LOTUS BLUE DIARY

インテリアとリビングと手作りのお話

和風の暮らし

2008-08-31 08:12:02 | インテリア
木をふんだんに使った”Kino"のお家には、和風の暮らしがよく似合います。

今週コーディネートした”Kino”の”Y邸”の施主様は、
”和風の暮らし方”をお好みになるご夫妻でした。



リビングとダイニングを別々に作らないで、リビングダイニングを兼ねる大きなテーブル一つを置いて、
床に座るフロアーライフの形がいいというはっきりしたお考えをお持ちでした。

空間が限られている場合、無理にリビングを作ろうとしないで
リビングとダイニングを一つにまとめるというのは、
部屋を広く使うことのできる賢い考え方だと思います。
家族全員の集う生活の中心の場所として、食事以外の時にも
くつろいだり、読書したり、お子さんが宿題をしたり、
なんだかんだ、一番長く滞在するのがこの大テ-ブルです。
子どもたちがお友達を連れてきて、テーブルのまわりを走り回ったりしても
十分な広いお部屋になりました。
床に座る生活だと、より天井は高く感じられダブルに部屋は広々となります。

棚のデザインも、どことなく和風です。
贅沢な無垢材が使われ、壁は珪藻土で塗られています。
自然素材のコンビネーションが美しいコーナーとなりました。



こういった小さな棚には、ぎっしりものを置かないで
半分は飾り棚として機能させ、置くものはせいぜい小さな電話とか子機などにおさえてほしいと思います。
下の棚の数段は、住所録やら小物を見せてきれいなように収納するとよいと思います。



縦長のニッチに合わせ、トラディショナルな日本画をシンプルなフレームに入れて、和モダンになるように飾りました。

広いリビングダイニングの中心に位置する棚は、なんだか小さな現代版の”床”のような印象に仕上がりました。

秋の実その2、ハナナス

2008-08-30 06:20:03 | フラワーアレンジメント
秋の挿花によく使う”実もの”の一つが”ハナナス”です。

ナスの一種なんでしょうが、色はあのナスビの色とは全然違う鮮やかな橙色です。
鮮やかな美しい発色が空間の中に効き色をもたせてくれるのと、
コロコロとした愛嬌のある姿が気に入って、毎年どこかに生けています。



”Kino”のお家には、美しい地窓があります。
地窓には、いつもあっさりとした枝ものを動きを付けて生けるようにしています。

”ハナナス”の枝は、秋らしい和の趣を作り出してくれます。

他のものと混ぜたりしないで一種類だけでシンプルに生けるのが好きです。
そのほうが、実のかわいい姿が協調されると思うものですから。



ギャラリーの土間にも”ハナナス”を生けました。

このお部屋は”音楽する部屋”をイメージして、民族楽器をたくさん置いていたんですが、
このたびイメチェンすることになりました。
壁にぶらさげていた弦楽器を下げて、インテリア写真の額にチェンジしたのです。
部屋のイメージはちょっと変わり、”音楽する部屋”が、“写真のギャラリー”になりました。

楽器を全部片付けてしまうのが淋しいと思ったので、
花器の代わりに使ってみることにしました。
中に空き瓶を仕込んで、枝を数本生けました。

ディスプレーの役割が終わったアジアの弦楽器には、花器の代わりになってもらって
もう少しここに居てもらおうと思います。

秋の実その1、野ばら、ヒイラギ、ビバーナム

2008-08-29 08:12:50 | フラワーアレンジメント
和歌山県の”Kino"のギャラリーとお家に、秋のアレンジを生けて参りました。

8月も後半に入ると、お花屋さんには秋らしい花が入荷します。
私は、秋の花の中でも”実もの”が大好きです。

赤く色付く前の、青々とした”野ばらの実”を入手しました。
けっこうな大枝です。
しなやかに横に広がった枝、すなおに上に伸びた枝、それぞれの枝ぶりのものを数本選んでたっぷりと生けました。



もうひとつは”ひいらぎ”の青い実と、”ビバーナム”の赤い実です。

”ひいらぎ”は、普通に赤い実だとクリスマスっぽくなってしまいますが、
青い実であればいろいろに演出できます。
”ビバーナム”の赤い実とミックスにすると、
お互いの実のかわいさを引き立てあって、なかなか良いコンビネーションです。



たわわの実を生けた残りの房もかわいいので、小さな花器に生けました。



小さな実の一粒一粒は、いとおしくて
わずかの粒も無駄にしたくなく、決して捨てることができません。

小さく仲良く並んだつややかな赤い実と青い実は、
おこぼれだけど、なんともけなげでかわいい様子です。




秋田便り その5、じゅんさいの沼

2008-08-24 06:12:03 | Weblog
秋田での滞在中に、半日のんびりと山をドライブしたり
温泉の足湯につかったりできる日がありました。。

お盆を過ぎた頃の秋田は、気温がグッと下がり、車の窓を開けて山道を走っていると
肌寒く感じるほどでした。
「ちょっと沼を見ていきましょう。」と、山田先生がおっしゃいます。
車を降りて見ると、沼一面に草が浮いています。

「これ何ですか。水連?」「いいえ、”じゅんさい”ですよ。」



これがあのお吸い物なんかにはいっている”じゅんさい”です。
生まれて初めて”じゅんさい”の群生している様子を見ました。



近くに寄って見てみると、葉っぱがなんともいえないかわいい楕円の形をしています。
葉っぱの下にユラユラと、”じゅんさい”が浮いているのが、かすかにお解りいただけるでしょうか。

なぜか、沼の手前の方だけ葉っぱが途切れています。
「村の人達が取りにくるからなんですよ。」と先生。
天然の”じゅんさい”の採れるスポットを、ちゃーんと村の人は知っているようです。

それにしても、こんな機会でもなければ一生”じゅんさい”がどんなふうに生えているのか、知らないでいるところでした。

なんだか急に、あったかい「じゅんさいのお吸い物が食べたくなっちゃった。」と思わずつぶやく私でした。


秋田便り その4、夏の”ババヘラ”

2008-08-23 08:46:28 | Weblog
秋田へは、お盆休みを兼ねてのんびりしようと思っていたのに、
行ってみるとやることがいっぱいあって、のんびりどころではありませんでした。

連日暑い日が続く中、外での仕事が多く、
暑さ対策と、日焼け防止対策が必要でした。
秋田2日目は、午前中から気温が30度以上になり、
ちょっとつらい気持ちになっていました。

車を走らせながら、”あきた森のテラス”のオーナーの山田茂雄先生がおっしゃいます、
「永井さん、”ババヘラ”食べませんか?」

”ババヘラ”とは、知る人ぞ知る、有名なローカルなアイスクリームです。
ババア(ごめんなさい)が、ヘラですくって、コーンにアイスを入れて売っているので、
この名前がつけられたんだそうですが、
それにしても「ひどい。」と思うネーミングです。



カラフルなパラソルが立った”ババヘラ”の出店が、“あきた森のテラス”のお隣に立ちます。
言っておきますが、売り子さんは決してババアではありません。

”ババヘラ”の特徴は、ピンクと黄色の二色のシャーベットを
巧みにすくって、バラの花のようにコーンにいれてくれるところです。

よくもまあこんなに上手くお花のような形ができるもんだと思います。
この方は、かなりの”ヘラ使い”の達人とお見受けしました。



イタリアのジェラートとは明らかに趣の違う、ファンシーな見た目です。
味は、といいますと、これまたジェラートには程遠い、チープというか和風というか、
ピンクの部分は氷いちごのような、黄色の部分はケミカルなクリームの味です。
一個 200円という、良心的なお値段です。

”ババヘラ”の出店は、砂漠の中のオアシスのようにありがたい存在です。
滞在中はやみつきになり、「ちょっと”ババヘラ”食べていきましょうよ。」が
休憩の合言葉になりました。

ここでしか味わえない、夏の名物冷菓を、連日楽しんだ私です。




秋田便り その3、すすきと栗とふじばかま

2008-08-22 08:07:55 | フラワーアレンジメント
”あきた森のテラス”は、26ヘクタールという広大な里山に、
縦横無尽に木道(デッキ)が連なっています。
たんぼや畑の中に延々と続く木道を、靴をぬいではだしで歩く
というのが、ここでのしきたりになっています。

蔵でライブが催される日に、「ようこそ。」とウェルカムの思いを込めて、
エントランスのフラワーアレンジメントを作りました。

入口に一番近いデッキに大きくすすきを生けました。



河原の近くまで背の高いすすきを刈りにいきました。
うかつにも半袖の状態ですすきのブッシュに手を突っ込んだので、
葉っぱで数か所切り傷を作りながら、
必死の思いで一番立派なすすきを刈り取りました。



大きな甕を用意していたつもりなのに、すすきが立派すぎて
甕がなんだか小さく見えます。
裾には、畑でとれた南瓜を転がしました。
大きな竹製のザルは、近くのホームセンターで590円でした。
(こころなしか東京より物が安い気がします。)
この南瓜は東京へ持ち帰り、煮物にして戴きました。
(とっても美味しかったです。)



もう一つの入口近くには、栗の枝とふじばかまを生けました。

蔵の裏手にある栗の木にはもう栗の実が成っていました。



青々としたイガ栗の様子です。

ここ“森のテラス"には、生け花にする枝と花は事欠きません。
都会の花屋さんよりいち早く、秋の植物が其処に、
たっぷりと生けても余りある、”生け放題状態”です。

季節の挿花を、思いきり贅沢に生けることができた楽しいお仕事でした。

秋田便り その2 、キャンドルワーク

2008-08-21 07:37:57 | クラフト
”あきた森のテラス”の蔵で、「たんぼライブ」が催されたことを
前回の記事に書きましたが、引き続きその裏話を書きます。

実は、”あきた森のテラス”は電気を引いていません。
そんな場所でライブをやろうというのですから、舞台裏は大変です。
発電機で一部明かりを灯そうか、それともろうそくの灯りだけにするのか、
出演者と相談しながら、会場の明かりのシミュレーションをしました。

電気を一切使わないで、ろうそくの灯りだけで会場を作ることになりました。



一番長い仏壇用のろうそくを30本立てました。
キャンドルホルダーは、板と長い釘で作りました。
仏壇用のろうそくなら、日本全国どんな田舎でも売っています。
次に使う時も調達しやすいのと、なにより芯がしっかりしていて消えにくいので
これしかないとばかりにこのろうそくにしたのです。

シミュレーションしてみたところ、十分に演奏者を照らすことができる照度です。

そのほかには、小さなガラスのキャンドルホルダーにティーキャンドルを40コほど。
そして、ちらっと端に写っているのが、園芸用の柵を黒にペイントして
カップ酒の空き瓶に黒いワイヤーを巻いて作った手作りキャンドルホルダーに
小さな仏壇用ろうそくを立てたもの。これが9灯。

それらが当日の照明の全てです。

電気の灯りに頼らず、すべてろうそくの灯りだけというのは
なんともいえず幻想的でロマンチックなものです。

うまく夜の写真が撮れなかったのですが、
”森のテラス 番人日記”を見て下さるとその様子がわかります。

“あきた森のテラス”の夜はとても涼しく
秋の気配さえ感じるような空気です。
ろうそくの灯りの中、ほのぼのとした雰囲気につつまれて
大盛況のうちにライブを終えることができた夜でした。

秋田便り その1、 テーブルと花あしらい

2008-08-20 06:49:43 | フラワーアレンジメント
お盆休みを利用して、”あきた森のテラス”に行って参りました。

”あきた森のテラス”では、たんぼの中に建った”蔵”を会場にして「たんぼライブ」が催されました。
演奏は、ピアノと歌“佐々木彩子”(ちゃん)と、ベース”増岡裕之”によるものです。
実はこのお二人は、私の家の隣の住人です。
調布市仙川からぞろぞろと、“森のテラス”スタッフ一同と、仙川在住のミュージシャンが続けて秋田入りして、
ここ“秋田森のテラス”でご対面というありそうでないシチュエーションです。

私の仕事は、会場の飾り付けです。
当日テーブルが必要ということで、あらかじめ東京で図面を引き、材料を調達して
秋田第一日目からテーブル作りに取りかかりました。



こちらが”蔵”に据えられた、完成したテーブルです。

大工仕事は大好きなんですが、ダボとホゾを彫るのは初めてでした。
出来上がってみると、素人にしてはまずまずの出来です。

デザインは、フランスのアトリエなんかに似合いそうな作業台をイメージしました。
天板と脚が別々になっていて、脚はたたむことができるものです。
準備したテーブルクロスは、フランスのバスク地方の”バスク織り”と呼ばれるストライプのクロスです。
テーブルの上には、ワインクーラーとして大きなアルミのボールを置きました。
ライブ当日には、ワインやらシャンパンがふるまわれ、テーブルは大活躍でした。


蔵の外を見ると大戸の外のたんぼ一面にむらさき色の花が。
ラベンダーかな、と思ったらそうではなく、”ミソハギ”でした。



取り放題の”ミソハギ”をゴッソリと刈り、シンプルに一種類だけをガラスのシリンダーに生けました。



ピアノの脇にも同じシリンダーに、こちらは“萩”を
ピアノに添って流れるように生けました。



偶然にも彩子ちゃんの用意したピアノチェアーのクロスの色はピンク、
ライブの夜の衣装はピンクのニットドレスという具合に
花と同じピンクで統一されました。
計画していたわけでもないのに、不思議に息がぴったりと合ったような気がします。

ライブの夜のようすは“森のテラス 番人日記”で見ることができます。
合わせて見ていただければと思います。


缶コレクション その1

2008-08-12 04:48:23 | コレクション
缶が大好きで、コレクションしています。

以前に"TNY CAFE"でコレクションを展示したことと、地元の高山市文化会館の
”マイコレクション展”に出展したことを記事にしたりしました。
"TINY CAFE"の時点では170個、“文化会館”の時点では190個だった缶は、
それからまた増えて、全部で200個以上になってしまいました。

そららの缶を、わたしはしまいこんでおきたくなくて、
いろいろに飾っているか、使っています。



小さな缶は、マス箱に入れて落っこちないようにワイヤーを張っています。
一部がアンティークですが、大体は現行品の缶です。
缶の中身はもともと何がはいっていたものかといえば、
お菓子、軟膏、嗅ぎ煙草といったところです。

フランスには"cachou"とか"pastille"という小さなタブレットのお菓子があって、
缶に入って売っています。
フランスに旅行に行く妹にたのんでは買ってきてもらって
たくさんの缶が集まりました。

"cachou"はどんな味かといいますと、アニスだったりリコリスの
びっくりするような苦くて甘い、強い香りの味で、
最初に食べた時は、「まずいっ。」と思いました。
フランス人というのはこんなまずいお菓子を食べるんだろうか、
とても子供が食べるものとは思えない、というのが最初の印象です。
おそらく肉料理などを食べた後の、口臭消しかなにかに違いありません。

中心に"cashou"と印刷された缶は20年ほど前ソニープラザで買ったものです。
苦い黒い粒のお菓子にヴァニラやらいろんな味がコーティングされていて、
コーティングの味によって缶の色が違います。
中身ではなく缶欲しさに全種類買って食べました。
この缶はデザインが100年以上変わってないらしく、
同じデザインの缶を骨董市で見つけたて買ったものが
コレクションの一部になっています。
(左から二番目、上から四段目の缶です。)

リンゴやチェリーの柄が印刷された缶も、ソニープラザで買ったものです。
ソニープラザというのは、なかなかあなどれないお店です。
しかしこのお菓子も十数年前、一時期だけソニープラザで見かけただけで
そのあとは二度と売られていません。
よっぽど日本人の口に合わなかったんでしょうかね。

こういった字や絵がプリントされた缶は、
いまではめっきり少なくなり、どんどんプラスチックの容器に変わっています。

現行品の缶も、「今にプラスチックに代わってしまうかも・・・。」と思うと
今のうちに買っておかなくては、とつい使命感を持って買ってしまいます。

そうやって私の缶は、だんだんと増えていったのでした。
今週のブログでは、私の缶の一部をご披露したいと思っています。
どうかお付き合い下さい。

かき氷屋さんごっこをしました

2008-08-11 06:56:29 | Weblog
ご近所の”森のテラス”のウッドデッキで、かき氷屋さんをしました。

前々から、私のお友達のひなたちゃん(小3)と、はくさんくん(小1)と
「夏休みになったらお庭で、かき氷をやろうね。」と約束していたのです。
100円ショップで、氷の旗を見つけたので「これは買いっ。」とばかり、買って準備していたのです。
黒竹の先に、のこでスリットを入れればうまいぐあいに旗が掛かり、
いよいよかき氷屋さんの開店です。



開店準備して、子どもたちが来るのを待ち構えていると
来ました来ました、ひなたちゃんとはくさんくんが、お友達2人を連れて。
メニューは、イチゴ、レモン、ブルーハワイとみぞれ、みぞれあずきの5種類です。
みんなで代わる代わるに氷を削って、だれがお客さんでだれがお店やさんなのか
わからない始末です。
一番食いしん坊のはくさんくんは「おかわり。」と5杯も食べました。
おなか痛くならなかったかなと、ちょっと心配でしたが大丈夫のようでした。



同時開催で、”足湯”ならぬ“足水”をやりました。
水を入れた中に買ってきた板氷をいれると、
「冷たーい。」と子供たちは大はしゃぎです。



その日は30度をこえる暑さで、氷があっという間に溶けてしまいます。
子どもたちがさんざん遊んだ後には、おとなのお客さんがやってきました。
「これいいねー。」と足水につかりながら、かき氷を食べていただきました。

”足水につかりながらかき氷”というのは、初めての体験でしたが
背中の汗がたちまちスーッとひいていくのがわかるくらい
すごい”涼”効果です。

「暑い日にはこれに限るねー。ちょっとやみつきになるかも。」などと思ってしまった週末でした。