今インテリア、家具業界は北欧ブームです。
ハンス・ウェグナー、ボー・エ・モーエンセン、フィン・ユール他、北欧は優れた家具デザイナーを生んでいます。
産業に乏しい割に木工が盛んであった。海に囲まれていて、高度な船大工の技術が古くから発達していた。マイスター制度というものがあり、優れた家具デザイナーを育む土壌にあった。などが巨匠と呼ばれるデザイナーを生みだすのに役立ったといわれています。
良質な木造注文住宅を手掛ける群馬県のハウスメーカーである斉藤林業さんは、早くから北欧の家具に着目していらっしゃいました。
日本の風土に合う北欧の家具を提案したい、斉藤林業の考える北欧スタイルとインテリアを発信したいというコンセプトに乗っ取って新たにショールームが作られたのは去年のことでした。
(こちらが、かっこいい北欧的外観の斉藤林業デザインセンターです。)
ショールームのコーディネートを仰せつかり、私が浮きたつ気持ちで家具のラインナップをはじめたということは言うまでもありません。
家具を選ぶのにあたり、いくつか考慮しなければならない点がありました。
まず、家具をデザイナーのネームバリューで選ぶのではなく、あくまで家を主体とし、いってみればニュートラルな家具を選ぶこと。
合成素材やプライウッドではない木製の椅子が好ましいということ。
なにより現実的に買いやすい価格帯のものでなくてはならない。などがその条件です。
私が選んだ椅子はアールトとナンナ・ディツェルの椅子です。
同シリーズのテーブルが比較的に安価だったということと、プライウッドの椅子よりもゆったりと大き目なことが決め手となり
アールトのウェビングテープの椅子を選びました。
ナンナ・ディツェルの椅子はKitaniで製造されているものです。
日本びいきだったディツェル女史がKitaniさんとの共同開発でなるたけ安価にという考えで製造されています。
テーブルはディツェル女史の監修のもとKitaniさんによるデザインです。
4脚の椅子を、赤、黒、ベージュ、ブラウンと4色変えてみました。
どの色もかわいい色で、女性らしい優しいラインとよく合ってると思います。
(この時ナンナ・ディツェルは存命だったのですが、今は亡き人となってしまいました。)
ソファーを選ぶ段になって悩みました。
北欧の良いソファーはどれも大変高価だからです。
その時思い出しました。天童木工がブルーノ・マットソンの椅子を製造していることを。
3人掛けでもこれなら買える値段です。
なんでも天童木工さんのマットソンチェアーは、マットソンさんが来日し工場を視察した際にその技術と製品のクオリティーを認め、
立ち話のうちに契約を結ぶ運びとなった、といういきさつを持っているのだそうです。
外国の本などで見るマットソンチェアーはほとんど(というより100%)淡色の生成りの張布です。(おそらく生成りがマットソン好みなのでしょう。)
しかし私はあえて黒の張布にしました。
もしかしたらマットソン先生に怒られるかもしれない、と思ったんですが木の床、白い壁のナチュラルトーンの中に空間を引き締める利き色が欲しかったのと、
ファミリーの使用に耐えうるよう汚れを配慮しての選択だったんです。(マットソン先生ごめんなさい。)
ところが納品してみたら、このマットソンチェアーが一番人気でした。
オープン以来何脚もの注文を受けました。
おそらくお客様はブルーノ・マットソンをご存じないと思います。
ネームバリューやブランド志向的発想ではなく、そのもの自体をかっこいい、家に合ってる、座り心地がいいといって、
大枚をはたいて買ってくださったのだと思います。(マットソン先生もきっと喜んでいます。)
木の家に合った椅子、永い使用に耐える良い椅子、その椅子に座ることで安らぎと幸福とを感じることのできる美しい椅子。
そんな椅子を提案できるよう、椅子を愛し椅子を勉強し続けたい。キザかもしれませんが椅子のソムリエになりたい、と私は思っています。
ハンス・ウェグナー、ボー・エ・モーエンセン、フィン・ユール他、北欧は優れた家具デザイナーを生んでいます。
産業に乏しい割に木工が盛んであった。海に囲まれていて、高度な船大工の技術が古くから発達していた。マイスター制度というものがあり、優れた家具デザイナーを育む土壌にあった。などが巨匠と呼ばれるデザイナーを生みだすのに役立ったといわれています。
良質な木造注文住宅を手掛ける群馬県のハウスメーカーである斉藤林業さんは、早くから北欧の家具に着目していらっしゃいました。
日本の風土に合う北欧の家具を提案したい、斉藤林業の考える北欧スタイルとインテリアを発信したいというコンセプトに乗っ取って新たにショールームが作られたのは去年のことでした。
(こちらが、かっこいい北欧的外観の斉藤林業デザインセンターです。)
ショールームのコーディネートを仰せつかり、私が浮きたつ気持ちで家具のラインナップをはじめたということは言うまでもありません。
家具を選ぶのにあたり、いくつか考慮しなければならない点がありました。
まず、家具をデザイナーのネームバリューで選ぶのではなく、あくまで家を主体とし、いってみればニュートラルな家具を選ぶこと。
合成素材やプライウッドではない木製の椅子が好ましいということ。
なにより現実的に買いやすい価格帯のものでなくてはならない。などがその条件です。
私が選んだ椅子はアールトとナンナ・ディツェルの椅子です。
同シリーズのテーブルが比較的に安価だったということと、プライウッドの椅子よりもゆったりと大き目なことが決め手となり
アールトのウェビングテープの椅子を選びました。
ナンナ・ディツェルの椅子はKitaniで製造されているものです。
日本びいきだったディツェル女史がKitaniさんとの共同開発でなるたけ安価にという考えで製造されています。
テーブルはディツェル女史の監修のもとKitaniさんによるデザインです。
4脚の椅子を、赤、黒、ベージュ、ブラウンと4色変えてみました。
どの色もかわいい色で、女性らしい優しいラインとよく合ってると思います。
(この時ナンナ・ディツェルは存命だったのですが、今は亡き人となってしまいました。)
ソファーを選ぶ段になって悩みました。
北欧の良いソファーはどれも大変高価だからです。
その時思い出しました。天童木工がブルーノ・マットソンの椅子を製造していることを。
3人掛けでもこれなら買える値段です。
なんでも天童木工さんのマットソンチェアーは、マットソンさんが来日し工場を視察した際にその技術と製品のクオリティーを認め、
立ち話のうちに契約を結ぶ運びとなった、といういきさつを持っているのだそうです。
外国の本などで見るマットソンチェアーはほとんど(というより100%)淡色の生成りの張布です。(おそらく生成りがマットソン好みなのでしょう。)
しかし私はあえて黒の張布にしました。
もしかしたらマットソン先生に怒られるかもしれない、と思ったんですが木の床、白い壁のナチュラルトーンの中に空間を引き締める利き色が欲しかったのと、
ファミリーの使用に耐えうるよう汚れを配慮しての選択だったんです。(マットソン先生ごめんなさい。)
ところが納品してみたら、このマットソンチェアーが一番人気でした。
オープン以来何脚もの注文を受けました。
おそらくお客様はブルーノ・マットソンをご存じないと思います。
ネームバリューやブランド志向的発想ではなく、そのもの自体をかっこいい、家に合ってる、座り心地がいいといって、
大枚をはたいて買ってくださったのだと思います。(マットソン先生もきっと喜んでいます。)
木の家に合った椅子、永い使用に耐える良い椅子、その椅子に座ることで安らぎと幸福とを感じることのできる美しい椅子。
そんな椅子を提案できるよう、椅子を愛し椅子を勉強し続けたい。キザかもしれませんが椅子のソムリエになりたい、と私は思っています。