岡崎から手紙が届いた。
最近開催した中学同級会の記念写真と当日の簡単な流れが書かれている。幹事は魚屋のS。還暦を過ぎてやることがなくなったせいだろうか,ずいぶんひさしぶりの同級会だ。誰からともなく言い出して実施したようだが、こちらは参加しなかったのでそこらあたりの経緯は良くはわからない。
同封の写真には男8人、女8人の16人が写っている。一目で子どもの頃の顔が浮かぶものもあれば、これはだれだったろうかと考えて結局わからない顔もある。総じて男の方が子どもの印象を残していそうな気がする。女はそれだけ変貌するということなのだろうか。いずれにしても、皆、歳相応の雰囲気で真面目に写真に入っている。
Sの手紙には、恩師ほかの物故者に黙祷とあるから、すでに亡くなったものもあるのだ。それを読めば、やはり気持がざわつく。遠路九州から参加したものへの礼や、設営のサポートを手伝ったものへの礼などが書かれたあと、来年も10月に開催するから、今回の欠席者はこんどは是非参加するように釘をさして終わっている。
複数の名前が書かれているが、女性のように姓が変わっていたり、ファーストネームだったりで、昔の誰なのかは皆目わからない。こんなところにも近頃はっきりしだした老化現象を認めざるをえない。情けないことだか、時間は可逆ではないようだ。
さて、来年のお誘いだが、お互いの老いを確認し、よろこんで集合写真を撮られに出かけるほど、気は強くない。やはり、遠慮しておくのが順当だろうか。「鬼もうなずいている」と文にはあるのだが。