LOTUS BLUE DIARY

インテリアとリビングと手作りのお話

生成り色のインテリア

2007-11-30 00:39:40 | インテリア
和歌山県のKINO(紀州木の家共同組合)「N邸」をコーディネートしました。

お客さまにお引き渡しする前に、お家をお借りしてインテリアコーディネートを施し
撮影を済ませたあと数日間見学会を催すという方法で
今年に入ってから5物件目のお家です。
注文住宅なので、お家はそれぞれ違います。
「N邸」は、ナチュラルでニュートラルに、そしてちらっとニューカントリー調を
入れてコーディネートしましょう、ということでコンセプトは決まりました。



扉のないオープンな収納なので、置く物を吟味してかからないといけません。
見せて美しいように、物のテイストを徹底して揃えるということと
その分量と質感のバランスが、かなり重要だなと思いました。

自然の木の美しさを損なわないように、木に対比するように自然素材の物を選びます。
アイボリー色の食器、ミキシングボール、ソルト&ペッパー入れ、ホーローのキャニスター、
チャイポット、ガラスのクッキージャー、スパイスびん、アンティークのびん、
バスケット、リネン、ワイン箱、キャリー、木製レードルなどなど。
選んだ物はすべて自然素材の物ばかり、未晒しの「生成り色」の物ばかりが自然に
集合しました。
食器、ツール以外にアクセントとなるようにガーデンとインテリアの洋書を置いたら、
なんだかカフェのようなキッチンになりました。

以前KINOさんで“見せる収納、隠す収納”をセカンドテーマにした
キッチン収納のセミナーをさせていただきました。
実は、施主でいらっしゃる”Nさん”は、私のセミナーの中の“見せる収納”、”吊るす収納”
を気に入って下さり、設計に取り入れてくださったのだそうです。
セミナーの効果があったと実感できたのも、嬉しいオプションでした。



マスターベッドルームもまた、「生成り色」が基調になっています。
洋間ですが、あえてミスマッチに障子を合わせたところが、かえって新鮮に感じられます。
一色の「生成り色」でなく、未晒しの生成り、生成りTanned(少し濃い)、サンドベージュ、と
グラデーションでベッドメークしました。
ホテルのベッドメークのように、フットカバーを掛け足すとグッと高級感が増します。
障子の力が手伝って、あたかも外国人が好みそうなネオジャパネスクな寝室に
仕上がりました。(偶発的ではありますが・・・。)

自然の素材って、木といい、障子といいやっぱりいいなと思う私です。

次はバスルームです。

2007-11-22 19:28:11 | インテリア
トイレの次は、バスルームを公開しちゃおうと思います。



なんということはないんですが、テーマカラーをひとつ決めたらなるべく小物をその色で統一するだけで
ずいぶんお風呂のイメージが変わるので不思議ですね。

うちの場合は、ブルーをお風呂のテーマカラーにしています。
ブルーのローションのボトルを三つ並べ、小さなブルーの空きビンを飾ってみました。
ちいさなブラシはアクリル絵の具でブルーにペイントしました。
うちは二人家族なんですが、その割にはお風呂になんとボトルが多いことか。
沐浴材、バスソルト、アロマオイル、オードトワレなどと、それに加え
しゅんけさん(息子です)のトニックウォーター、ヘアリキッド、アフターシェーブローション
そしてなぜかアイボンのボトルがズラーッと並んでいます。
そのままだとマツキヨの棚のようになって、イケてない感じになってしまうのが
どうしても我慢ならないので、ことごとくボトルを入れ替えています。
ポンプ式のプラスチックボトルやガラスのリージェントボトルに入れ替えると
なんだかラボ(実験室)みたいじゃない、と我ながらなかなか気に入っています。



ひとつテーマカラーを決めてしまうと、あれこれ迷うことがなくなります。
バスオイルやフォーム、メークリムーバー、ボディーローションなど
次々とブルーが入ったパッケージのみ選んでいけばよいのですから。

寒い日の夜は、お風呂で温まるのが最高に幸せです。
その日の気分で、ラベンダーのオイルをたらしてみたり、ミルクバスにしてみたり
優雅なにおいのイタリアのバスオイルを入れると、まるで気分は貴族です。

一日の終わりにこんなふうにお風呂を楽しむのが、私のささやかな贅沢なのでございます。

トイレのリフォームが完成しました。

2007-11-17 20:24:23 | インテリア
仕事であちこち飛び回っていたら、すっかり更新に間が空いてしまいました。

以前に「トイレのリフォームが完成したら、公開することをお約束します。」と公言していました。
場所が場所だけに、やっぱり公開はやめとこうかなとさんざんまよったのですが、
約束してしまった以上思い切って公開いたします。
恥ずかしいんですがね。



私の家はレトロなんですが、トイレも思い切り懐かしい造りです。
それでもトイレはいつもきれいにしていようと思っています。
そして入った時に少しでも楽しいと感じられるようにカラースキーム(なんて大そうなものじゃないんですが)
をちゃんとしとこうと考えました。これというのも職業病ですかね。
テーマカラーは、タイルの色とおんなじミントグリーンです。
木部をアクリル絵の具で塗り、どこかしらミントグリーンの入った小物
缶、ビン、タオルで色を統一しました。
部屋のテーマカラーをひとつ決めて造りこんでいくのは、楽しい仕事です。
私のトイレの場合は、古いからこそできたリフォームだと思っています。



こちらがタイルの様子です。
このタイルの床は、なぜかステップの部分だけタイルが貼ってなかったのです。

隣のお家のトイレを見せてもらったことがあるんですが、
お隣はちゃんと全面タイルが貼ってありました。
なんでうちだけ貼ってないんだろう?タイルが足りなくなったんだろうか?
それとも手抜き?とずっと不思議に思ってました。
ステップの部分は、すぐによごれて黒っぽくなるので忌々しいと思いながら
なんとかしたいとずっと思っていたのです。
あるとき思い立って、浴室用のペンキで白く塗り直しました。
そしたら、あんまり白すぎて「失敗だ。」と思ったんです。
「どうしよう・・・。」としばらく考えて、「そうだ、唐草模様を描こう。」と思い立ってしまいました。
それも、深夜に・・・。
ステンシルペーパーで型を抜き、アクリル絵の具で瞬く間に唐草模様をステンシル
してしまいました。(トイレに2時間籠って。)
唐草模様が完成したのは、深夜の3時でありました。

これというのも性(さが)なんでしようが、大抵ちょこまかと何かやるのは
決まって深夜というのが私でございます。

良く考えると、私の場合リフォームの動機はマイナス要素をなんとかしたい
という衝動が始まりです。
気に入らなかったら、自分で気に入るようにしてしまおう。
特に一日に何度も使う部屋なんだから・・・。

というわけで、ついにトイレまで公開しちゃって
自らのインテリアにおけるハングリー精神をさらしてしまった私です。

誕生日に花を

2007-11-08 22:48:07 | フラワーアレンジメント
私事ではございますが、11月7日は私の誕生日でございました。

誕生日といっても、この年になるとうれしいのやら、悲しいのやら・・・。
ともあれ、一年に一日のことであるのでこの日だけは、普通の日より特別になにかささやかにでも
自分のためのなにか楽しい日となるようにとだけ思っております。

といっても、今日ぐらいは発泡酒じゃなくて、ビールぐらい飲んじゃってもいいかな、とか
久しぶりにすきやきでもするかな、とかその程度でございます。
特別なことは、花屋さんで好きな花を買うぐらいです。



お誕生日のちょっと前に、CONRAN SHOPでフラワーベースを買いました。
イギリス製の花器で、ゴムでできています。
色と、素材の質感と、形のかわいいのがいっぺんで気に入り
お誕生日に花を生けようと買っておいたものです。
思いがけないお友達からお花を頂いたので、写真に収めておきました。
いくつになっても、お花のプレゼントというのは嬉しいものです。



左端。お世話になっている工務店さんのギャラリーに小さく花を生けました。
花器は、バウハウスの女性陶芸家”ヘドヴィヒ・ボルハーゲン”のもので
現在もベルリン郊外のファクトリーで製造されているものです。
小さな花器に、チョコレートコスモスを一輪、二輪と生けました。

中心。CONRAN SHOP で買った、同じゴム製の花器ですが
こちらはうんと小ぶりです。
小さな花を、なんのひねりもなくただ単純に生けました。
私は、一種類の花を一つの花器に単純に生けるのが一番好きです。

右端。私は戌年なので、犬の小物を少しだけ集めています。
特にスコッチテリアがすきなのですが、こちらは小さなスコッティーの花器です。
下北沢の骨董屋さんで見つけたお気に入りです。
バラの実を一枝生けました。

前にも書きましたが、私の家は狭くて、花を飾るスペースなんて無いに等しいんですが
置ききれなかったら、おとなりのNiwa-Coyaさんで飾ってもらえばいいや、とか
小さい花器だったら、なんとか飾れるでしょうなどと
状況に応じて考えながら花を楽しんでいます。

生活必需品ではないものだけど、ちょっとお花があるとなんと心がなごむことか。
植物のもたらすパワーというのは、ほんとうに大きいと思います。
普段からもっと心のゆとりをもって、日常的に花を楽しみたいもんだなーと
つくづく思う私なのでありました。

Rose Cottage

2007-11-05 07:11:44 | インテリア
栃木県小山市の"Rose Cottage"に行ってきました。

二年ぶりにギャラリーがリニューアルする、ということで
はりきって新たな飾り付けをしなければならないという思いでいっぱいでした。
一度お仕事させていただき展示場を完成させた後に、こうしてまた
呼んでいただけるということは私にとって本当にうれしいことです。
最高のもの、完璧の形を作り上げたとしても、それが万年おなじであっては
訪れるお客さまに喜んでいただけないのではないかと思うと、
こういった展示場は、実は作り上げたあと維持していくことが大切だと思っています。
常に新鮮な感動を持ち帰って頂けるよう、季節感を盛りこんだ装飾をしたり、リニューアルするということを、
継続している展示場は少ないのですが、もしそういったお仕事をまたやらせていただけるのなら、
なるたけ費用をかけずに効果が出せる内容を納品したいというのが私の考えです。



ギャラリーの内装は、中村聖子(みなこ)さんの設計によるもので、
当時わたしと中村さんは「美奈子&聖子の"ダブルみなこ"でがんばりましょう。旋風を巻き起こしましょうよ。」
と大いに盛り上がったものです。キッチンは"ダブルみなこ"のコラボによるデザインでございます。

カントリー好きにとって究極の憧れである、白いタイル貼りのキッチンです。
手入れのしやすさは、だんぜん人造大理石のワークトップのほうが楽なんですが
タイルの持つ温かみと懐かしい感じには捨てがたい魅力があります。
シンクにホウロウのものを選んだり、バルブを真鍮にしたり、キャビネットの扉を
無垢のオイル仕上げにしたり、つまみに陶製のものを選んだりしてカントリーらしさが出るようにしました。
鍋などをぶら下げている木製のツールハンギングは、昔のヨーロッパで洗濯物を干しておくための道具です。
キッチンストーブの上に設置しておいて滑車で上げ下げするようになっています。
料理した後の余熱で洗濯物を乾かすというエコなツールです。
日本ではツールハンギングはメジャーではありませんが、欧米ではキッチンツールを
いろんな方法でぶら下げているのを見かけます。
キッチンのアイランドは、中空がデッドスペースであるわけですから
利用しない手はないんじゃないかというのと、なによりパッパと道具が取り易い、
それにカントリーのイメージにはぴったりだと確信し導入しました。
つり戸棚を作らず、オープンの棚板2枚を取り付けたのも
カントリーらしく見て楽しいキッチンにしたかったからです。
自慢のキャニスターや、ボール、スパイスボトルを並べました。
収納はキッチンに限らず、見せる収納と隠す収納を、うまくメリハリよく作ることで
バランスのとれた美しい空間ができるように思います。



少しクリスマスのデコレーションをしてみました。
赤いポットにドライのヒイラギと山帰来をただ生けただけですが、
一個でなくこうして何個かならべると、うんとかわいくなります。



セミナーを設けて、すこしお話をさせていただきましたが
そのとき簡単なクラフトをご紹介しました。
左は、使い古したまな板を使って壁掛けボックスを作り、ウォッシュペイントしたものです。
ボックスを一から作るのは大変ですが、あるものを少し加工したりつけ足したりするんだったら
それほど手間はかかりません。
右は、市販のフレームにペイントしただけです。
ペイントのポイントは、下塗りをしてから希望の色を塗るということです。
薄茶色を下塗りし、乾いてから好きな色を塗ります。
完全に乾いてからサンドペーパーをかければ、こんなふうに古びた感じがでます。
塗料は、アクリル絵の具を使いました。乾くと耐水性になりますし、いろんな色があるのでお勧めです。

簡単でお手軽なので、ぜひやってみて下さい。