LOTUS BLUE DIARY

インテリアとリビングと手作りのお話

white on WHITE 終了しました。

2015-11-16 02:04:45 | クラフト
WHITE on WHITE とは、ヨーロッパのホワイトワーク(白い布に白い刺繍を施したもの)を主体とする伝統手工芸に代表される、トラディショナルで普遍的なテーマです。

内情をお話ししますと、今回の展示に際し手芸、クラフト作家、愛好家の皆様に、ぜひ「白に白でお願いします。」とお声かけしたところ、
戸惑われる方が多くいらっしゃいました。
「白に白だけでいいんですか?」と。

”Natural Heart” 主催の小川先生は、ベテランのパッチクキルターでいらっしやいます。
展示の趣旨をいち早く理解してくださって、「ぜひホワイトキルトを作ってください。」というリクエストをすんなり引き受けてくださいました。

アメリカンパッチワークキルトの源となった、イングリッシュホワイトキルト。
なんと小川先生は、ホワイトキルトの中でもより格式の高い、”トラプントキルト”(ポイントに裏から綿を詰めた)のクッションを作ってくださいました。



同じくフェザー文様のホワイトキルトのティーマットとコースター。



”LOTUS BLUE”としては、ホワイトワークのモノグラムの刺繍に挑みました。



Mは、アンティークの「肉」(モノグラム刺繍のベース芯)の上に刺しました。

アンティークのタッセル使いのジョーゼッタフタのバッグとシルクにビーズ刺繍を施したオーナメント。



普段自分用にしか作ったことの無いアクセサリーですが、リクエストに応じて淡水パールのピアスなどを数点作りました。



トールペインター、”Apple Bee”主催の富田先生には、ホワイトワークのガラスをお願いしました。



メディシンボトルに、ランプシェードに、美しいステンシルと筆のタッチを施してくださいました。



ステンドグラス製作 ”小鳥浩子”さんの、ウィンドーミルとフレーム。



光を受け、窓辺に映えます。

”お伽草子”さんの陶器と、”絢工房”さんの刺し子。



コンビネーションが美しいです。



イラストレーターの”西田美奈子”さんのカレンダーとカード。



さわやかな絵と言葉でまとめ上げてくださいました。

”nonaca bakery"さん、ホワイトチョコレート入りのグラノーラ。



人気でした。

”House f”さんの洋服と、”Cocoru”さんのバスケット。



”ちっち”さんと”シロクロ”さん。




映画「ヴェニスに死す。」を思い出すような、みごとな白、オフホワイト、アイボリーです。

PECANさんは、いつもの真鍮にパールと貝をアレンジしたアクセサリーを作ってくださいました。



真鍮とパール、貝は抜群のコンビネーションです。

”ケシゴムハンコのヨシダヤ”の吉田藍さん。



ケシゴムハンコですが、お菓子のようです。なんでも、吉田さん、元パティシエでいらっしゃんだとか。
どうりでです。

3日間にわたり、ワークショップが催されました。

こちらが完成作品。







こんなオリジナルハンコができちゃうんですね。

みなさん、大満足のご様子でした。

多くのお客様にご来場いただき、忙しくあっという間の3日間でした。

さて、来年はどんなテーマにしようか、すでにアイデアが飛び交います。

というわけで、また来年のこの時期に、またテーマ展示を催す予定でおります。

これからも、どうぞよろしくお願い申し上げます。

















WHITE on WHITE

2015-11-13 23:59:16 | クラフト
WHITE on WHITEが、始まりました。



同展は、今年で三回目になる”てしごと舎”の恒例のイベントで、クラフト作家の手作りの品を販売するコンセプト展示です。

白、オフホワイト、生成り、アイボリーを含め"WHITE"一色となった会場全体の様子を、くまなくぐるりとご覧いただきたいと思います。



布、ガラス、パール、ポストカード(消しゴムハンコ)などの小物の数々。



こちらはリネン、コットン、ウールの衣類と、バスケット、小物家具(木製の抽斗)をディスプレーしたコーナーです。



テーブルウェアーとクロス類で構成したテーブル。



そして、おなじみの真鍮にパールと貝で白を添えたアレンジのアクセサリーのコーナー。



イラストカード、消しゴムハンコ。コンフェクショナリーはホワイトチョコの入ったグラノーラを作っていただきました。



ざっと会場の様子をお届けしましたが、明日はそれぞれの作家さんの商品をフォーカスしてお届けする予定です。

  
WHITE on WHITE

2015.11.13(金)~11.15(日)
  
 10:00~18:00

 at てしごと舎

どうぞよろしくお願いします!




美しい収納 その2

2015-11-05 09:39:27 | インテリア
ワードローブに続いて、パントリーの収納について書きます。

今回室内装飾を手掛けさせていただいた奈良の工務店さんのおうちには、
ハンス・ウェグナー、ポール・ケアホルムの家具、ポール・ヘニングセンの照明など
素晴らしいアイテムが導入されていました。

北欧の名作家具、照明が美しい空間を作り出しているリビング、ダイニングから
キッチンの奥にパントリー(食品庫)が見渡せるようになっています。



いつもなら、オリーブオイルやヴィネガーなどのボトル、ピクルスやオリーブなどの瓶、トマトやビーンズの缶など、
たくさんの色とりどりのパッケージが並んだパントリーを作るところなのですが、
今回は、家具と照明の作る空間の足を引っ張らないようなパントリーを作らなくてはならないと思いました。

そこで考え、白いイメージのニュートラルなパントリーを作ることにしました。



あくまでもパントリーなので、食品以外のものが入っているのは不自然です。

手前左の棚のみ飾り棚として、キャンドルホルダーなどを配し、あとは食品中心に物をストックする棚を構成します。

ダイニングから見える部分の棚には、パッケージそのままを置かないで、食品を瓶に移し替えて並べることにしました。

ペンネ、ファルファッレ、コンキリエなどのショートパスタ、ガルバンゾ、ムング、白インゲンなどの豆、
小麦粉、オートミール、ドライバジル、ペルーシュシュガーのブラン。
白い色のものを中心に瓶に入れ替えて並べます。


下の段のワイヤーバスケットには、白っぽいパッケージのグリッシーニ、フォー、オートミール、ワッフルビスケットの箱を入れます。

床じかには、食品は置かないで、モロッコのマルシェかご、DEAN & DELUCAのLLのキャンバスバッグを置きます。



ダイニング側からは直接見えない棚には、いつものようにミネラルウォーターやジンジャーエールのボトル、缶その他もろもろ
パッケージを置いてパントリーらしくします。



奥行の深いオープン棚にはワイヤーバスケットに食品を入れて置くと便利です。

バスケットを置くことで、棚に抽斗があるのと同じ効果が得られます。
抽斗が無いと、缶や瓶を手前の方から使うしかなく、奥のものを取り出すためにいったん手前のものを出して奥のものに手を伸ばさなければならなくなります。
棚の上の段は、特にバスケットが必要です。
基本は、上の段に小さいバスケット、中に入れるものは軽いもの。下の段は、大きいバスケットに瓶や丈のあるボトル、重さのあるものを入れます。
透かし型のワイヤーバスケットなら、中に入っているものが分かり、なおかつ重いものを入れても大丈夫です。
持ち手があるので、そのままキッチンに運ぶこともできます。

キッチンの収納以外に、このような大きな容量のパントリーは必要ないとお思いでしょうか?

私はそうは思いません。

パントリーは食品のストック以外に、キッチンのカップボードに入れるのはちょっとどうかと思うようなもの、使う頻度の高くないもののストックスペースにも適しています。
私は、ホットプレート、ロースターなどの電化製品、カセットコンロ、大きい土鍋、飯台、重箱、蒸し器など、キッチンのキャビネットに入れにくいもの、キッチンペーパー、サランラップ、オーブンペーパーのストック、めったに使わない大きいタッパーウェアー、ピクニックバスケット、保温のできるジャーなどを半畳のスペースにストックしています。
そのスペースを私は「鍋倉庫」と呼んでいます。

パントリーの使い方は、食生活と生活スタイルに合わせ様々でいいと思います。

贅沢なようでいてキッチンの広さを有効に使うために必要なスペースです。

ただし、物が置けるからといって、都合よく物を詰め込むスペースにはしないでくださいね。
食品を死蔵させずに、せっせと美味しいものを作るよう頑張りましょうね。





美しい収納 その1

2015-11-04 11:17:16 | インテリア
「自然素材を身に纏う 展」を終え、片付けもそこそこにして
奈良県の工務店さんのおうちの室内装飾をして参りました。

こちらのおうちには、部屋全体がワードローブとなったお部屋が二部屋あり、
クローゼット(洋服かけ)、ドロワー(抽斗)以外に、膨大な容量のオープン収納がありました。

立面図と平面図から棚に入る容量を推測します。
オープンの棚にバッグ、衣類などをじかに収納するほかに、ボックスを置こうと思いました。

棚のWとD,Hの大きさからボックスの大きさと必要な個数を割り出し、綿密な収納計画を立てます。

バッグと帽子などを収納するストレージのスケッチがこちらです。
収納の右は、マキアージュアイテムが並んだパウダールームのようなコーナーになっています。



反対側は、靴などを収納する棚。
通路をはさんで、左がオープンのワードローブとガラス扉付きの収納となっています。



実際の画像がこちら。



棚の大きさにぴったりの、帽子やバッグの入る容量の箱を、とある通販カタログから見つけました。
最上段には大きい箱、次の段には浅い箱を2段重ねに置きます。
一番物が取り出しやすい高さの二段には、よく使うバッグを、あまり使わないものは巾着袋に入れて収納します。
最下段は、引き出しやすいようにキャスター付きのファイバーボックスを配置します。
無印良品は、ファイバー素材(硬質パルプ)の箱各種を作っています。

大きな鏡をはさんで、反対側が靴などを収納する棚です。



大きさの違う無印良品の箱2種類を、縦に置いたり横にしたり。



靴専用の棚とはいえ、玄関脇の下足棚とは一線を画したかったので、靴をむき出しで置くことはしないで
全て箱とシューズ用の巾着袋に入れて収納することにします。
靴磨き用のセットもボックスに入れて収納します。

同じ箱と袋に入れると、中に入っているものが分かりにくいのでインデックスを付けました。



どの靴がどこに入っているか一目瞭然です。

シューズ収納の棚と通路をはさんだ衣類と小物の収納棚。



カットソー、シャツなどのトップスをたたんで置くほか、こちらにもボックスを置きました。
マフラー、ストール、手袋などシーズナルなアイテムは、このようにインデックスを付けて箱に収納します。



ブランド、ノーブランドにかかわらず、小さなバッグ、ポーチ、ウォレット、グラスケース、時計類はこちらの扉付きの棚に入れます。



埃をかぶっては困るもの、どこに行ったか分からなくなって欲しくない小さいものは、箱に入れて収納すればなお安心です。

そのほかに、丈の長い洋服、丈の短いジャケット、シャツ類、パンツ類が掛けられる大きい容量のクローゼットを完備した、
一部屋丸ごとクローゼットのワードローブです。

ドレッサーミラーのあるコーナー。



こちらにはマキアージュアイテムを配します。
メイク用のブラシ、コットン、綿棒、ヘアピン類、フレグランス類。
化粧品がたっぷり入る大きなヴァニティーケース、ごみ箱はドレッサーテーブルの下に納まります。

部屋の中心には、アクセサリーが入るテーブルが置かれています。



長さのあるネックレスは抽斗の中に納まりきらないかもしれません。
このようなジュエリーショップのようなテーブルは、意外に使い勝手が良いものです。

テーブルの抽斗には、スカーフとベルトを収納しました。


適材適所にものを配しながら、どうやったら美しい収納が実現できるのか考えました。

結論は以下のとうりです。

1、いったい自分が持っているもの、収納したい量はどのくらいあるのか、それらが全部納まる十分なスペースがどのくらい必要かを
  検証することから始める。
  収まりきるだけの量を管理するようにし、あふれ出るものはこの際処分するよう覚悟する。

2、物をあっちに置いたり、こっちに置いたりしないで、すべてのものをカテゴリー別にグルーピングし、徹底した配置計画を立てる。

3、ハンガーにかけておくもの、たたんで収納するもの、抽斗にしまって収納するもの、ボックスの中に入れておくもの、
  適材適所に物が収まるよう置き方を考える。

4、オープン収納で箱を使う場合、箱のサイズが棚と合っているかどうか、中に入れるものとの関係は良いかどうか調べる。
  全ての箱のモジュールが揃っていなければビジュアル的に美しくないので、バラバラとならないよう一斉に箱を買いそろえるよう
  腹をくくる。たかが箱とはいえ、行き当たりばったりに、もしくはデザインだけで箱を買うのはご法度です。

5、すべてのものの指定席を作る覚悟をし、暫定的にものを突っ込むようなことを決してしない。

6、使う頻度の高いものと、そうでないもの、収納場所にメリハリを付ける。

7、なにがどこにしまってあるかわかりやすくするため、インデックスを付ける必要のあるものには片っ端から名札の様なものを付ける
  マメさを持つ。

ざっと、こんな風に考えます。

収納計画を立てるのは、システマティックな思考を必要とする作業です。
収納をするためのツールにお金をかけることは、美しく暮らすための必須予算であり、投資だと思って下さい。
空き箱やデンボール箱を自分で細工するなんていう、いわゆるビンボー技とはおさらばして下さい。

今回の仕事、ああでもないこうでもないと右往左往することは不思議となく、必然的にスルスルとまるでパズルがピタッとハマるように
物が気持ちよく収まったのはある意味で快感でした。

美しい空間、自然な感じが実現できていればうれしいです。

そして、きっと誰にでもできると思います。(情熱さえあれば。)

憧れで終わるのではなくやってみたい、と思っていただければ、室内装飾家名利に尽きます!