5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

河村式ミニ議会の行方

2010-03-21 23:06:19 | 行政
河村市長の選挙公約で実現した名古屋市地域委員会のキックオフの様子が「無報酬のミニ議会、熱気まずまず」というリードで朝日の21日の記事になっている。

今では名古屋人も使わなくなったようなコテコテのなごや弁で知名度の高い河村市長だが、首長として裁量の幅が拡がったこともあってか国会議員でいたときよりもエネルギッシュに見える。

「議員はボランティア活動」という独自の主張を明確にし、長いあいだ自民・民主の会派が主義を超越した馴れ合い関係にある名古屋市議会に物言いをつけているのは、なかなかに面白い図であるし、結果がどうなるのか楽しみにしている。

その市長の対議会戦術の一つが、この「地域委員会」の開催なわけで、今回は8地区のモデル実施だという。朝日によると、地域選挙で選ばれた住民が委員となり、人口に応じた予算(500万~1500万円)枠内で、たとえば「歴史的建造物を生かした街づくり」(千種区・田代学区)、「地域活動拠点のコミュニティーセンターについて」(西区・江西学区)など、それぞれのテーマに沿った予算の使い道を決定するというもの。将来は250カ所まで拡大実施する予定だそうだ。

委員は無報酬で交通費名目の月額2000円が支給されるのみ。これは、年間一人1500万にも上る議員報酬のコスト・パフォーマンスを市民に認識させ、議員定数を考えさせるきっかけにしようとする狙いなのだ。高額報酬+各種特権がダブルで享受できるのだから簡単にはやめられないと頑張る古参議員もたんとおられるのだろう。市長はそこら辺りが税金の無駄、狎合癒着の根源だと指摘するわけである。

名古屋市議会ではないが、愛知県議会に我が街代表として送り出した若い民主党議員。その後、地元訪問が頻繁になされたり、報告会が計画的に開催されているとは聞かない。議会議事録を覗いても、定見を持ってしっかり発言した痕跡はないし、彼のWEBページは長い間アップデートされていない。最近は彼の噂を皆がしなくなった。あきらめたのだろう。しかし、この県議もオイシイ年間報酬と議員特権をちゃっかりと貰っているのだろうから、怒りを覚えるのは河村市長だけではないのだ。

市民間での認知度が未だ低いことや、委員たちの経験不足など今後の課題もあるが、この「河村式ミニ議会」の今後は議会活動や議員行動にもじわりと影響してくるはずだ。朝日の全国版記事になったということ自体が、市長の先手ということだろう。

ところで、マスコミには結構受けのよい河村市長だが、ITの使い方はどうもイマイチである。たとえばツイッター。流行に乗って開いたまではよかったが、最新ツイートは去年の12月。半年で頓挫したというのか。

「名古屋で市長やっとります。市民革命応援してちょう!」とプロフィールに書き「携帯メールも苦手なので秘書が代理入力します(ただしつぶやきは本人のものです)」と断りも入れている位なら、公務繁多は弁解にはなりにくい。それこそ、地域委員会の進捗具合などを逐次コメントしていく努力がないと、若手はすぐに話の裏を読んでそっぽを向くことになるかもしれない。1万人以上がフォローし、注目を浴びている割には無神経ではないのだろうか。

秘書さん、しっかりやったってちょうよ。




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