LOTUS BLUE DIARY

インテリアとリビングと手作りのお話

わたしと西田さん

2013-09-27 22:20:11 | Weblog
”てしごと舎”のロゴデザインをしてくださったのは、
イラストレーターの”西田みなこ”さんです。

そして”てしごと舎”オープニング企画は”西田みなこ レシピ・イラストレーション展”です。

本日出来上がったDMがこちら。





同展は、イラストがレシピになっていて、
カードを買っていただければ、カードを見ていろんなお料理が作れる、というもので、
全レシピはわたしがご提供いたしました。
”みなこ”&”美奈子”のコラボ企画となっています。

それから、実際LOTUS BLUEにある食器をモチーフにしたイラストも描いていただいています。

”西田みなこ”さんの本名は、私と同じ”美奈子”です。
初めてお会いした時、西田さんは思いもかけないことをおっしゃいました。
「私の名前は、美奈子さんからいただいたんです。」と。

なんと、西田さんは私の祖父が経営していた産婦人科医院でお生まれになったのです。
赤ちゃんを取り上げたお医者さんの孫の私は、病室に遊びに行っては生まれた赤ちゃんを見るのが大好きだったようです。
西田さんのおばあさんは、「美奈子という可愛い女子がいてね、名前をいただいたのよ。」と、
西田美奈子さんに、話したのだというのです。

なんだか、わたしは西田さんのことを他人とは思えません。
ただ、名前が同じだからでしょうか?わからないんですけど・・・。

西田さんのイラストを最初に見たとき、なんてかわいい、やさしい絵なんだろうと思いました。
そして、何度かお会いするうちに「LOTUSBLUE の器に料理がのっている絵。そして絵がレシピになってらどんないいでしょう。
あの、わたしレシピ考えますから、イラスト描いてください。」とお願いしてしまったのです。

じつは、最初このイラスト展は「LOTUS BLUEで。」と思っていたんですが、
小鳥さんの”てしごと舎”がだんだん出来上がってくると、
西田さんの絵はうちより小鳥さんのとこのほうが、断然「合う!」と思ってしまったのです。

そんなわけで、イラスト展携えてのオープンとなった”てしごと舎”さん。

女子三人による、コラボといいましょうか三つ巴といいましょうか・・・。
グルグルと因縁が渦巻いて、もう離れられない私たちなのでございます。






わたしと小鳥さん

2013-09-27 21:45:14 | Weblog
”てしごと舎”のオーナーでいらっしゃる”小鳥さん”とツーショットで、
高山市の情報誌”BLESS”に記事が掲載されました。



てしごと舎”は10月12日オープンします。

こちらが完成したロゴです。



コーポレートカラーは、小鳥さんがイメージしていた淡いグリーンです。
このグリーンを”ミスティーグリーン”ということにしました。

小鳥さんとわたしの出会いは、去年の9月のことでした。

わたしの友人に引っ張ってこられてLOTUS BLUEに来てくださった小鳥さん。
ショップのインテリアを見て「こんな風にリフォームしてほしいんです。」と、
施工なんて素人の私に、リフォームのオファーを下さったのです。

去年の11月から始まったリフォームがようやく完成し、インテリアのフィニッシュワークも9割五分終わりました。

毎日ワクワクして、自分のことのように完成の日が楽しみな私です。

思えば、1年10か月前LOTUS BLUEのオープンに際し、
わたしは施工と引越しの全ての作業を延々とたった一人でやっていました。
その頃の私には、数えるくらいしか友人がいなくて、誰かに何かを頼むことなんてできなかったし、
業者を雇うお金もなかったのです。

今振り返ると、苦しくも楽しい日々でした。

そのころを思い出すにつけ、小鳥さんのお手伝いができることを嬉しく思います。

よくぞ、素人のわたしにオファーを下さいましたね。
なんて大胆な方なんでしょう。

「てしごと舎を、LOTUS BLUEの2nd Showroomにしてください。」とまでおっしゃいます。

そうまで言われちゃうと「もう、運命共同体ですよね、私たち・・・。」と言うしかない私です。

もとお風呂場をKitcenetteに

2013-09-21 22:25:37 | インテリア
昨年の冬からずっと「てしごと舎」さん(小鳥さんのギャラリー改め)の施工にたずさわっています。

ギャラリーの完成が近づきつつある折、「できたらキッチンもお願いしたい。」と施主様。
なんと、元お風呂場だったお部屋を簡単なキッチンにしたいのだとおっしゃいます。

築40年の古いおうちのお風呂場には、ピンクのタイルが張られていました。



タイル自体はかわいいけれど、なんとかお風呂場だった感じを払拭したいと思いました。



シンクは無し。(別の場所に流しがあるので。)
ガスは引かない。(カセットコンロを使用する。)
キッチンといってもごく簡易的な、行ってみれば"Kitchentte"です。

大胆ですが、タイルは張り替えないで、ピンクの上にミルクホワイトの塗料を塗ることにしました。
壁は、残っていた珪藻土を塗ります。

お風呂は1800×1100ぐらいですから、置ける家具だってかなり限定されます。

W1800の長机がありました。



コテコテに黄土色の塗料が塗られています。



これを、剥離剤とサンドペーパーで、ことごとく塗料を剥ぎます。

ミルクホワイトで、マットな塗装にしました。



タイルと同じ色で、一体感が生まれます。

さらに、W600の学校机も、同じくミルクホワイトで塗装します。



こちらは、経年ですり減ったようなエイジング加工を施しました。



子供たちが文具をぶっつけた跡と思われる、いい感じの傷のおかげで、エイジング加工が映えます。



脚の部分はウォッシュするように塗ります。「高田中学校」と刻まれた文字を消さないように。



長机は、入れる際に困難だったので、W3cmカットしてどうにかおさまりました。



学校机も、これ以上ぴったりのサイズは無い、というくらいドンピシャでした。



小さなカップボードのグリーンは、てしごと舎さんのコーポレートカラーです。

奇跡、とでも言いたいくらいサイズ、デザインともぴったりの家具3点が入って、
もとお風呂場だったことをつい忘れてしまうような、かわいい”Kitcenette”になりました。



MID-CENTURYな部屋

2013-09-16 09:41:17 | インテリア
LOTUS BLUEは自宅兼ショップとなっていて、家全体をSHOW HOUSEとし、
1階から3階まで、すべてのお部屋を見て頂けるようにしています。

「変わってる。」と思われるかもしれませんが、ショップと同じく自宅は私の室内装飾の代表作なので、
「よかったらぜひ、見てください。」と言いたいのです。

築年数48年の自宅は、色濃く昭和を残した家です。
傷んだところは修繕していますが、昭和のイメージを残すように、
「新しくする」のではなく、「古く戻す」リフォームをしているといっていいと思っています。

全7室のうち、3階の一部屋だけが洋間です。

今の建築材料には無いマテリアルが使われた部屋なので、建築当初の感じを残したい部屋です。
しかし、48年も経っているのでところどころに傷みが見られます。

経年により、接着が緩んで天井の壁紙が全体的に剥がれてきました。



涼しくなってきたのを見計らって、壁紙の剥がれを修繕していますが、
これが結構時間がかかる作業です。

リフォームの途中、どうしても模様替えがしたくなりました。

自転車に乗って”都竹時計店”さんに行き、前から欲しかった時計を買ってしまいました。



家と同じ60年代のデッドストックです。



「(古いので)売れないと思って、捨てようと思っていたらね、」と、おかみさん。
職人魂のかたまりの人、おやじさんが「直したら、また100年動くから。」と、
捨てることを断固拒否したのだそうです。

捨てられないでよかった~。

本棚の上に置いてあるグリーンの”洋酒セット”もまたデッドストックです。



隣町の古い陶器屋さんのショーケースにあったのを見つけました。

「買います。」というと、「うれしい!」とおかみさん。
なんでも、開店当初(30数年前)から、ずっと売れないで残っていたものだそうです。

またしても、拾い上げた感のある”Vintage”です。

わたしは、普通だったら素通りしそうな「ダサい」昭和の花瓶も、
この部屋には「合う」と思っています。



どこかのお土産の”貝細工”の孔雀の置物と灰皿。



徹底して60年代の調度品をひしめかせると、
「ダサい」はずのものが「カッコいい」と思えてきます。

わたしは、MID-CENTURYのレトロさは「ダサさ」と「カッコよさ」の狭間に存在すると思っています。

MID-CENTURYが実現したこの部屋で、”石原裕次郎さん”を真似してブランデーなんか飲んじゃおうかな。
あ、その時は絶対に「ガウン着用」ですね!!







古いテーブルの塗装

2013-09-13 12:00:38 | インテリア
英国製のAntiqueのテーブルを手に入れました。

相当古いものなのか、天板の塗装が剥がれていて、このままではちょっとという状態でした。
塗装し直して、なんとか元の美しい姿に修復できないものかと思いました。

サンダーをかけて塗装を剥ぐ途中の様子がこちら。



脚の塗装はきれいです。
傷んでいる天板のみ塗装し直すことにしました。



塗装を剥いだ天板に色を付けます。
2色の顔料を混ぜて色を作り、塗ります。

こちらは、1度塗りした様子です。



顔料を2度塗りした後、よく乾かし、さらにつや消しウレタンを2度塗りします。



どうです、脚の部分とほぼ同じ色に塗れてますかね。

家具が徐々に揃い、インテリアのフィニッシュワークも大詰めとなった「てしごと舎」さん。
完成まで約一か月ありますが、まだやることが残っています。
こうなったら、もう運命共同体になったつもりです。

完成までバタバタとなりそうですが、どうぞよろしくお付き合い下さい。







つる草と、実のなる枝

2013-09-10 16:49:03 | インテリア
LOTUS BLUEの2軒隣の空き地に、うっそうとした枝とつる草の絡んだ場所があります。

毎年、「紫式部」が実をつけるのを楽しみにしています。
こちらが数日前から色付き始めた「紫式部」の枝です。



「紫式部」に絡みつく「ヘクソカズラ」の弦。



その名前とは似つかず、可愛い花です。

こちらは「棗」の実です。



わたしは、実のなる植物が好きで、よくいただいては活けています。

去年からインテリアを手掛けさせていただいているギャラリーが、
正式名「てしごと舎」として10月にオープンすることになりました。

先日、撮影があるというので、花あしらいをして参りました。

「てしごと舎」さんの窓辺にあしらった「ヘクソカズラ」と「紫式部」ほか。



古いインク瓶には、「棗」の実を一枝。



テーブルの上には朝市で買ったリンゴと「ヘクソカズラ」の弦。



色付く前のグリーンの色がすがすがしい実のなる弦と枝。

わざわざお花屋さんで買う花よりも、散歩の途中で見つける野草のかわいさ、健気さが好きです。


椅子の張り替えのオーダー

2013-09-08 05:09:07 | 椅子
以前に、ブログで「椅子の張り替え、うけたまわります。」と書いたところ、
あるお得意様から、「お願いしたいのですが。」と、ご依頼を受けることになりました。

LOTUS BLUE古椅子再生の初オーダーです。

こちらが、オーダーをうけたまわった椅子。



木部は頑丈ですが、張り布はこのように経年によるシミができています。

お客様は、「ぜひ張ってほしい布があるんです。」と、
40年前のファブリックを持っていらっしゃいました。
可愛らしいレトロな布です。

なんとかお客様の願いをかなえて差し上げたいと思いました。
コーナーに切り込みが入り、脚に沿わすような難しい張りでしたが、
布を剥がし、前に張ってあったのと同じように張ることに挑戦しました。

張りは、成功。
こちらが張り替え完了した椅子です。



大切な布の端がほころびないよう、独自に考えた手法なのですが
このようにアイロンの熱で定着させながら張ります。



今まで、自分の椅子を楽しみながら張り替えていましたが、
オーダーとなると責任を感じます。

毎日使うものだから、堅牢な張りでなければならない、
そして、美しく張り上げなければと、身の引き締まるお仕事でしたが、
無事に4脚張り上げ、納品することができました。



続いて、椅子の張替え。

2013-09-07 12:20:36 | 椅子
ミシン椅子として使うのにふさわしい古いスツール。
張り布がほころびているので、張り替えようと思いました。



張り布と中綿を取り外した状態。



椅子の裏を見ると、飛騨産業の初期のロゴマークが記されたプレートが付いていました。



こちら、飛騨産業創業当時に近い、かなり古い椅子であると推測します。

脚のクラシカルなろくろのデザインにイメージが合うような、
英国のファブリックと椅子のふちを飾るブレードを選びました。



張り布の色に合わせて、椅子鋲を塗ります。



今回は、木部にも色を入れてみようと思います。



2度塗りし、



マットバーニッシュを施してから、布張りし、ブレードを椅子鋲で打ちつけます。



美しく仕上がりました。



完成した椅子は、来月オープンとなる「てしごと舎」さんに納品しました。



LOTUS BLUE古椅子再生の記念すべきお買い上げ第一号となりました。

拾い上げられ、生まれ変わり、また可愛がっていただけるに違いない、幸せな古い椅子です。




椅子の張替え。

2013-09-04 21:04:18 | 椅子
立て続けに、古い椅子の張り替えをしました。

その様子をご覧いただきたいと思います。

まずは、こちらの赤いビニールレザーの小椅子。



座が、少し破れかかっていたので、思い切って張り布を剥がしてみました。

背の鋲を、木部を傷めないよう工具を使って外します。



新しく、椅子鋲を用意しました。

鋲を塗り替えるために、サンドペーパーで塗料を落とします。



下地にシーラーをスプレーしたあと、アクリル絵の具で色を塗り、つや消しニスを塗って定着させます。



新しく生地を張った背に、椅子鋲を打ちつけます。
鋲を傷つけないよう、打具に布で保護をしたものを使って。



鋲を打ちつけた様子。



張り布はピエール・カルダンのデザインのカーテン地です。

椅子の年代に合わせ、60年代の布を使用しました。




2脚目。

グリーンのビニール張りの食堂椅子



U.S.Aのヴィンテージコットンを張りました。



椅子鋲はブラウンにしました。



アクセントになって、効いています。

3脚目、スツール。



玉縁を付けて縫ってから、被せるようにマウントしました。

こちらは、中が物入れになったスツールなので、開け口の位置がわかるよう
目印にタッセルを付けました。



どことなく英国調です。



座面の中心には、クルミボタンを付けてえくぼのような引っ込みを作りました。

古い椅子3脚の張り布は、どれもヴィンテージな古いファブリックを使用しました。

新しく張り替えるのであっても、椅子の時代と同じかあるいは椅子よりもっと古い時代の布を選んでいます。
古い椅子のイメージを壊さないためには、厳選した布選びが必要なのです。

どうしても、椅子の作られた時代にこだわっているので、
ふさわしい布がみつかるまで椅子を温存しておいて、椅子にふさわしい布を見つけた時点でおもむろに張替えが始まります。

ぴったりの布をあてがわれてよみがえった3脚。

古くなってこころなしかくたびれていた時より、だんぜん輝いて見えると思うのは、私のひいきでしょうか。