LOTUS BLUE DIARY

インテリアとリビングと手作りのお話

ニューオリンズのお菓子、ベニエを作りました。

2016-10-30 19:56:13 | フードコーディネート
人間に国籍の無い人はいないのと同じように、料理にも国籍があると思います。

いわゆる無国籍料理を「怪しい。」「インチキである。」とまでは言いませんが、食生活は、国々の風土、生活習慣と共にあるものであり、料理のバックボーンは
その料理の作られる理由そのものだと思います。

ニューオリンズに住む夫妻のレシピに忠実に従って作った素朴なお菓子、ベニエをご紹介します。



ベニエ(仏 Beignet)は、生地を油で揚げたお菓子です。

アメリカでは、クレオール料理の四角い粉砂糖をかけた揚げ菓子として知られ、ニューオリンズのカフェデュモンドのベニエは有名です。

東京都狛江市に住んでいたとき、カフェデュモンド狛江店で始めてベニエを食べました。

始めて食べたのにどこか懐かしい味。お母さんが作ってくれるホームメイドのフワフワの軽いドーナツといったらいいでしょうか。

実は、西田みなこレシピイラストレーション第二弾に、是非入れようということで、この度作って試食いたしました。

家庭で手軽にできます。手に入れにくい材料は一切なし。強力粉と少量のバター、卵でできるので、材料費が安い。そして作り方は簡単です。

11月に”てしごと舎”で開催されるイベントに、西田みなこレシピイラストレーションのカード、新レシピ12がリリースされます。

レシピイラストレーション第一弾24レシピ、そして今回の第二弾12のレシピをロータスブルーが担当しています。

私はプロの料理人ではありませんが、長くフードの業界で働いた経験を持っています。

10年間にわたってハーブ、スパイス、ハーブティー、紅茶、中国茶について学びました。

現在は、ハーブを栽培し、ハーブを使った料理をせっせと作っています。

ハーブとスパイスの使い方が「解らない。教えてほしい。」とおっしゃる主婦が、案外多くいらっしゃると感じます。。

そんな方のために、ハーブを使った国ごとの料理、有国籍料理をご紹介したいと思うのです。

たとえば、バジルを使った料理ですが、第一弾では”カプレーゼ”(イタリアン)、第二弾では”ガパオライス”(タイ料理)。

コリアンダー(パクチー)を使った料理、第一弾では”ヤムウンセン”(タイ料理)、第二弾では、”酸辣湯”(台湾料理)の薬味としてご紹介しています。

あるとき知人の料理の先生が興味深いことをおっしゃいました。

「料理を習ったことがなく、自己流で作っていらっしゃる方の料理は、美味しくないとは言いませんが、ちゃんとしたものであるとは言えません。」というものでした。

家庭料理の代表”肉じゃが”にしても、自己流で作ったものは「完全ではない。」とおっしゃるのです。

ちゃんとした先生の由緒正しき信頼すべきレシピを知ることなく、自己流で作った料理は、独断であり、間違いを犯していることが多いと私も思います。

別に習わなくても、信頼できる先生の料理番組だったり本を見て教わるだけで、ちゃんとした料理はできると思います。

ものを教わるということは、どのジャンルにおいても大切で、教わらないで上手くなる人、ましてやプロになれる人なんていないと思います。

料理には、人柄が現れます、まじめな人の料理はまじめ、乱暴な人の料理はどこまでも乱暴、小賢しい人の料理は鼻ににつくほど小賢しいものです。

料理こそ、知ろうとすること、謙虚に学ぼうとすることが大切だと思います。

私は、愛情さえあれば美味しい料理ができるとは、思いません。料理は、感情でできる仕事ではなくて、知性と、努力と、技術、そして経験が必要です。

だから、郷土、風土が生んだ、先人の残した優れた料理に習い、まずは作ってみて、咀嚼したうえで、責任を持ってご紹介したいと思います。

美味しい料理のレシピ24プラス12。現在、西田さんが新レシピ12を夜なべでイラストにしています。

どうか、楽しみにお待ち下さい。





 「楽しいキッチン」

2016.11.11(金)~11.13(日)

 10:00~18:00(最終日のみ17:00まで)

at. てしごと舎
















 

木のお皿

2010-08-25 10:45:52 | フードコーディネート
光と風設計社さんの撮影のために、
いつも簡単な料理をお作りしています。

今回は、地元のスーパーで調達したサラダとお寿司を
ちょっとアレンジして盛り付けただけの簡単なコーディネートです。



前にディスプレーに使った廃材の板をお皿にして、
持っていったハランを敷き、お寿司を盛りました。
籐のランチョンと、木(アカシヤ)のトレーは、無印良品のものです。
ボールには、豆の入ったサラダを、小さい方の木のお皿には
やはりハランをカットしたのを敷いて、チーズとえびのカナッペを乗せました。



木のお皿に盛った細長いお寿司は、絵的にピッタリでした。
同じく前にディスプレーで使った木の匙には、
生姜の甘酢漬けを、ちょこっと盛りました。

お寿司の具は、アボカド、サーモン、イクラ、トマトのスライスと、万能ネギといったもの。
綱渡り的な現地での食材調達の割には、
思ったようなフードコーディネトができて
よかった、よかった。

すももの塩漬け

2010-08-13 04:56:25 | フードコーディネート
誰にでも、忘れられない懐かしい味があると思いますが、
すももの塩漬けは、私にとって
子供の頃の夏の思い出の味です。



子供の頃、私の実家(岐阜県高山市)のほうでは、
近所の駄菓子屋さんで、すももの塩漬けを売っていました。
駄菓子屋のおばさんが漬けていたんだと思います。

10円玉を握りしめて駄菓子屋に行き、
買ったすももの塩漬けを、紙の袋に入れてもらって
かじりながら遊んだ記憶は、遠い夏の日の思い出です。



すももの塩漬けの作り方は簡単です。

大きめの瓶に、濃い塩水を作り
きれいに洗ったスモモを入れて
4~5日漬けこむだけです。
パリパリとして、塩っぱくて、酸っぱくて
後を引くおいしさです。

今日から一週間、実家に帰省します。
ブログを一週間ほどお休みします。

一週間、実家でのんびりしようと思います。

皆様も、おからだに気をつけてお過ごしくださいね。

サンラータンとクレソンのポタージュ

2010-03-20 23:54:54 | フードコーディネート
ごはんのおかずにはなり得ない、あくまでも副菜なんだけど
時々むしょうに食べたくなって作るのが
”サンラータン”です。



初めて”サンラータン”を食べたのは、出張で行った台湾の屋台でした。

暑い夏でしたが、酸っぱい辛いスープがやたらと美味しくて
それから見よう見まねで作っています。

きくらげ、豆腐、豚肉、人参、タケノコを具にして、
酢で酸味を付け、ラー油とこしょうで辛みを効かせたら
片栗粉でとろみをつけます。
パクチーを散らすと、さらにパンチが効きます。

同じく、むしょうに食べたくなるスープが”クレソンのポタージュ”です。

じゃがいもと玉ねぎをベースにしてブイヨンを入れて、よく煮えたところにクレソンを足し
色よく煮てから少しさまし、ミキサーにかけます。
そこにミルクを加えたら完成。
超かんたんで、おいしいスープです。



あるとき森のテラスに大量のクレソンが届いたのでまかない料理として作ったのがこちら。
たまたまあったクルトンを浮かべたら、なんだかごちそうに見えます。

「おかわりあるの。」としゅんけさん(息子です。)に聞かれる、
永井家の人気のスープ2種でした。


ハーブとチーズで

2010-01-27 10:58:38 | フードコーディネート
前回に引き続き、光と風設計社さんの撮影の様子です。

キッチンにグリーンを飾るとすれば、もっぱら料理に使えるハーブを
小さなガラスベースに生けることにしています。

撮影の前日にハーブを買いに仙川のクイーンズ伊勢丹に行ったら
チーズ用のハーブがミックスで150円で売っていました。
バジル、ディル、マージョラム、イタリアンパセリ。
それから120円のスペアミントも単品で買いました。



会社のプランターに育っていたローズマリーも加わって
いろんなハーブがお皿に並ぶと、いかにも料理好きの奥様が
今にもハーブクッキングをしますよといった感じの
すてきなカットになりました。

フレッシュハーブの力は大きいです。

どうせだったら何か作って食べたいと思ったので、ハーブと一緒に
KIRIのクリームチーズとグリッシーニを買っておきました。



細かくきざんだハーブと、同じく細かくきざんだ玉ねぎを
ただクリームチーズと混ぜるだけで、美味しいチーズのディップができます。

この日作ったのは、ミント、バジル、ディルの三種類。
(飾り用のバジルをうっかり使ってしまったので、イタリアンパセリをあしらったりしていますが。)

当然、撮影の後はスナックタイムとなりました。
ディップをグリッシーニやギザギザのポテトチップ(うす塩の)ですくって食べると、
あとを引く美味しさで人気です。
ハーブを飾りに使うだけでなく、皆さんに食べてもらえてよかったよかった。
それと「簡単ですね。今度作ってみます。」と言っていただけるのが
なによりうれしい私です。

私はよく撮影のあと「おつかれさま。」でなく「ごちそうさまでした。」と言われます。
この日も、「おいしかったです。ごちそうさま。」という言葉を頂戴して
甲府を後にし、”あずさ”で東京へと帰った私です。







撮影用のパーティー料理

2009-09-21 20:48:30 | フードコーディネート
立見建設さんのモデルハウスの撮影2日目に
お客様を招いてパーティーのシーンを撮ることになりました。

いろんな日常のシーンに合わせて、あらゆる食器を用意してはいたものの
パーティー用の器となると、それにふさわしいものは準備していませんでした。

料理は何とかなるとして、お皿をどうしようか・・・。

そのとき、ふと二階のベッドルームのチェストの上に置いた”トレー”を思い出しました。
あれならきっとパーティー料理に合うとひらめいたのです。



カジュアルだけどおもてなし心いっぱいのシーンにしたいと思い
”クロスティーニ”を三種類作りました。



カッテージチーズにコンビーフやアボガド、マヨネーズをまぜたものを
フランスパンのスライスに盛り、エビやオリーヴ、トマト、グリーンアスパラを乗っけます。
仕上げにマヨネーズを絞りだせば、かんたんで彩りのいいオードブルの出来上がりです。
長方形のトレーに、少しハスな感じにパンを並べます。
三種類を三列に並べて華やかに盛り付けます。

チェストの上が「寂しいから。」と思い、鏡に映って映えるから
と選んでいたトレーが、パーティーの器として思わず役立ってくれました。

一つの器で二度美味しいコディネートができて、
「めでたしめでたし。」と思った永井でございました。

ちなみにお皿の料理は、パーティー撮影のためにモデルとなってくださった
お客様とスタッフの皆さんに、きれいに平らげて頂きました。

撮影用のごはん

2008-12-12 10:15:38 | フードコーディネート
”ソネケン”さんのお家の撮影のために、いくつか食事のシーンのスタイリングをしました。

モデルハウスのキッチンをお借りして作るので、複雑な料理ではなく
温めるだけ、切るだけ、もしくはサッと炒める程度の料理のみに限定されます。
当日作った料理は、朝ごはんのシーンのための”フレンチトースト”と、
家族団欒のシーンのための”ミネストローネ”(キャンベルの缶入りです。)と
”クレソンのサラダ”などです。



以前は、撮影で作った料理を食べることはしないで処分していたんですが、
最近は食べるようにしています。
撮影用の料理を食べるようになったきっかけを作ったのは、
誰あろう、"wasavi-design"の木口さんです。

その日は朝早くから朝食抜きでモデルハウスに入り、朝食シーンの撮影が始まりました。
どのタイミングで朝ごはんを(コンビニに)買いに行くのかな、
と思っていると、「このシーンが終わったら、朝ごはんにしましょう。」と
木口さんがおっしゃいます。
つまり、私の作った”フレンチトースト”で朝ごはんを済まそうよ、ということなのです。
朝食シーンの終了後の遅い朝ごはんだったので、全員腹ぺこです。
ペロリと”フレンチトースト”を一つ残らずたいらげてしまいました。
(そんなわけで”フレンチトースト”の写真を撮るのを忘れてしまいました。)

この分で行くと、団欒のシーンの”ミネストローネ”と”クレソンのサラダ”は、
撮影終了後、”まかないごはん”になる可能性が高いと思いました。
その予感は的中し、夜遅くまでかかった撮影が終わるころには
またしても全員腹ぺこで、目の前にある”ミネストローネ”と”クレソンのサラダ”を、
「食べようよ。」というモードに入ってしまいました。

”ミネストローネ”はキャンベルのスープのなかでは具だくさんで、
ちょっとした”おかず”になります。
なんといっても彩りがいいので、撮影映えするスープです。
”クレソンのサラダ”は、ある雑誌に紹介されていたレシピを参考に作りました。
クレソンの他に、トマト、パプリカ、紫キャベツ、それからオレンジも入っています。
色味がきれいなので、見た目優先と思って作ったサラダですが、
緑黄色野菜を集合させたような料理なので、栄養満点です。
ドレッシングは、装飾用に買っておいたバルサミコとオリーブオイルに
自前のクレージーソルトを入れて作りました。

やはり料理というのは、「見せるだけ。」ではなくて、
「食べる。」つもりで作らなきゃ嘘だと思います。

これからも、タイミングを見計らって食べていただける料理を作りたい
と思います。
あくまで、撮影の目的を間違えないようにしながら。

ポポーのシャーベット

2008-10-28 05:07:42 | フードコーディネート
秋田のお土産に”ポポー”をいただきました。

いっしょに写っているのは、本日の収穫物”しいの実”です。
こちらは、自宅から仕事場までの道に落ちているのを拾ったものです。
(炒って食べてみましたが、あまり美味しくなかったので却下です。
 たまには、こうゆうこともあるんですね。)



”ポポー”は、私のイメージとしては、トロピカルフルーツで、
南国でしか採れないという印象だったのですが、耐寒性に強く
東北ででも育つ植物であることを知りました。

完全に熟している状態でしたので、早く食べなくてはならないなと思いました。
皮をむくと、崩れるくらいの熟し様です。
たくさんの黒い種があって、一体どうして食べたらいいものやら・・・。

そこで思い切って果肉を全部種を取って潰してしまい、
ココナツクリームと混ぜて、冷凍庫で固めて
シャーベットにしてみました。



固まるまで、時々冷凍庫から出しては、かき混ぜます。
何度かかき混ぜながら、ほどよく固まってきたら
食べどきです。(すごく簡単です。)

”ポポー”のトロピカルな味と、ココナツミルクは良く合って、
芳醇な味の冷菓となりました。
頂き物のサブレを添え、庭のミントをあしらえば
なんだか立派なデザートに見えます。

”ポポー”は、子供のころ食べたっきりで、
「へえ、こんな味だっけ。」と思うくらい、忘れていた味でした。
マンゴーに似ているような、バナナとリンゴを合わせたような、香りの高い果物です。

もしかしたら、すごい栄養価とカロリーだったりして・・・。
でもそんなこと、お構いなしに”ポポー”をシャーベットにして、
全部平らげてしまった私です。


ミートローフのサンドイッチ

2008-10-27 08:06:39 | フードコーディネート
お休みの日の一人ランチに、”ミートローフのサンドイッチ”を食べました。



夕食にミートローフを作ると、次の日のランチはいつもサンドイッチにすることにしています。
サンドイッチの具にすることを見越して、前の日に多めにミートローフを作っておきます。
ハンバーグは作りたてが美味しいけれど、ミートローフは作り置きができるので
何かと便利なのです。

うちのミートローフは、たっぷりの卵と、隠し味に日本酒とケチャップ、
それからナツメグが少々入っています。
すこしふわっとやわらかで、こってりとした味です。
玉ねぎを炒めたら、ひき肉の三分の一も炒めます。
(こうすると中まで上手く焼けます。)
冷ましてから全体と混ぜて、カマボコ型にしてオーブンで焼くだけ。
簡単で美味しい、わが家の人気メニューです。

サンドイッチの付け合わせには、キャベツとにんじんのコールスローを作りました。
こちらもミートローフ同様、作り置きのできるサラダです。

お休みの日にはいつも、手間をかけずに美味しいものを食べたいと思っています。

いちじくのデザート PART2

2008-10-23 12:24:31 | フードコーディネート
千葉県佐倉市の藪で採った野生の”いちじく”は、全部で10個。
そのうちの半分を”いちじくの赤ワイン煮”にして食べました、

残りの5個を、今度は白ワインで煮てみました。



白ワインと、グラニュー糖と、少々のレモン汁でサッと煮ると、
煮汁がほんのりピンク色になりました。
直観的に、これに”ココナツミルク”が合うのではないか、
と思ってしまいました。

”いちじく”というのは、私のイメージとしては
非常に東洋的な味の果物です。
”ココナツミルク”をからめたソースにしたら
オリエンタルなデザートになるんじゃないか、と思ったのです。

そこで、”ココナツミルク”より濃度の濃い
”ココナツクリーム”を、思い切ってかけてみました。

これが、なかなか美味しいんです。

ソースの淡いピンク色に合わせて、
ジェイコブズクリークのロゼの小瓶を抜きました。

サッと作って、ペロッと食べられるのが、
そして、お酒といっしょにいただけるのが
私らしい、超簡単デザートです。

本格的なデザート作りだと、気合を入れないといけないんですが、
私の場合は、ちょっとお酒をひっかけながらでも、
おかずのついでに作ってしまえるものが、
身のたけに合っているようです。