりそこでこそゼロの正体を効果的に公開=黒の騎士団の崩壊のチャンス。

情報を信頼できる部下を増やして、そこにうまく公開して権限委譲していくことで、何も怖いものはなくなる、というのも社会で使えるテクニックです(笑)。
#信頼できる部下をいかに増やすか、がポイントなんですけどね。誰でも彼でも公開していいものと、人を選んで、というのは当然ありますし。


最後に、スザクがおかしくなってしまったような場面は気になりますね。
やっぱり心が壊れてしまったんでしょうか。
ルルーシュのギアスがなければこんなことにはならなかった、と逆恨みするんでしょうか。


王の力はお前を孤独にする、という言葉通りにルルーシュは独りに。


残り話数も少なくなってきたし、かなり佳境に入って行きそうです。

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1/35 メカニックコレクション 紅蓮弐式


マクロスF 第19話 「トライアングラー」 感想

2008-08-17 12:43:05 | マクロスF
絶妙の引きでの「トライアングラー」、ここでこの曲を持ってきますか、いや、待ってました、という展開。
フロンティア内の政争、バジュラの艦内部からの孵化、そしてアルト、シェリル、ランカの三角関係も最高の緊張関係で次週への引き。
いやー、これはかなり次週が待ち遠しいですね。

最初のOP曲であった「トライアングラー」をこのタイミングで持ってくる、というのはなかなかにくい演出だと思いましたね。
というか、ここを狙ってたんだろうなぁ。
そのままのエンディングもすごくマッチしてて、バックに流れる設定画も非常に良かったです。
#特にシェリルとランカが姉妹のような感じで描かれていたり、3人でのカットもいいよね。

ランカちゃんはここ最近、自分の歌が戦争に利用されたり、大事にしていた歌(アイモ)も編曲されちゃうし、それでもみんなのためになるならって歌っていたわけだけれども、それでも自分の原点に立ち返って、いったい自分は誰のために歌を歌っているんだろうと自問自答したとき、「アルト」という答えを得ちゃうんだよね。

で、持ち前の前向き&天真爛漫さでそのままその気持ちをアルトに伝えに行く。

シェリルはシェリルでいろんな意味で完全にどん底、どん底どころか、グレイスから公私ともに死刑宣告されて、自暴自棄の一歩手前まで来ちゃってる。
でも、シェリル自身が持つ強さとプライドが邪魔して素直になれない。
そんなどん底状態でアルトを頼っても、きっとアルトは優しいから構ってくれるだろうけれども、それでアルトの気を引くことは彼女のプライドが許さない。
アルトを頼りたいのに頼れない。
何故アルトなのか?
それはシェリルのことをスターでも妖精でもない、ジャスト・シェリルとして最初から、そして今でも接してくる人はこれまでアルトしかいなかったから。
だから好きになって、だからどん底でも本当に頼りたいのはアルトだと思っちゃう。

でも、ランカちゃんの気持ちも知ってるし、ランカちゃんをライバルだと認めているし、だからこそ、コンサート(での彼女の気持ちの入った歌)を聴いて、いろんな意味で今の自分じゃ・・・と思って(プライドも邪魔して)引き下がろうとしたところをクランに「逃げるな」と言われちゃったんだね・・・。

ここでシェリルもようやく意を決して素直になることに。


覚悟ができてないのはアルト一人。


そんなところに鉢合わせ。


そしてそこで絶妙の引き、絶妙の「トライアングラー」。


いやー、いい。
これはいい。


おそらくこの直後にはバジュラも孵化したし、クーデターも起こりそうだし、一気にごちゃごちゃになっていくと思われるので、この三角関係の決着がつくとは思えないけれども、でも一度、三人で対峙でこの緊張関係が最高潮に、ていうのも有りだよね。

いやー、にしても、残り話数も少なくなってきたし、ここからは新OP曲の「ライオン」の歌詞にもあるとおり、必死で生き残らないといけない、バジュラとの殲滅戦か?という超・過酷展開があるはずなので、そういう生き死にのハザマでこの3人の恋がどう動いていくのか?これは最後までわからない感じ。
#心配してるのは、ランカちゃんのポジション的にバジュラとの架け橋とか、巫女的役割を担っちゃうんじゃないかってことだなぁ。
#神ポジションに入っちゃうと、普通の恋愛という距離は無理だもんね。それはそれで面白いんだけど(サラ・ノームポジションね、奇跡を起こす役割を担っちゃう)。


ちなみに、作中での「トライアングラー」という曲の設定は、第1次星間大戦時の一条輝とリン・ミンメイ、早瀬未沙との三角関係をドラマ化した作品の主題歌、ということになっているらしいです(「娘。フロ」解説より)。
#それをドラマ化した、という設定が素晴らしい。
#そういう意味ではマクロス・ゼロもランカちゃんがスターダムに乗った映画「バード・ヒューマン」でドラマ化されているのだ。
#50年経過して、当時の機密資料が公開されたから、という感じも作中ではありそうだよね。


あとはミシェルが地味に良い役を。

クランを遠ざけていたのは、本当に好きな人は、自分がいつ死ぬかも分からないし、そういう生活をしているのだから、遠ざけておいて、心を守っている、というか、本心を隠してしまっている、ということだったわけですよ(この辺は小説版でもちょっと触れられていたかな・・・)。

それはきっとお姉さんを失ったときのこともトラウマとしてあるんだろうなぁ。

ということでここはクラン大尉のお姉さん?ぶりを発揮してもらうか、ミシェルが素直になるのを期待するか、はたまたその両方に期待させていただきましょう。
#超・どうでも良い蛇足だけれども、クランとミシェル(その前にランカとブレラ)がアイスを食べていた場所は、サンフランシスコのフィッシャーマンズ・ワーフで、あそこには本当にアザラシがいます。
#つか、フロンティアはそんなところまで再現してるのか!!


ああ、ここからは最終決戦に向けて走っていきそうなんで、いろんな意味でドキドキします。
疲弊したマクロス・フロンティアで、みんなライオンのように生き残って欲しいものです。

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ブルーレイ版、ゲットしました。でも、まだブルーレイレコーダーをゲットしてません(笑)。

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やばい、これは買ってしまいそう。2008年11月発売だそうです。