LOTUS BLUE DIARY

インテリアとリビングと手作りのお話

Kitaniのショールーム

2011-01-31 08:16:54 | インテリア
"Kitani"さんのショールームに行ってきました。

木工の盛んな高山市には、優良な家具メーカーが何社もありますが、
"Kitani"さんは、北欧の家具を作っていることで知られているメーカーです。

”リペアー”といって、本国(デンマーク)から買い付けたチェアーを
修復したもの、
”リプロダクト”といって、ライセンスを取った上で
国内で北欧の椅子を製造したもの、
この二つを展開しているのが"Kitani"さんの他の家具メーカーと一線を画するところです。

リプロダクトの北欧の椅子が並んだショールームの一室。



フィン・ユールのイージーチェアーNo.53と、ツーシーター。(1953年)
後ろ向きに置いてあるのは、イプ・コフォード・ラーセンのエリザベスチェアー(1956年)です。



"Kitani"さんは現在、フィン・ユール邸を再建するプロジェクトを進めているところです。

その計画は、コペンハーゲンにあるフィン・ユール邸とまったく同じ設計の家を
Kitaniさんの敷地内に造るというものです。

フィン・ユール生誕100年にあたる2012年1月がその完成予定ですから、
残すところあと1年を切ってしまいました。

どんなおうちができるんだろう、と気が気でない私。
「何かお手伝いさせて下さい。」と申し出たのは、2年ほど前のことです。
私に何がお手伝いできるか分からないんですが、
今からドキドキしています。

明日も引き続き北欧の椅子のことを書きます。



帽子いろいろ

2011-01-30 10:47:02 | Weblog
毎日、氷点下の凍りつく寒さの続く高山では、
外出するのに帽子と手袋が必須アイテムです。

とくに帽子無着用だと、頭が寒いんです。

とっかえひっかえいろんな帽子で、おしゃれを楽しんでいるつもりなのですが、
その反応が、意外に面白いのです。

こちらは、南米のニット帽。
おととしだったかniwa-coyaさんで買いました。



自分では、普通とおもっているのですが、
母に言わせると「すごくおもしろい帽子」らしいです。
ベレー帽の様な形が気に入っています。

一番ウケてるのが、こちらの毛皮の帽子。



「ニセロシア人」みたいとか、銀河鉄道999の「メーテル」みたいといわれます。

こちらもお気に入りの黒い毛皮帽。



勝手に「カトリーヌドヌーブの帽子」と名付けています。
あっ、ちょっと図々しかったですか・・・。

こちらは、自分でもおもしろいと思っている「トンガリ帽子」です。



帽子作家の飯田三和さんのデザイン&手編みです。

宇宙人みたいでウケるでしょ。

ベージュの編み込みニットの耳あて付きの帽子には、
長~いボンボン飾りがついています。



あまりに長い飾りなので、あらゆる作業の時じゃまですが
あったかさはダントツです。

姪っこの「ちいちゃん」(初登場です)が、
「美奈ちゃんの帽子、おもしろ~い。」というので
かぶせてみたら、このとうり。
長~いボンボンが床に引きずる有様です。



森のきのこの妖精みたいです。

なんだかワタクシネタになってしまいました。

きょうは、どの帽子で出かけようかな。

山村昆布店

2011-01-28 09:31:47 | Weblog
高山市八軒町通りの「山村昆布店」は、昆布の専門店です。

むかしからず~っと頑なに昆布と干物のみを扱う、すごくコンセプチュアルなお店だと思います。



「昆布なら任せて。」という気構えがひしひしと伝わってくる店内の雰囲気。



こちらが、最高級といわれる「羅臼昆布」。いってみれば「昆布の王様」ですね。
昆布の長さに合わせて作られた専用什器は、ほこりひとつ被っていません。



こちらはランク別に並んだ煮干しです。



こういうのでちゃんとダシを取って作った料理は、美味しいに違いありません。

うちは正月料理の「にしんの昆布巻き」用には、もっぱらこちらのお店で昆布を調達しています。
(普段はスーパーで買っているんですがね。)

昆布の加工品も色々あります。

こちらは昆布のお菓子コーナー。
「こんぶあめ」「寒天こんぶ」「昆布の森」など、体に良さそうな無添加の昆布のお菓子がズラリ。



「こんぶあめ」は、かためとやわらかめがあります。
わたしが子供のころ食べていたのは、かためのほう。
かためといっても、キャラメルぐらいのかたさです。



一袋105円の「こんぶあめ かため」を買いました。
う~ん、懐かし~い。なにしろ、子供の時に食べたっきりなんですから。

千鳥のとんでいる包み紙が目印です。
噛めば噛むほどおいしい「こんぶあめ」。オススメですよ。

二十四日市

2011-01-25 09:58:18 | Weblog
毎年、一月二十四日に、高山では「二十四日市」が催されます。

「二十四日市」は、江戸時代から続いている恒例の冬の市で、
もともと農家の人々が冬の間に作った、竹や木の皮で編んだ製品が売られていました。

市の開催されている本町通りは、すごい人だかり。
一体、どこからこんなに人が集まるんだろうというくらいの活況感です。



こちらは「ばんどり」といって、雨や雪をよけるのに肩に掛けるように身に付けたもの。



未だにこういう物が作り継がれているんですね。

ありました、かごがザクザク。



どれもデザインがいい。しかも安い。う~ん、迷うな~。

一番右手前のかごを買いました。ちょうど屑かごをさがしていたので。
かごの網目に埃が入ろうとも、ぜったいプラスチックよりいいと思ってます。

それから、ほうきも買いました。



ステッチの色が可愛い。これ、100円でした。

同じほうきを買った人を、この日、十人以上見ました。
私と同じく、誰しも「安に負けた」ようです。

出店屋台の数は180店以上だそうです。
高山市以外や、他の近県からも業者がお店を出しています。

お好み焼き、たこ焼き、焼きそばなど食べ物の屋台もズラリならんで、
いいにおいが立ちこめています。

香ばしいにおいに誘われて、「五平餅」を買うことにしました。



河合村のおばさんたちが焼いていらっしゃいます。
「五平餅」は、うるち米の餅に”えごま”で作った甘いたれを塗って、
炭火で焼いたものです。

久しぶりに食べる、郷土の味です。

能登の海産物が並んだお店。



母は明太子を買いました。



地元の味噌屋さんの屋台。

味噌以外に、麹や甘酒も売っています。
パッケージに「麹」ではなく「かうじ」と書かれているところが、いいじゃないですか。

それから、こちらが母の目的の「へしこ鯖」です。

福井県小浜市の名産だそうです。



「へしこ鯖」とは、塩鯖を糠に漬けたものです。

スライスして少量の酒を振り、肴に。あるいは、少しあぶってお茶漬けに入れるのも旨いんだとか。

今日あたり、これで一杯やろうかと盛りあがる、のんベえ親子の私と母。
年に一度の大賑わいの冬の市で、さんざん買い物を楽しみました。

スノーメルター

2011-01-24 08:33:50 | Weblog
連日雪が降って、積雪60センチ以上になった先週、
八軒町通りは、除雪車まで出て大がかりな雪かきが行われました。



すっかり雪かきされた雪は、道路の端に積み上げられて
小さな山がいくつもできています。

かいた雪は、こうして行き場が無くどんどん積み上げられる運命にあります。

ところが、うちの横丁は、わずかに溝に突っ込んだ雪が見えるだけで
積み上げた雪の姿はありません。



実は、うちには秘密兵器があるのです。

こちらがその秘密兵器。スノーメルターと言います。



電気の熱で雪を溶かすという、ごく単純なマシーンです。
手押し式になっていて、コードの許す限りどこまでもついてきます。
かいた雪をかたっぱしからぶっこむと、雪は見る見る溶けていきます。

スノーメルターは大活躍。

おかげでうちの横丁は、どこの裏通りよりスッキリ雪のない状態です。




塩せんべいの店

2011-01-22 09:56:31 | Weblog
東京では毎日自転車に乗らない日はないというくらい、
交通の足が自転車だった私なのですが、
高山の冬は、雪で道路がカチカチになり
自転車を運転することが不可能になります。

そこで大雪の日、歩いて買い物に出かけました。

目的のお店は、残念なことに「本日閉店」となっていて、ガッカリ。

あきらめて、そのお店の近くにある「塩せんべいの店」に立ち寄りました。



昔からある、塩せんべいだけを扱うお店です。

ご紹介しようと思って、店の名前は何というんだろうと思って見まわしたのですが、
店の屋号を示すものはどこにもなく、電灯の上にざるを裏返しに掛けて
白いペンキで「塩せんべい」と書かれているだけ。
そして、言葉少ない看板を補足するように、「高山のせんべい 製造直売所」
と書かれた立て看板が立っているだけです。



古い什器にギッシリ詰まった塩せんべい。
種類は5種類です。



お店に入ると、古い階段が目を引きます。
高山の古い家にはよくある、急で狭い階段です。

こちらのおせんべい屋さんは、ショップと製造工場と自宅が、三位一体になっているのです。

レトロな内装に興味津津の私です。
もう少し仲良くなって、ぜひキッチンを見せてもらいたいものだ、
とういう野望がムクムクと湧いてきました。

それはそうと、どのおせんべいを買おうかな。



迷ったあげく、たまりせんべいとえびせんべいのアソートを一袋買いました。



ちょっと小さめサイズの塩せんべいを、「渋草焼き」のお皿にのっけて
三時のおやつになりました。

塩せんべいは、焼きが軽いので何枚でもいけます。
結局この日は、夜焼酎を飲みながら、母と二人で
塩せんべい12枚入りの一袋を、空にしてしまいました。


古い更紗の風呂敷

2011-01-20 08:14:55 | 更紗
高山で古裂を扱う「お月さん」というお店で、
古い和更紗の風呂敷を買いました。

ペーズリーがボーダーになって、
なおかつ縞が入った柄でした。



ほころびた部分に、同じ時代のプリント布でかけはぎがなされていました。



そこで、思い出しました。
同じような更紗の風呂敷があったのを。

おそらく虫食いになったのか、もとは正方形だった風呂敷の
いい部分だけ残して、長方形になっていた布は、
一部かぎ裂きになっていました。

色はあせていますが、
柄は典型的更紗文様、「鋸歯文」(きょしもん、といって鋸の歯のような形の柄のルーツはインド)です。



「お月さん」で手に入れた風呂敷に習って、
かけはぎして、再生することにしました。



古い縞の残り裂で、かけはぎした様子がこちら。

昔の人のかけはぎのメソッドを真似て、
ボロだった布がヴィンテージとして生き返りました。

染めものの材料が埃をかぶらぬよう、
掛け布にして使うことにしました。

更紗の教科書のような布を傍らに、
頑張って製作にいそしまなくてはな、と思っています。

古裂のパッチワーク

2011-01-19 09:02:00 | クラフト
画室で仕事するのに、寒いので小さなホットカーペットを敷いています。

ホットカーペットが剥き出しなのがいやだったので、
古裂でパッチワークの敷物を縫いました。




白洲正子さんの武相荘を訪れた時、書斎にあった古裂を剥ぎ合わせた座布団が
素敵だったので、憧れていました。
格子の小さな裂を何枚も剥ぎ合わせた座布団でした。
「あんなお座布団で仕事したいな。」とずっと思っていたのです。

私は、格子と縞を取り混ぜて、大きいピースで作りました。
いい裂が何種類もは無かったので。



敷物の脇に、お殿様のひじ掛けの様なものを置いています。
これ「脇息」(きょうそく)という名前だそうです。
父が骨董屋で見つけたものです。

古い裂のパッチワークと、お殿様のひじ掛けで、
狙ったとうりの、渋い年寄りっぽい感じが醸し出されました。



大雪です。

2011-01-17 08:50:28 | Weblog
先週の高山には、大寒波が押し寄せました。

連日雪が降り、積もった雪は60センチほど。

陣屋の郷蔵の屋根は、真っ白に雪化粧しました。



こちらは、雪化粧する前の屋根の様子です。(去年の年末に撮ったものです。)



郷蔵の屋根は、瓦のかわりに板が敷かれています。
その板を保護するように、このように石が置かれているのです。

雪によって、石の姿はすっかり隠れてしまいました。

陣屋は、家から歩いて数十歩の距離にあります。
家の、ほぼ裏隣に重要文化財の建物が存在しているということになります。

陣屋については、またいつの日にかブログに書くつもりでおりますので、
どうか待っていて下さい。

飾り物展

2011-01-16 18:41:47 | Weblog
高山市民文化会館に於いて、「飾り物展」が開催されていました。

「飾り物」とは、塗り物や、茶道具など日常に使われている道具に
細工や加工を加えないで、組み合わせて飾りながら、
ある対象を表現したものです。

祭りの際には、町屋の表座敷の格子と建具を外して、
銀屏風の前に赤い毛氈を敷いて、「飾り物」が飾られました。

日本全国で飛騨高山にだけ、この「飾り物」が残っているのだと言います。

年に一度、小正月に開催される「飾り物展」の出品作品の中で、
印象的だったものを、独断で選び、ご紹介します。

こちらは「兎」という題の作品。



「春慶塗り」という高山独自の塗りの、徳利の袴と箸置きが使われています。

「ウサギとカメ」という作品に使われた道具は、
大福帳と水滴と硯です。



山を駆けるウサギを、後からカメが追っかけているかのようです。

こちらは、「月にうさぎ」という題の作品。



丸いお月さまは竿秤、うさぎは重りです。

こちらは、ハサミをうさぎに見立てた作品、「うさぎ」です。



このハサミ、緬羊の毛を刈るハサミなのだそうです。
見れば見るほど、「うさぎ」ですね。



わたしが一番好きなのが、こちらの作品です。
作品の題は「兎と亀」。



丸い文鎮が「亀」に、丸い墨が「兎」になっています。

書道のときに水をすくう水灼が、「亀」の顔になっています。
そして、「兎」の耳と足になっているのは、二本の水灼です。

作者曰く、「水灼がちょうど耳にならないかと思って、いろいろやってみたら、
具合よく、耳と足になった。」のだそうです。
へ~、耳は意図してたけど、なんと脚は偶然だったんですね~。
「うわ~、楽しいですね。」と、しばし作者の方と談笑しました。

この日、「飾り物」の世界に惹きこまれ、
いたく感動し、そして感心しきりの私でありました。