LOTUS BLUE DIARY

インテリアとリビングと手作りのお話

仙川の桜

2008-03-31 08:19:02 | ガーデニング
桜が満開になりました。

私の住む調布市仙川の、京王線仙川駅のまん前に、
名物の大きな桜の木があります。
駅に降りて改札を出ると、目の前の大きな桜の木が
両手をひろげて「おかえり。」と迎えてくれるかのようです。
市民の人気のこの木は、実は駅の開発に伴って
一旦切り倒されそうになっていたのが、反対運動によって
めでたく切られるのをまぬがれたという、いわくのある木です。



こちらがその桜の木です。

満開の時期には、夜桜見物の人々が
駅のベンチに集まってきます。
4月1日には、夜桜ライブも催されます。

この木が、切り倒されそうなピンチに際し、
調布市長さんに手紙による申し立てをしたり、
署名活動が行われました。
その中心となった、重要な人物が
何を隠そう、私の庭の師匠”山田茂雄“先生です。

山田先生のプライベートガーデン、”森のテラス”は
私の自宅と目と鼻の先にあります。
こちらのお庭の桜の木もまた見事な大木です。



二階から見る桜の木は、個人の庭から見ることのできる木としては、
ご近所随一といえる老木です。

晴れた日には、遠く富士山を望むことができます。

桜と富士という、絵葉書のような絶景が
ここ”森のテラス”で楽しめます。
毎週末この庭を眺め、心癒されている私は
つくづく幸せ者に違いないと思う、春の一日でございました。

ポストカードギャラリー・その5

2008-03-28 09:08:12 | コレクション
ポップアートとは、何かと問われたとき、
一番わかりやすいのが
ポップアートとは、大衆がだれでも知っているモチーフを
繰返し表現の題材にしているのが、その特徴であると言えます。


例をあげれば、
アンディー・ウォーホールは、キャンベルスープの缶を繰返し転写し、
マリリンモンローのポートレイトを、鮮やかな色に塗り替えます。
ロイ・リキテンスタインは、コミックの一こまを
切取って拡大します。

二人は、同時期にドル札をモチーフにした作品を発表したり、
それぞれにミッキーマウスやドナルドダックを描いていますが
それは偶然の一致ではありません。

大衆が、誰でも知っているもの、毎日スーパーで見かける食品、
子供がみんな大好きなディズニーの人気者、有名人のポートレイト。
POP=Populerな題材を引用する過程で、必然的に同じ題材を
選んだのだといえると思います。



こちらの5枚は、ロイ・リキテンスタインの
ドナルドダック、ピカソ、マチスが引用された作品です。

ドットと線がいつもの表現方法となって、
リキテンスタインらしい作品になっています。

残りご紹介したい、コミックシリーズ、ヌードシリーズ、
下は、静物、ホライゾン(地平線)と、インダストリーシリーズです。





持っているカードの9割をご紹介できたので、
ようやく気が済みました。
(全部だと、いささかくどいと思ったものですから。)

「これ気に入った。」とか、「へえ、リキテンスタインってこれだったんだ。」
などと思っていただければ幸いです。

5回にわたり、私の独断的なコレクションのご紹介に
お付合い下さいまして、ありがとうございました。

ポストカードギャラリー・その4

2008-03-27 09:41:07 | コレクション
大学3年生の時、アメリカのウィスコンシン州にホームステイしました。

車でシカゴに2度連れて行ってもらい、
シカゴ美術館をくまなく見ることができました。

そのとき、ロイ・リキテンスタインの
”ブラシ・ストローク”の実物を始めて見ました。
(右下が、ブラシ・ストロークシリーズです。)



ブラシ・ストロークは、リキテンスタインの代表的なシリーズで、
60年代の最初に発表されました。
当時はまだ美術界の主流であった抽象表現主義に対する反抗が
この”ブラシ・ストローク”だということです。
賛否両論を巻き起こしながら、わずか1,2年のあいだに
リキテンスタインはポップアートの騎手としての地位を
不動のものとします。

”ブラシ・ストローク”を含めたこの4枚は、
いずれも60年代の作品で、当時の飛ぶ鳥を落とすような勢い、
炸裂するエネルギーと自信とが、作品に色濃く表れています。

私が、シカゴで見た”ブラシ・ストローク”は
大きさ半畳ぐらいでありながら、ひどく大きい作品に思えました。
マクロな筆の跡をこれでもかという大きさに、ただ拡大したもので
なにかストイックな、得体のしれない力強さに溢れた作品でした。

作品の前で長くたたずんだことを憶えています。

この作品から、私はたくさんの勇気をもらいました。




ポストカードギャラリー・その3

2008-03-26 08:41:55 | コレクション
一つのものが好きになると、
それを何十年も引きずる執念深いところが
私にはあるようです。

集めたカードを、もう少しご紹介したいので
行きがかり上だと思って、とことんお付き合い下さい。

ロイ・リキテンスタインは1960年代、ポップアートの黄金期から
亡くなる1997年までの間に、数々のシリーズを展開しました。

コミックを引用したシリーズ、ピカソやマチス、モンドリアン、
モネのアートを引用したシリーズ、
ドナルドダックやミッキマウスなどディズニーキャラクターを
引用したシリーズ。
有名なブラシ・ストロークシリーズ、インダストリーシリーズ(次回ご紹介予定)、
それにインテリア・シリーズ(と勝手に名付けています。)です。



左上は、1991年の"INTERIOR WITH AFRICAN MASK"という作品です。
小さく描かれたアフリカのマスクは、ロイ・リキテンスタインの手にかかると
プリミティブな土着的な感じは一切かき消され、
工業的なドットと線とに相まって、
あたかもフリーズしたかのような、
静的な空間となって表現されます。

中心下の”Oval Office"は星条旗と共に、
一つの記号となってに張り付けられているかのようです。

水蓮の作品は、モネをモチーフにしています。
ステンレスを用いることで、作品に工業的要素を持ち込み
印象派の文学性を完全に消し去ろうとしたかのよう見えます。

リキテンスタインの、文学性とか感傷とかと一切無縁なところが
私はたまらなく好きなんだと思います。






ポストカードギャラリー・その2

2008-03-25 09:50:08 | コレクション
ロイ・リキテンスタインが大好きで、
長年にわたって集めたカードは30枚ほどです。

中でも、お気に入りがこの2枚です。



学生の時、ずっと部屋にピンナップしていたので
すっかり黄ばんでいますが、大切にしている2枚です。 

リキテンスタインは、印刷物を拡大したときに現れる
ドットをよく描いています。

左は、ドットを用いて描かれた”ピストル”です。
ミニマルで、それゆえ”ピストル”という題材に
こだわったということがひしひしと伝わってきます。

右は、“納屋”を描いたドローイングです。
ここではドットではなく線が用いられています。

なぜ“ピストル”なのか、なぜ”納屋”なのか・・・。
ただ、単純にその題材に心惹かれたのだと
私は確信しています。

どうして、この2枚を私が好きなのかは、
非常にはっきりしています。

ただ、単純に心惹かれるのです。

ポストカードギャラリー・その1

2008-03-24 08:11:08 | コレクション
美大生だった時、好きな画家は誰ですかと尋ねられると
”ロイ・リキテンスタイン”と答えていました。

貧乏学生で、画集は欲しくてもなかなか買えないので、
見つけると”ロイ・リキテンスタイン”のポストカードを買っていました。

ポストカードは、一枚150円で買えるアートです。



”ロイ・リキテンスタイン”を好きになったのは、十代の後半ですから、
これで30年間ずっと”ロイ・リキテンスタイン”好きの私です。

ポップアートの画家として、私が好きな画家は他に、
アンディー・ウォーホールと横尾忠則です。

でもなぜか、一番好きなのは”ロイ・リキテンスタイン”なのです。

アメリカンコミックを題材にした作品は、
最も有名で代表的なシリーズです。

黒く縁取りされた、はっきりとした色彩。
小気味のよい構図。
それらには、一切迷いというものが感じ取れません。

アイロニカルな、明るさ力強さの中に
私はなぜか、ストイックなものを感じます。

一体、なぜなんでしょうか。
よくは解らないのですが、30年以上の長きにわたり
大好きで集めている、カードコレクションです。

第二、第三段とお付き合いくださいますか?

佐原、旅気分

2008-03-21 21:32:45 | ショッピング
仕事でよく行く、千葉県の佐原(現、香取市)は
私のお気に入りの場所です。

東京駅から、わずか1時間20分(京成かJRバス)で
ちょっとした旅気分を味わえる、小江戸です。
何度訪れても、いつも旅気分にさせられるというのは
一体どうしたことなんでしょうか?

今回もまた、レトロ感あふれるお店を見つけ、
楽しい買い物を楽しんで参りました。



“明るいファッション サービスの店、用品の徳利”という看板と、
懐かしい店構えに心ひかれ、勇気を持ってお店を覗きました。
「これでもか。」というような、”30年前の、ばあさんファッション”の店です。

冷やかしで入店したことに、一瞬罪悪感を覚えます。
ところが、ふと見ると
「あれ、なんか可愛くない?」「なんか、高田ケンゾーっぽかったりして。」
みたいなレーヨンのスカーフを見つけてしまいました。
「あの、これいくらですか?」と聞くと、
「250円だよ。」とおばさん。
「わあ、安いですね、買います、買います。」
と、おもわず衝動買いでした。



こちらが、その250円のスカーフです。
(Niwa-coyaさんで撮影したら、ますます高田ケンゾーに見えませんか?)

また少し歩くと、漬物の店が。

どれどれ、とこんどは冷やかしでなく
何か夕ごはんに食べたいと、漬物に誘われて・・・。

目移りするような漬物の種類ですが、
「これ、私が漬けたのよ。」のひとことが、キメとなって
ポリバケツにどっさり漬けてあった、たくあんを買いました。

こちらも一本250円です。



「東京まで帰るの?臭うかもねー。」
「いいえー、ぜんぜん気にしませんよ。」などと言い合いながら。

いやにかっぽう着の似合うおかあさんでした。

漬物桶の後ろには、”いもアイス”がやたらに目を引いたんですが、
寒いのでとても買う気にはなれず、次回のお楽しみにしました。

250円のスカーフと、250円の漬物で
楽しいワンコインのお買い物ができた旅でございました。



庭の春

2008-03-20 11:22:43 | ガーデニング
春の訪れを告げるかのように、
毎年うちの庭に咲く小さな白い花を
見ていただければ、と思います。



2月、冷たい地面から勢いの良い葉っぱが、
ツンツンとまっすぐに出てきます。
きたきた、今年もかわいい花を咲かせてくれるのかな、
といつも楽しみに待つ花、その名は
”スノーフレーク”といいます。

垂れ下がった、小さな花弁に
点々と、筆で描いたような規則的なドットが
息を飲むようなかわいさです。

自然の魔法のようなその姿を、
毎年近寄っては眺めています。



睡蓮鉢の傍には、毎年”ゆきやなぎ”がちらほらと咲きます。
こちらも小さな小さな、かわいい白い花です。
花の咲く前のつぼみは、ころころとまんまるで、
なんともいえないかわいさです。
まだ、ほんの少し咲きかけたところです。

実は、この”スノーフレーク”も”ゆきやなぎ”も、
植えたものではなく、いつのまにやら勝手に生えてきたものです。
前の住人さんの植えたのが残っていたのか、
それともどこからか飛んできたものなのか、
決まって毎年咲いてくれる、強い宿根性の花です。

殺風景だった庭に、かわいい花が
いきなりの春をはこんでくれました。

スイッチカバーを作りました・その3

2008-03-19 07:57:24 | クラフト
中国製のレトロなパッケージを使って作った、
3個目のスイッチカバーです。



仕事場のインテリアを、ポップな50年代調=ミッドセンチュリー、
自宅を、レトロな昭和中期調=ジャパニーズミッドセンチュリーにしています。

このスイッチカバーは、自宅の玄関に付けています。

精味”(味の精)という商品名は、中国版の”味の素”ということなんですが、
パッケージデザインがどことなく昔の日本の”味の素”の缶のデザインと似ているな
と思ってしまいました。(若い方は、ご存じないでしょうがね。)



元の缶は、こんな感じです。

かつて仕事で、香港に出張した時に買ったものです。
仕事の合間にスーパーや、ドラッグストアー、コンビニ、地元デパートに行って
面白いパッケージの薬やら食品を見つけるのが楽しくて、
「これ面白くないー。」「なんか、チャイニーズキッチュだよねー。」
「これは買いでしょ。」「うーんこれもかわいいなー、買っちゃおう。」
などと、キャーキャー言いながら、2~300円のものをゴッソリと買ってました。

香港には、レトロなパッケージがたくさん存在します。
ずっとデザインチェンジしないで、作り続けているパッケージなんでしょう。
塗り薬、飲み薬など、「漢方だから、安心、安心。」などと言って
けっこう愛用、愛飲しました。
精味”は、味の素とはいえ、なんとなく中国くさい味がどうにも馴染めず、
少し使っただけで、カチカチになって残っています。

私は10年前、香港の有名なグラフィックデザイナーの”アラン・チャン”氏と
仕事をしたことがあります。
新宿の高島屋に、日本では先駆けだったチャイニーズカフェ「茶語」(Cha-yu)の
トータルデザインを”アラン・チャン”に依頼し、私はそのショップコーディネートをしたのです。
プロジェクトのために、香港に出張し”アラン・チャン・デザイン”のオフィスを
訪ねたときの感動は、今でも忘れられません。

アランは、レトロなパッケージをリデザインしたりもしていらっしゃいます。
見るとオフィスの棚には、古いパッケージのコレクションが並んでいます。
「なんか、私と気が合いそう。」などと、ミーハーに思いながら
勝手に頬を赤らめていた昔を、ちょっと思い出して懐かしい気持ちになってしまいました。






スイッチカバーを作りました・その2

2008-03-18 07:30:45 | クラフト
とるに足らないクラフトでありながら、
思わずはまってしまった独断的なクラフトである、
スイッチカバーの第二段をご紹介しますので、お付き合い下さい。



”Eleven O'clock"というルイボスティーのパッケージを使って
スイッチカバーを作りました。

白状しますが、私はパッケージマニアの、タイポグラフ(活字デザイン)好きです。
やがて消えていく、名作パッケージを自分だけでもストックできればと思うのです。
このルイボスティーのレトロかつ心温まるデザインによるパッケージも、
今はモデルチェンジしてしまい、ハッキリ言ってつまらないデザインに変わってしまいました。
なんでなんでしょう。
残念に思っているのは、私だけでないと思います。

そのパッケージを、どうしても捨てられず、
永久保存にしている私の気持ちをわかっていただけますか?

比率がぴったりだったので、すんなりとスイッチカバーになりました。

へんてこな表現かもしれませんが、
なるべくしてスイッチカバーになったパッケージデザインだと
言えるのではないでしょうか。