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リタイアーのよもやま話

イーグル・アイを観たのだが

2009-12-26 23:37:17 | 映画・ビデオ
久しぶりに、DVDを観た。イーグル・アイである。

いつぞや、何かのコマーシャルで宣伝していたからだ。

しかし、観終わって、やはり思った。

なんと、辻褄のあわない事よ。


映画の大方の流れは、こうである。


アメリカ軍が、テロリストを殺害しようとしていたが、コンピュータは、中止勧告をする。

しかし、大統領をはじめ、軍部は強引に、葬式の場面に爆撃をして、民間人も殺害してしまう。


すると、彼らの報復テロを誘発して、アメリカ軍が、19名ほど犠牲になる。


そこで、コンピュータの方が、「流血をさけるために、執行部をやめさせなければ」と、独立宣言をたてにし、愛国者法第216項なるものを持ち出し、そして、政府首脳を抹殺しようと、〝ギロチン作戦〟なるものを実施しようとする。という流れである。


しかしである。このストリーの設定、辻褄があわないのである。


政府首脳を抹殺するために、一般教書演説の場面で、演奏する吹奏楽団の子どもの楽器や保護者のネックレスに爆弾をしかけて、爆破してしまおうということである。


数百名の何の罪もない人々が死んでいくという展開にしてあるのである。


コンピュータは、流血をさけるためにという論理で、政府首脳を抹殺しようとしているが、これでは、かえって敵方のテロリストに利する行為である。

なんの罪もない国民を巻き添えにして、それこそ、結果的には、報復テロを敵方に変わって、コンピュータがやってしまっているのである。

ストーリーの展開として、独立宣言を持ち出している。〝破壊的政府を廃止する権利を国民は有する〟

又愛国者法〝国の安全を脅かす原因を排除できる〟を持ち出している。

しかし、それにしても、テロと何の関係もない一般市民を多数巻き込んでいく、結果として爆弾テロと変わらない手法をコンピュータが選んでいくという展開である。コンピュータが繰り出した論理にそわないのである。

この展開を、DVDを観た後、気づいて笑ってしまった。展開辻褄があわないことに。

この映画の展開からすると、敢えて、爆弾テロをしなくても、ココンピュータが政府首脳を抹殺することは簡単なのである。

この映画の主人公が、アリアの指示で、とんでもない逃走劇を行うが、あれだけのことができれば、敢えて、爆弾で無実の国民を巻き添えにしなくても、政府の首脳を一人一人抹殺していけるはずだ。

ストーリーの展開上、爆弾による抹殺を展開するというのは、この映画の重要な要素であるコンピュータの性格付けからして、成り立たないストーリーの展開であると、笑ってしまった。

いとも簡単に面白く見せようという小細工が先にたっている。あまりにも、辻褄のあわないストーリーの展開で、満足させられると見くびられているようで、面白くない。

それとも、映画を作っている本人が気づいていないのか。どうだろう?

そうなると、今度は、寂しい話しになる。作る方も観るをほうも皆馬鹿だということにしかならない。

久しぶりに観たDVD、こんなに考えて観るものでないはずだが、日常に飽き足りて、少しでもいいことがないかなと、当て込む気持があるだけに、あんまりにも、辻褄があわないと、自分でも情けない思いがする。