LOTUS BLUE DIARY

インテリアとリビングと手作りのお話

サプライズウェディングパーティー

2008-12-28 22:54:15 | Weblog
12月28日、森のテラスでウェディングパーティーがありました。

こんな年の瀬に結婚だなんて、年内に式を挙げなければならない
特別な”訳ありカップル”なのかな、と思いきや
実は今年の7月に入籍したものの「挙式はしません。」というお二人のために
友人一同がなんとしても年内に結婚式を、サプライズのうちに
森のテラスで挙げさせようという企てだったのです。

なんとご友人に恵まれたお二人なんでしょう。
それにしても、サプライズだなんて朝からドキドキしながら
森のテラスで待ち構えていました。

朝一番に、結婚式のためのお花が運び込まれました。



こちらのお花は、”喜多見”の駅前でお花屋さんをしていらっしゃる
“迫田さん”がアレンジしたものです。

実は私は仙川に引っ越してくる前”狛江”に住んでいた頃、
”狛江”の隣駅の“喜多見”の、“迫田さん”のお店に
よくお花を買いに行っていました。
センスのいいセレクトとアレンジの彼の花の”ファン”だったのです。

7年ぶりにお会いしたのに、一お客の私のことを“迫田さん”が憶えていて下さったのは
わたしにとってサプライズという他ありません。
相変わらず、パワーのある花を生けていらっしゃるんだなと、朝から大感動でした。



料理はすべて、ご友人達の持ち寄りによるものでした。
プロとセミプロの料理で、たちまちテーブルいっぱいになりました。
テーブルクロスは、新郎新婦の”kata kata”さんの作品です。

”kata kata”のお二人は、型染めをしていらっしゃるテキスタイルデザイナーでいらっしゃいます。
あいにく料理がいっぱいで隠れていますが、個性的でかわいい型染めのテーブルクロスです。
以前にイベントで使用された時に、森のテラスのテーブルに合わせて作ったものだそうです。



裏のデッキではご友人のパティシエが、秘密裏にウェディングケーキをこしらえました。

ババロアのベースにたくさんのシューを溶かしたホワイトチョコでくっつけながら
高く積み上げていきます。
正面には、新郎新婦の名前が書かれた鳥のクッキーがキスをしています。
そしてその周りには、イチゴ、ブルーベリー、レッドカラントなどのベリーが
おいしそうに彩られました。



ケーキ入刀の瞬間です。



たくさんの祝福を受けて、幸せそうなそしてすごくお似合いのお二人です。

ユーモアとアイデアと素敵な友情に包まれた、
100%手作りの心温まるウェディングパーティーでした。
11月の”ちゃん&マッスー”の式から、
森のテラスは結婚式続きです。
二つの晴れの日のお手伝いをさせていただき、
番人冥利につきる私です。

おめでたくも忙しい森のテラスの一日が、今年の仕事納めとなりました。

缶コレクションその17

2008-12-23 22:42:49 | コレクション
香港や台湾に旅行する楽しみの一つが、ドラッグストアーやコンビニで
”レトロカワイイ”パッケージの薬を買うことです。

そしてそれらの中には、Made in France や、Made in England のものに
一部中国語が混じって印刷されて売られているものがあります。
その東洋と西洋が入り混じった感じが面白い缶をご紹介しましょう。



"Pasilles Valda"は、完全にフランスの製品です。
あるものは英語で"LEMON"と印刷され、またあるものは中国語で”檸檬”と印刷されています。
それらが同じお店の棚に入り混じって並んでいる様子には
なかなか興味深いものがあります。

思わず中国語表示のものと英語表示のもの、両方を買ってしまいました。

一番上の”爽達”は、フランス製なのかなと思ってよく見たら
純粋に中国製でした。
パッケージデザインといい商標といい、"Pastilles Valda"を必死に真似した感じが、
デザインにどことなく現れています。
(”"Pastilles Valda"の中国の商標は”樺達”です。)

しかしどんなに真似してもイラスト、タイポグラフィー共に
どことなく中国っぽさをぬぐい去れない感じがあるように思えます。

ですが私は、本家本元”樺達”と同じくらい”爽達”の缶が気に入っています。
B級だけど健気な感じが、何とも言えず「見捨てられない。」のです。

缶コレクション その16

2008-12-22 06:09:21 | コレクション
先週は、悪性の風邪により本調子が出なかったんですが、
ようやく風邪から抜け出て、今週は完全体です。

このたび風邪をひいて気がついたのは、、
私はすごく丈夫なのに、喉や鼻の薬をどっさりと、
使わないのに持っている、ということです。

完全に賞味期限を過ぎて、カチカチになってしまったハーブキャンディー、
一度も使ったことのない鼻の嗅ぎ薬、薄荷の香りの塗り薬などが
家のあちこちにひしめいている状態なのです。

本日ご紹介するのは、“八掛丹”という、中国製のレトロな喉薬"Herbal Throat Soother"です。

タイガーバームを製造している”虎標永安堂”が発売している、喉のキャンディーで、
薄っぺらい缶が、缶と同じ”虎印”のプリントの袋に入っています。
最初に買ったときは、てっきり”貼り薬”だと思いました。



缶をスライドすると、小さな黒い苦くて甘い粒状のキャンディーが入っています。
フランスには"Pastille"というこれとそっくりのキャンディーがあります。
”八掛丹”は、パッケージはコテコテの中国なんですが、
味は、フランスの"pasutille"そのものです。
不思議に西洋と東洋が出会った味とでもいうべきでしょうか。



缶の裏のプリントもスライドを外してお見せしたいと思います。

なんとも”レトロカワイイ”プリントだと思いませんか。
たぶん、香港や台湾のドラッグストアーや空港なんかでも
未だに売っている、あちらではメジャーな喉飴です。

もしも香港、台湾に行かれたらぜひお土産として推薦したい”缶”です。


お隣さんからもらった金柑

2008-12-19 09:38:15 | Weblog
7年ぶりに「風邪ひいちゃったよー。」と騒いでいたら、
お隣に住んでいる”ちゃん”が金柑を差し入れてくれました。

トントン、とノックの音にドアを開けたら、
手のひらいっぱいに金柑を持った”ちゃん”が「これ、隣で採れた金柑。風邪に効くよ。」と、
金柑を手渡してくれたのです。



私が珍しく風邪をひいたのを知って、隣から金柑を採ってきて届けてくれるとは・・・。
「”ちゃん”って優しいとこあるんだなー。やっぱり妻になると余裕がでてくるんだろうか。」
と心の中でつぶやく私。
(彼女は11月21日に森のテラスで挙式をしたばかりの新妻です。)

「これ、煮て食べたらいいの?」と聞くと、
「いや、生のまま食べられるよ。」と言います。
金柑の甘露煮は皮のまま煮るものですが、
”ちゃん”の場合、採った金柑を皮ごと生で食べるのが
「一番おいしいよ。」と言うのです。

私もけっこうワイルドな女だと思いますけど、
”ちゃん”のワイルドさには負けます。
いつだったか”しゃけの炊き込みごはん”をおすそ分けしたとき、
彼女は手でごはんをすくってほおばり「おいしいね。」と言っていたのに
びっくりしたことを思い出しました。
彼女こそ天然の”野生児”のような人です。

「どれ、ひとつ生で食べてみるか。」と、金柑をひとつぶ食べてみました。
苦いのかなと思っていた皮は、不思議ですね
生だと少しも苦味を感じません。
皮と実が全体に甘くておいしいのです。
思うに柑橘類は、煮ると皮の苦味が強くなんじゃないでしょうか。
ですから甘露煮の場合は大量のお砂糖で煮る必要があるわけです。

「へえ、いい食べ方を教わったな。」と思いながら、
頂いた金柑を、一日一個食べています。
風邪が完治するまで、あと数粒の金柑を
ありがたく毎日食べようと思います。

”ちゃん”、「いい風邪薬をありがとうね。」

台湾の喉薬とグリューワイン

2008-12-18 10:19:27 | Weblog
風邪にバッチリなホットドリンクを二つご紹介します。

一つは、台湾の風邪薬“川貝枇杷膏”です。



レトロなビンのラベルが気になって、どんな味なんだかわかんないけど
勇気を持って買ってみたら、古臭いパッケージからは想像もつかないような
甘くておいしいシロップでした。
大匙一杯をお湯で割って飲む、咳とのどの痛みによく効くお薬です。
成分は、天然の植物(ハーブ)となっていますが、
主なフレーバーは”枇杷”(ビワ)のエキスです。

風邪ひきでなくても、お休み前に温まりたい時に、
それからお子さんも喜んで飲めるホットドリンクです。
台湾に旅行したらまた買いたいな、と思っています。

もう一つのホットドリンクは、ドイツの”グリューワイン”です。



グリューワインとは、スパイス(オレンジピール、クローブ、シナモン)を入れて
煮温めたホットワインです。
"POMPADOUR"のグリューワインスパイスはティーバッグになっているのでお手軽です。

鍋にワインを入れ、ティーバッグを入れて沸騰させないようにサッと暖めます。
ワインは、温めると渋みが強くなるので、少し甘味にお砂糖を入れて飲むのが
私は好きです。
風邪をひいているときは、ビールを飲むのはしばらく我慢にしても、
それでもちょぴりアルコールが飲みたい永井でございます。
弱った身体は「やっぱ、アルコール消毒しとかなきゃ。」
などと言い訳しながら、”グリューワイン”で顔を赤らめたりしています。

ポカポカと身体が温まるホットカクテルで、
クリスマスシーズンにうってつけです。
ぜひお試しください。

レトロな風邪薬

2008-12-17 11:26:23 | Weblog
7年ぶりに寝込むほどの風邪をひいてしまいました。

元来、身体が丈夫なのでお医者さんに行くようなこともなければ、
薬を買うこともなく何年も過ごしていた、元気者の私です。
いざ風邪をひいて、「風邪薬、あったかな。」と薬箱をひっくりかえしてみると、、
それらしきものはうちの薬箱には皆無です。

アジアの塗り薬が大好きで、使い切れないくらいたくさん持ってはいるんですが、
それらは、薬が必要で持っているのではなく、
単にパッケージのかわいさに惹かれて買ってしまったものたちです。

深夜なので、「風邪薬も買いに行けないしなあ。」と、あきらめかかっていた時
ふと思い出しました。
「風邪薬、あった、あった。」
安藤さんから戴いた”改源”があることを思い出したのです。



安藤さんという方は、うちのご近所の"TINY CAFE"の常連さんで、
レコードのコレクションをしていらっしゃる、いかしたおじさまです。
私の”缶コレクション“魂と、安藤さんのコレクター魂は
どこか相通ずるものがあり、世代も近いこともあってか、
たちまち意気投合してしまったお友達です。
古いパッケージ、ずっとデザインが変わっていないレトロなパッケージを
私が、「大好きなんです。」と言ったことをおぼえていてくださって、
ある日私に”改源”をプレゼントして下さいました。
私は、薬を買っていただいたという意識は全然無く、
「わあ、私好みのレトロなかわいいパッケージ。ありがとうございます。」と、
”改源”のパッケージをなげしに飾っていました。

なげしで埃をかぶっていた”改源”は、
まさに“地獄に仏”というべきありがたさです。



箱から取り出したお薬は、こんな懐かしい薬包みです。

三角に折れた紙から、薬がこぼれないように気をつけながら飲む薬の味は
子供のころ飲んだ昔の薬と同じ味です。
苦い薬を、白湯で流し込み「早く治そうっと。」と、布団にもぐりこんだ私です。

それにしても、風邪薬を買っていただいて、
「安藤さん、助かりました。ありがとうございました。」
と、この場でお礼を言いたい私です。

ペアーの椅子

2008-12-16 10:02:43 | インテリア
"ソネケン”さんのモデルハウスの階段を上った踊り場は、
造り付けの本棚と、デスクと椅子2脚とで、ライブラリースペースになっています。

2脚の張布の色を“赤”と“若草色”に変えて置いてみました。



こちらのチェアーは"AIDEC"の"KAMU"という椅子です。

明るい色の張布で展開している、カジュアルで若々しいイメージのチェアーです。
椅子の色に合わせて、”Fireking"のカラーマグを置きました。

カラースキームがはっきりしていると、置く小物はごくわずかで済みます。
テーブルの上にマグ2客ぐらいが、ポイントを押さえて
かえって色を強調することができるからです。

"Kino"のお家にもおなじようなイメージで、張布が“赤”と”オリーブグリーン”の2脚の椅子を置きました。



兄弟が同じ一つの机を使うシーンに、ちょっと椅子の張布を変えれば
どちらが自分の椅子かが分かります。

こちらは、“飛騨産業”さんの"SERENO"というチェアーです。
実はこの椅子、撮影用に張布を張り替えたもので、本来の張布は”ブルー”です。
”張り替えた”と言っても、布を座面の形にカットしたものを
裏にベタベタとテープで貼って張り替えたようにみせているんですけどね。
撮影のたびに椅子を買うことはできないので、違った椅子に見えるように
時にはこんな裏ワザを使っています。

2脚の色を変えると、椅子は”ペアー”のようになります。
そして、「こちらは私の椅子。」と判別しやすい”パーソナルチェアー”ともなります。
シンプルなお部屋に明るい色が一色、二色と入ると
たちまちPOPで元気な感じのインテリアになります。

赤とグリーン系の二つの色の、二つの椅子のシーンでした。

セミオーダーキッチンとモザイクタイル

2008-12-13 21:29:16 | インテリア
キッチンを作る場合、レディーメード(メーカーの規制品)で全部作る方法と
オーダーメイド(注文による設計)で作る方法、そしてもうひとつ
レディーメードに一部オーダーを取りいれる方法があります。

”ソネケン”さんのモデルハウスのキッチンは、その三番目の方法で作られていました。

アイランド、キャビネット、ベースキャビネットはメーカーの規制品を使っていますが、
壁面部分がオーダーとなっています。

キッチンの壁面のマテリアルは、既成のキッチンのままだと
”キッチンパネル”になることが、ほとんどのように思います。
壁面素材としてはその他に”ステンレス”と”タイル”があります。

”ソネケン”さんのキッチンにはモザイクタイルが使われていました。



タイルというのは、なんともいえず温かい、そしてどことなく懐かしい雰囲気を持っています。
無機質で冷たい感じのキッチンに自然素材が一つ入るだけで、
こうも感じが変わるのかと思うくらい、タイルが入ると入らないのでは
キッチンの印象が全然違います。



近寄ってみると、こんな感じです。
数色の小さなタイルが優しいグラデーションを作っています。

タイルの面というのは”メジ”の掃除が大変だという先入観を多くの人は持っていらっしゃるかもしれません。
たしかに”ステンレス”や、”キッチンパネル”のほうがスムーズで掃除が楽なことは確かです。
ただ、最近では”メジ”は進化していて、油汚れに強いもの、それから色も
グレーなどの汚れの目立たないものもあります。

たとえ掃除がちょっと大変でも、タイルの醸し出す雰囲気は何者にも変えがたいものがあります。
タイルをお好みになるお客様は、”かわいい”と愛着を持つからこそ
「こまめに掃除してあげたくなる。」とおっしゃいます。

毎日立ってご飯を作る場所だから、そこにいることが楽しくなるようなキッチンであってほしいと思います。



キッチンの向かって左の壁面は、カップボードが造作されています。
主婦には嬉しい大きな容量のカップボードです。
扉がフロストガラスになっているので、中に入っているものが少し認識できるという、
”隠す”と”見せる”の中間の感じが、「程よくていいな。」と思いました。

”オーダー”か”レディーメード”かで迷ったら、その折衷案を、
”隠す収納”か”見せる収納”かで迷ったら、その中間の素材を選ぶという方法で
「程よい感じ。」に出来上がった、”ソネケン”さんのキッチンでした。


撮影用のごはん

2008-12-12 10:15:38 | フードコーディネート
”ソネケン”さんのお家の撮影のために、いくつか食事のシーンのスタイリングをしました。

モデルハウスのキッチンをお借りして作るので、複雑な料理ではなく
温めるだけ、切るだけ、もしくはサッと炒める程度の料理のみに限定されます。
当日作った料理は、朝ごはんのシーンのための”フレンチトースト”と、
家族団欒のシーンのための”ミネストローネ”(キャンベルの缶入りです。)と
”クレソンのサラダ”などです。



以前は、撮影で作った料理を食べることはしないで処分していたんですが、
最近は食べるようにしています。
撮影用の料理を食べるようになったきっかけを作ったのは、
誰あろう、"wasavi-design"の木口さんです。

その日は朝早くから朝食抜きでモデルハウスに入り、朝食シーンの撮影が始まりました。
どのタイミングで朝ごはんを(コンビニに)買いに行くのかな、
と思っていると、「このシーンが終わったら、朝ごはんにしましょう。」と
木口さんがおっしゃいます。
つまり、私の作った”フレンチトースト”で朝ごはんを済まそうよ、ということなのです。
朝食シーンの終了後の遅い朝ごはんだったので、全員腹ぺこです。
ペロリと”フレンチトースト”を一つ残らずたいらげてしまいました。
(そんなわけで”フレンチトースト”の写真を撮るのを忘れてしまいました。)

この分で行くと、団欒のシーンの”ミネストローネ”と”クレソンのサラダ”は、
撮影終了後、”まかないごはん”になる可能性が高いと思いました。
その予感は的中し、夜遅くまでかかった撮影が終わるころには
またしても全員腹ぺこで、目の前にある”ミネストローネ”と”クレソンのサラダ”を、
「食べようよ。」というモードに入ってしまいました。

”ミネストローネ”はキャンベルのスープのなかでは具だくさんで、
ちょっとした”おかず”になります。
なんといっても彩りがいいので、撮影映えするスープです。
”クレソンのサラダ”は、ある雑誌に紹介されていたレシピを参考に作りました。
クレソンの他に、トマト、パプリカ、紫キャベツ、それからオレンジも入っています。
色味がきれいなので、見た目優先と思って作ったサラダですが、
緑黄色野菜を集合させたような料理なので、栄養満点です。
ドレッシングは、装飾用に買っておいたバルサミコとオリーブオイルに
自前のクレージーソルトを入れて作りました。

やはり料理というのは、「見せるだけ。」ではなくて、
「食べる。」つもりで作らなきゃ嘘だと思います。

これからも、タイミングを見計らって食べていただける料理を作りたい
と思います。
あくまで、撮影の目的を間違えないようにしながら。

六畳と三畳の和室

2008-12-11 10:35:35 | インテリア
引き続き”ソネケン“さんのお家をご紹介します。

”ソネケン”さんのお家は、独自の工法による安全性の高い快適な家であり、
設計においては、決して奇をてらわない誰しもが好感を持つデザインの家です。
シンプルでモダンでありながら「和」のテイストを重んじ、
熟練の大工さんの職人技が其処ここに生かされているのが特徴です。

”ソネケン”さんのモデルハウスには、二つの和室が造られていました。

ダイニングの隣の六畳の和室がこちらです。



琉球畳、塗り壁、雪見障子、床柱、それら自然素材のエレメントが
相まって現代的な和室を作り上げています。

自然素材の優しいトーンの部屋には、
効き色となるようなダーク色の座卓と、京座布団を置くことにしました。

畳の床からほんの少し立ち上がった現代版の低い床の間には
高さをつけるために"BUNACO"のコンポートを置き
"Living Stone"の片口を合わせました。

ダークな色の家具と調度品が入ることによって
和室がグッと引き締まった感じになります。



花器にした"Living Stone"の片口に生けた草花は、
”ソネケン”さんに伺う途中で立ち寄ったお店の駐車場で見つけた
名も知らない野生の実のつる草です。

ふだんから“花泥棒”を習慣にしていると、
段々と目が効くようになり、使えそうな草花を
サッと見つけパッと採れるようになります。
こうしてタダで花を調達できたのも、
日頃の訓練の賜物(?)ですかね。



テーブルは、飛騨産業さんの”挽目”という座卓です。
天板に“帯のこ”の目を残した座卓は、現代の和室によく合います。
"BUNACO"の丸いトレーと作家ものの焼き物を配しました。

職人の技の生きる”ソネケン”さんの家には、
家具、木工品、焼き物と、表現は違っても
職人の魂の通った本物だけを選りすぐって集めました。

モデルハウスにはもう一つ和室がありました。

2階から階段を数段下りた小屋裏の、三畳の和室です。



市松模様のふすまを開けて、仲を覗いて見て下さい。

撮影の日、あたかも茶室に見えるように
アートディレクターの"wasavi-design"の木口さんが
自前の茶道具を用意して下さいました。

木口さんは、お若いのに茶道をたしなむ”粋人”でいらっしゃいます。
普通の発想ではなかなか出ないアイデアをポンポン出しては、
”ソネケン”さんをびっくりさせるのが得意です。
(私も一緒になって楽しませていただきました。)



撮影が終わった後は、昼寝部屋のスタイリングにしてみました。
”小布団”と“俵枕”を置いたら、なんだか妖しくも色っぽい部屋になったと思いませんか。

“品のいい六畳間”は日常的な団欒の間となったり、客間になるのに対し
”小粋な三畳間”は非日常的な隠れ部屋としていろんな用途がありそうです。

私の場合は“ごろ寝”、木口さんの場合は“茶室”が、パッと思いついた用途ですが、
あなただったら、何をするお部屋にしますか?