自民党が、環境税の来年度導入を諦めたようだ。
自治体の森林環境税ほどではないが、国が二酸化炭素の排出量に準じて税金を課す環境税は、その増収分が森林整備に回るのではないか、という期待を持っている声がある。二酸化炭素吸収に森林が一役かうからだ。
森林関係者は、税金投入だけにすがっている気がする。福島の講演で質問が出た3人は、みんな国からもっと補助金が出ないか、ということばかりだった。
が、私はあまり期待していない。おそらく大半が財政赤字にまわされるのではないかと想像していた。
なぜなら、数年後に国債発行額が1000兆円を超えて、赤字国債の発行ができなくなる可能性があるからだ。そうなると、予算規模が半減する。その中で増税しても森林に回ってくるほど余裕はないだろう。それどころか各種の補助金・地方交付税が半減か7割削減くらいまでやる可能性がある。
いまのところ国民は、比較的森林には甘くて税金投入を許しているが、自分が飢えているのに森林に金をばらまくとは思えない。そのとき日本の林業はどうなるのか。
早く林業は自立しないと、時間はあまり残っていない。