飛騨産業の椅子、No.725は、日本の家具史上に残る椅子です。
1966年製造、2001年まで作られていました。
デザイナー、葭原基氏は同社のヒット商品”アイガー””カスケード”のデザインも手掛けた人物です。
1年と三か月の間に、No.725を、6脚リペアーしました。
後ろの2脚がビフォー、手前2脚がアフターです。
近寄ってご覧ください。
「張り替えだけお願いします。」といわれてひきうけたものの、この塗装の剥げ具合を見たら、どうしても塗装を剥がしたくなりました。
塗装を剥がし、サンディングし、オイルを塗り、蜜蝋ワックスをぬれば、このように新品のようになります。
笠木と、背のカーブが美しいです。
材の美しさを塗りこめないように、オイルフィニッシュにしたら、なんて若々しい感じになるんでしょう。
剥離の様子をご覧ください。
#40,#60,#80,#100,#120,#180,"340と、サンドペパーをかけます。
全て手作業で、ここまで持ってきます。
背の、細い木部のパーツだけ、剥離剤を使います。
剥離剤を、リムーバーでふき取り、手作業でサンディングします。
スティックにサンドペーパーを巻きつけたもので、傷を付けないよう丁寧にサンディングします。
長い道のりを経て、サンディングが終わった状態。
次に、オイルと蜜蝋で仕上げます。
次に、座です。
タッカーで張布を打ちつけます。
裏布に型紙を当てて、代をアイロンで倒します
ビスとダボの部分に、テンプレートでマーキングし、ホールを作ります。
裏布もタッカーで打ちつけて、張りが完了。
張りあがりました。
こちらは、剥がした張布と、裏の布です。
長い間、ご苦労様でした。
処分させていただきます。
20年、30年、最長だとすると、40年前に作られた椅子。
最初は美しかった椅子が、経年で見る影もなくなると、お金をかけて修理してまで使わなくても、
安価で綺麗な新しいものを買えばいい、と思う方が多いのかもしれません。
ですが、いい椅子は頑丈で、木部はしっかりしています。
塗り替えたり、張り替えたりすれば、新品のようになるのです。
本当にいい一生ものと、簡単に壊れる粗悪品とを見分ける目を持っていただきたいと思います。
気に入った家具を、メンテナンスしながら長く使う、大切な家具を、何世代もにわたって使い次ぐ、
という考え方こそが、時代に合っていると思います。
もし、おうちに眠っている、古い椅子があったら、どうか私に見せてください。
よかったら、直させてください。
そして、是非もう一度、使っていただきたいと思います。
1966年製造、2001年まで作られていました。
デザイナー、葭原基氏は同社のヒット商品”アイガー””カスケード”のデザインも手掛けた人物です。
1年と三か月の間に、No.725を、6脚リペアーしました。
後ろの2脚がビフォー、手前2脚がアフターです。
近寄ってご覧ください。
「張り替えだけお願いします。」といわれてひきうけたものの、この塗装の剥げ具合を見たら、どうしても塗装を剥がしたくなりました。
塗装を剥がし、サンディングし、オイルを塗り、蜜蝋ワックスをぬれば、このように新品のようになります。
笠木と、背のカーブが美しいです。
材の美しさを塗りこめないように、オイルフィニッシュにしたら、なんて若々しい感じになるんでしょう。
剥離の様子をご覧ください。
#40,#60,#80,#100,#120,#180,"340と、サンドペパーをかけます。
全て手作業で、ここまで持ってきます。
背の、細い木部のパーツだけ、剥離剤を使います。
剥離剤を、リムーバーでふき取り、手作業でサンディングします。
スティックにサンドペーパーを巻きつけたもので、傷を付けないよう丁寧にサンディングします。
長い道のりを経て、サンディングが終わった状態。
次に、オイルと蜜蝋で仕上げます。
次に、座です。
タッカーで張布を打ちつけます。
裏布に型紙を当てて、代をアイロンで倒します
ビスとダボの部分に、テンプレートでマーキングし、ホールを作ります。
裏布もタッカーで打ちつけて、張りが完了。
張りあがりました。
こちらは、剥がした張布と、裏の布です。
長い間、ご苦労様でした。
処分させていただきます。
20年、30年、最長だとすると、40年前に作られた椅子。
最初は美しかった椅子が、経年で見る影もなくなると、お金をかけて修理してまで使わなくても、
安価で綺麗な新しいものを買えばいい、と思う方が多いのかもしれません。
ですが、いい椅子は頑丈で、木部はしっかりしています。
塗り替えたり、張り替えたりすれば、新品のようになるのです。
本当にいい一生ものと、簡単に壊れる粗悪品とを見分ける目を持っていただきたいと思います。
気に入った家具を、メンテナンスしながら長く使う、大切な家具を、何世代もにわたって使い次ぐ、
という考え方こそが、時代に合っていると思います。
もし、おうちに眠っている、古い椅子があったら、どうか私に見せてください。
よかったら、直させてください。
そして、是非もう一度、使っていただきたいと思います。